「今日この頃」08年1月〜のバックナンバーです


12月31日「偽装から崩壊への一年」

 いよいよ今年最後の日を迎えました。私としては、昨年に引き続き偽装に始まって崩壊で来年につながっていく2008年だったと感じています。いろいろな課題と向き合ってきた一年でしたが、この「今日この頃」に書き綴ってきたタイトルを一覧して頂くと、私の向き合った課題を感じて頂くことが出来るかもしれません。これだけ書き綴ることが、多少負担に感じたこともありましたが、仕事をさせて頂いている以上、来年もこの場から情報を発信させて頂きたいと思います。
 以前から、構造改革や規制緩和を標榜した新自由主義思想の市場原理主義について批判し続けてきましたが、その破綻が顕著となった一年、これらを標榜した学者、政治家は責任もとらないまま保身に走っている昨今です。そんな中、自ら懺悔の書として著した中谷巌氏の近著「資本主義はなぜ自壊したのか」は、構造改革そのものを全面否定してしまうものではないとの前提としながら、グローバル資本主義や市場原理が「悪魔のシステム」であることを解明し、「小さな政府」や「自己責任」といった公共利益よりも私的利益を重視した新自由主義やグローバル資本主義の欠点を是正することを目的としているようなので、じっくり読んでみたいと思っています。今年一年、御世話になりました。
  良いお年を!

「今日この頃」のタイトル一覧です
1月1日「過程を大切に頑張ります」
1月3日「明日から」
1月4日「雇用不安を解消できる年に」
1月5日「白バイとスクールバスの衝突事故特集は全国放送でしか見えないのでしょうか」
1月6日「気づいて高める人権意識」
1月7日「消防広域再編と消防団員」
1月8日「13日は昭和小あそぼうさいへ」
1月9日「白バイとスクールバス衝突事故をもっと知ろう」
1月9日A「南海地震条例案がまとめられました」
1月10日「白バイの速度超過?」
1月11日「白バイの公道上での訓練の可能性は?」
1月12日「この国の民意の反映とは」
1月15日「防災から復興まで全てが備え」
1月16日「温暖化防止へ根を断つには」
1月17日「13回目の1.17を迎えて」
1月18日「贈収賄事件に組織的関与は」
1月19日「議員協議会で贈収賄事件の組織的関与を継続調査」
1月20日「歌の持つ力」
1月21日「障害者自立支援法の抜本改正へ」
1月22日「中心市街地の活性化は」
1月23日「高知の中心市街地の活性化は市民の知恵で」
1月24日「偽装再生紙は身近に」
1月25日「もう一つの偽装」
1月26日「財源不足はどこで解消するのか」
1月27日「緊急地震速報の信頼性は」
1月28日「若者が自立しにくい社会」
1月29日「働かせ方の『偽』」
1月30日「今年も『偽』の乱発か」
1月30日−2「贈賄の見返りは分からない」
1月31日「毎年頂く豊ノ島の力」
2月1日「脅かされ続ける食の安全」
2月2日「脅かされ続ける非常勤職員の雇用」
2月3日「食育を聞き自らの食生活を考える」
2月4日「言論・表現の自由を暴力で奪うな」
2月5日「児童虐待死亡事件の背景を見逃さない」
2月6日「岩国で問う地方自治と民主主義」
2月7日「今一度構造改革・三位一体の背景を」
2月8日「毎日が辛い虐待死報道」
2月9日「常に意識付けを」
2月10日「選手の頑張りにエール」
2月11日「岩国市長選の結果をバネに」
2月12日「沖縄の闘いへの連帯は当たり前の闘い」
2月13日「基地への怒り再燃」
2月14日「県政意見交換会にご参加下さい」
2月16日「新知事の予算の見極めを」
2月17日「大学に求めるニーズと提供するシーズ」
2月18日「あなたと語りたい、あなたの隣にいるよ」
2月19日「医療センターの経営改善の困難さ」
2月20日「軍は国民を守らない」
2月21日「生命優先の危機意識を」
2月22日「今日から定例会開会」
2月23日「すごい分量の知事の提案説明」
2月24日「今、瀬戸山容疑者って人前で喋れるの」
2月25日「ありがとう集会にありがとう」
2月26日「陸の玄関中心のまちづくりで中心市街地は活性化?」
2月27日「オリックス内部調査報告には首を傾げる」
2月29日「閏年2月最終日に質問です」
3月1日「すれ違いもありました」
3月2日「地方や国会を牛耳る道路特定財源」
3月3日「アメリカを観る」
3月4日「道路と海路」
3月5日「21年前鉄路から奪われた人権」
3月6日「正しいと思うことを主張し続けるしんどさ」
3月7日「身近にある道路特定財源の矛盾」
3月8日「(財)駐車場整備推進機構は解散へ」
3月9日「マンション自主防災会として2回目の防災訓練」
3月10日「白バイとスクールバスの衝突事故に新たな展開が」
3月11日「白バイとスクールバスの衝突事故の報道のあり方は」
3月12日「視覚障害者の採用に光を」
3月13日「視覚障害者の採用に光が」
3月14日「今日も終日委員会審査です」
3月15日「委員会審査、時間さえ余裕があれば」
3月16日「人材育成と地域貢献」
3月17日「委員会最終日」
3月18日「教育に関する全ての責任は委員長である自分にある」
3月19日「いよいよ閉会日に」
3月20日「新年度は産業経済委員会委員として頑張ります」
3月21日「小学校の卒業式」
3月22日「議会の透明性」
3月23日「コミュニティビジネスから地域再生を考える」
3月24日「人事異動」
3月28日「期限切れをあきらめるな」
3月29日「疑いたくなるSPC」
3月30日「過酷な実態の勤務医」
3月31日「モンゴル遊牧民映画『プージェー』」
4月1日「国民の納得に耐えうる政治を」
4月2日「元知事は一区から」
4月3日「タクシー運転手刺殺米兵逮捕へ」
4月4日「桜満開で花・人・土佐であい博も雰囲気出始めか」
4月5日「地震・津波県民意識調査にみる一歩前へ」
4月7日「近くの自主防災会の訓練を見学」
4月8日「予想を上回る春の嵐」
4月9日「被害女性のサポートの拠点一新」
4月11日「15日は怒り記念日」
4月12日「高知医療ピーエフアイがどれだけの覚悟を持てるのか」
4月13日「医療制度改革で進む心配」
4月14日「病院企業団の費用弁償も供託へ」
4月15日「高知白バイ事故と裁判」
4月16日「掛金天引き始まる」
4月17日「課題の多い産業経済委員会」
4月18日「自衛隊イラク派兵は憲法違反」
4月19日「費用弁償受け取り拒否額は411,000円に」
4月20日「映画『プージェー』の成功を」
4月21日「二つの『生きる』を考える」
4月22日「後期高齢者医療制度の波紋」
4月23日「抗加齢医学って」
4月24日「抜本的な雇用戦略を」
4月25日「また一つ小さな命をなくしました」
4月26日「豊かさを改めて考える」
4月27日「対話と実行は知事の政治姿勢だけではなく、県政の基本姿勢では?」
4月29日「新堀川階段護岸は埋設保存へ」   先日、県が都市計画道路「はりまや町一宮線」整備
4月30日「民意否定の再可決の動き」
5月1日「守ろう9条を」
5月2日「格差是正のメーデーに」
5月3日「高知白バイ事件の問題点を改めて「冤罪File」で考える」
5月4日「憲法記念日に考える」
5月5日「派手なイベントから地道な取り組みまで、願いは活性化」
5月7日「GWを終えて」
5月8日「自然と共存する街作りと備えを」
5月9日「イージス艦が再び宿毛湾港へ」
5月10日「議事録抹消」
5月11日「学ぶことの大切さ」
5月13日「イージス艦の宿毛湾寄港に反対して」
5月13日A「イージス艦の宿毛湾寄港に関する回答」
5月14日「知事評価」
5月15日「災害への備えこそ」
5月16日「非軍事の国際支援こそ」
5月17日「イージス艦寄港反対に向けて」
5月18日「医療制度と医療従事者を守れ」
5月19日「かつお祭りは大賑わい」
5月20日「観光の担い手づくり」
5月21日「宿毛湾港のイージス艦寄港は常態化させない」
5月22日「山に雇用と活力を」
5月23日「みんなで支え盛り上げるまちづくりへ」
5月24日「観光資源満載の四国はひとつ」
5月25日「公立病院改革プランは安易に策定させないこと」
5月26日「公立大学法人化先行大学の検証を」
5月27日「それぞれの都市圏の強みを生かす施策展開を」
5月28日「自殺対策、困難でも立ち向かわなくては」
5月29日「それってカニコー」
5月30日「マンション自主防災会でラジオに」
5月31日「怒りは行動で示そう」
6月1日「引きこもり相談窓口の充実を」
6月2日「政務調査費収支報告が公表」
6月3日「めざそうエコ家庭」
6月4日「明日ラジオ放送です」
6月6日「現場の頑張りから産業振興へ」
6月7日「高知城観光案内所新装オープン」
6月8日「支援策に手をこまぬいてはならない」 
6月9日「人は力、数は力」
6月10日「後期高齢者医療制度への怒りはピークへ」
6月11日「後期高齢者医療制度負担で市町村負担は増」
6月12日「瀬戸山公判で新たな事実は出るのか」
6月13日「県政意見交換会でご意見を下さい」 
6月14日「示された対話の素案」
6月15日「どこで起きても不思議でない大地震」
6月16日「多岐にわたる意見に感謝」
6月17日「精神科医療の再編」
6月18日「児童虐待件数の4万件越えを憂う」
6月19日「道州制移行の議論の本質は」
6月20日「生きにくい社会を変えてこそ」
6月21日「瀬戸山公判で証人尋問始まる」
6月22日「学校耐震化は最優先で」
6月23日「白バイ衝突事故の民事裁判で一部和解」
6月24日「医療生存権を侵害する後期高齢者医療制度」
6月25日「安心して暮らせる最低賃金を」
6月26日「地域、社会で防ぐ虐待」
6月27日「7月議会を控えて」
6月28日「地域の支えのしくみづくり」
6月29日「今年も相変わらずの偽」
6月30日「若者の雇用の場確保が最大関心事か」
7月1日「再び虐待事件を起こさないために」
7月2日「兄の命日に」
7月3日「医療をとりまく危機的状況」
7月4日「故・龍太郎氏の落とし物」
7月5日「PFI見直しに待ったなし」
7月6日「私たちの未来はお金と取り替えることができない」
7月7日「地産地消から旬産旬食へ」
7月8日「急ぐ余りの議論で、本質を見失わないように」
7月9日「大学改革何故かギクシャク」
7月10日「財政収支の試算は甘辛織り交ぜて」 
7月11日「二の矢、三の矢を」
7月12日「映画・靖国上映に爆破予告が」
7月13日「選択肢としての協働自治型社会」
7月14日「漁業者のストライキ」
7月15日「政務調査費の透明化はまた先送り」 
7月16日「石油頼みからの脱却を」
7月17日「『取り急ぎ感』に不安も」
7月18日「『靖国』上映の成功を」
7月19日「祝一路平安」
7月21日「家族の支え」
7月22日「『靖国』上映を考える」
7月23日「『待ったなしの県政課題』に提言とチェックを」
7月24日「被告と証人立場変われば証言も」
7月25日「思いの通じる自殺対策に」
7月26日「上昇続く消費者物価」
7月27日「今、学校給食は」
7月28日「三年先の稽古」
7月29日「変化を見逃さない」
7月30日「公共サービス改革法・市場化テストのゆらぎ」
7月31日「医療センターゲストハウスは無用の長物」
8月1日「追い風は吹いているはずなのに」
8月2日「解散選挙カウントダウン内閣」
8月3日「ウリハッキョ」
8月5日「西武跡地の再開発が白紙に」
8月6日「SPCに業務遂行能力の欠如」
8月7日「核保有国を動かそう」
8月8日「大学改革議論はもっと深く」
8月9日「本当の百年の夢」
8月10日「スポーツと別の次元」
8月11日「楠瀬喜多さんは入院中です」
8月12日「県民のみなさんとの声のやりとりを」 
8月13日「議会改革は政務調査費の透明性から」 
8月14日「雨水利用の再考を」
8月15日「一人の人間として平和の追求を」
8月16日「介護分野のミスマッチ」
8月17日「こどものチカラ」
8月18日「汗びっしょり」
8月19日「新規就農者への支援」
8月20日「ひきこもり外来から」
8月22日「二日間の学びを活かしたい」
8月23日「反貧困」
8月24日「とにかく一人も死なない」
8月25日「回復できると希望をもって」
8月26日「自衛隊という組織のあり方」
8月27日「こうべバイオガスの可能性」
8月28日「金さえあればというオリックス」
8月29日「慌ただしくなり始めました」
8月30日「イツモ防災」
8月31日「反貧困と労働組合」
9月1日「ベトナムアンサンブルコンサートにご協力を」
9月2日「繰り返される無責任辞任劇」
9月5日「無い物ねだりでなく今あるものをどう生かすか」
9月6日「退職後の人生を楽しんでもらいたいのに」
9月7日「難病の最新治療」
9月8日「闘いは続く」
9月9日「工夫の必要な光のあて方」
9月10日「県政アンケートに見る県民の声を施策の優先順位に反映して」
9月11日「事故米不正転売」
9月12日「命と健康への給食さえ汚染する事故米」
9月13日「政務調査費全領収書公開へ」
9月14日「『総裁選劇場』」一座来高」
9月15日「高知街ラララ音楽祭も観光資源に」  
9月16日「高齢者の暮らしやすい仕組みの再構築を」
9月17日「高知は汚染されていないのか」
9月18日「生徒の安全管理は最優先」
9月19日「台風襲来間近の県政意見交換会」
9月20日「まだまだ若い者には負けんぜよ」
9月21日「絆と気づきで自殺予防」
9月22日「不明なままでは前へ進めない」
9月23日「広がり続ける食への不安」
9月24日「定例会開会へ」
9月25日「腰かけ内閣の寿命は」
9月26日「従属関係が深まる原子力空母母港化」  
9月27日「小泉劇場閉幕」
9月28日「政治家の資質」
9月29日「防災意識と備えを高める地道な取り組み」
9月30日「県民の求める優先施策」
10月1日「政治資金収支報告公表」
10月2日「食の危機管理を」
10月3日「いざ予算委員会」
10月4日「引きこもり・自殺予防は一歩前へ、法違反のアウトソーシングは見直しへ」
10月5日「先手を打つことと迎え撃つこと」
10月6日「人間らしく扱えと言う当たり前の声」
10月7日「高齢者への虐待」
10月8日「女子大整備へ附帯決議を」
10月9日「女子大整備補正予算の附帯決議は否決」
10月10日「コンサートのチケット売りに躍起」 
10月11日「解散風は止んだのか」
10月13日「明日へ頑張れ」
10月14日「いよいよ閉会へ」
10月15日「いろんな意味で節目」
10月16日「大人社会のいじめ」
10月17日「19日は昭和小学校であそぼうさい」
10月18日「医師の地域偏在の本質は」
10月19日「深い〜い話」
10月20日「あそぼうさいに1000人が参加」 
10月21日「産業振興維新が意味するものは」
10月22日「夜のお出かけに忙しい首相に任せられるの?」
10月23日「防災への想像力」
10月24日「あらゆる気象災害に備えて」
10月25日「臨時会を終えて」
10月27日「コミュニケーションの支え」
10月28日「ねんきん特別便」
10月29日「産業振興計画いよいよ中間取りまとめへ」
10月30日「地震対策行動計画は詳細に」
10月31日「解散に追い込む力は有権者に」
11月1日「大学の地域貢献は」
11月3日「30年前にタイムスリップ」
11月4日「漫画・アニメというコンテンツ」
11月5日「産業振興計画を県民のものとするため」
11月6日「子どもに寄り添う視点で」
11月7日「医療センターの精神科病棟設置議論も大詰め」
11月8日「支えで乗り越えて、光る粒違いの個性」
11月9日「少数派であることを恐れず」
11月10日「政治を諦めずに」
11月11日「現場の意見がパブコメに反映を」 
11月12日「筑紫さんならどうコメント」
11月13日「また、偉大な先輩を失いました」
11月14日「自殺予防のために現状の徹底分析を」
11月15日「金をかけなくてもできる龍馬との出会い」
11月16日「最後のお別れ」
11月17日「今やるべきこと」
11月18日「心の豊かさを取り戻せる社会が、30%削減社会」
11月19日「第4回昭和小あそぼうさいの今後の発展へ」
11月20日「WKY宰相」
11月21日「このままの裁判員制度でいいの」
11月22日「暴力・いじめからの解放を」
11月24日「事前復興に取り組むことも備えの一つ」
11月25日「道路整備の真の必要性は」
11月26日「素晴らしい動物愛護教室の担い手を」
11月27日「給与カットに求める財源不足解消は努力不足」
11月28日「つきあいきれない麻生の失言・迷走」
11月29日「新エネルギーでプラグインハイブリッド車」]
11月30日「つまずいている若者と向き合うこと」
12月1日「今日はいのちの日」
12月2日「SPCは医療センターのパートナー足りうるのか」
12月3日「あの田母神前空爆長に約7000万円の退職金」
12月4日「シャオハイの『満州』と向き合おう」  
12月5日「尾崎県政まる1年の12月定例会開会」
12月6日「10年ぶり増の裏で229億の財源不足」
12月7日「熱さでものを動かそう」
12月8日「昭和史の事実を語り継ぐ写真」
12月9日「アメリカに追従する限り戦争の危機と隣り合わせ」
12月10日「高知でも厳しい内定取り消し」
12月11日「子どもにとっての学力とは」
12月12日「沈まぬ太陽の映画化」
12月13日「アンテナの張り具合が大事」
12月14日「人らしく生きさせろ」
12月15日「継続を力に」
12月16日「派遣労働者を不当に扱う企業の責任は」
12月17日「ここでも問われる企業の社会的責任」
12月18日「閉会日」
12月19日「意見書、請願など残念な結果」
12月20日「この年末年始こそ自殺対策の緊急策を」
12月21日「労働現場を法的視点から見据えた反撃を」
12月22日「見立ての重要性」
12月23日「自治体へのクリスマスプレゼント?」
12月24日「労働者は貯める企業の犠牲」
12月25日「こどもを中心に」
12月26日「知恵と実益」
12月26日A「範を示さず職員に給与カット押しつけ?」
12月27日「相手が悪かった」
12月28日「こどもの個性として輝かせるために」
12月29日「こどもの個性を輝かせる親の支援」
12月30日「私的十大ニュース」

12月30日「私的十大ニュース」

 今朝の高知新聞には、読者の選ぶ県内十大ニュースが掲載されていますが、26日のこのコーナーでお知らせしたとおり私の選ぶ個人的県政十大ニュースをアップしたいと思います。順位は関係なく、「今日この頃」のコーナーで取り上げた回数の多いものが中心になっているのではないかと思います。

@後期高齢者医療制度スタートに県民も怒りの声、怒りの行動。医療制度の危機は続く。
Aイージス艦「オカーン」が宿毛湾港に再寄港、本格的軍事戦略組み込みの危機にノーの声を。
B女子大改革で池キャンパス整備費予算案可決も大学改革総体は先行き不透明か。
C原油高騰による一次産業担い手、県民の悲鳴と道路特定財源の見直しが道路の在り方に一石投じる。
D仁淀川町スクールバス・白バイ衝突事件最高裁上告棄却と総務委員会議事録抹消。
E南国市児童虐待死事件の検証するも、児童養護施設白蓮寮で虐待発覚。
F世界同時不況は雇用破壊へ。正規・非正規雇用の在り方見直しと労働の偽装はアウトソーシングの在り方再考のきっかけに。
G議会政務調査費の透明化を図る条例改正で議会改革の一歩へ。
H贈賄側有罪確定、瀬戸山元院長への懲役2年求刑と高知医療センターの経営改善にSPCは協力拒否でイエローカード。
I産業振興計画中間取りまとめの集中度合い・仕込みが、県民・組織・団体にひずみを生じることなく具体化の結実を願う。
 ちなみに、明日の今年最後のこのコーナーでこの一年を振り返って見出しを全てラインナップしてみたいと思います。いろいろと課題は来年へと積み残されますが、厳しくても一つ一つを改善していくために、県民の皆さんとの協働で頑張りたいと思います。

12月29日「こどもの個性を輝かせる親の支援」

  事務所の掃除をしたり、新聞の整理をしたりと片づけをしながら、一日を過ごして、夜は今年最後の飲み会でした。30年近く前にいた職場の同僚家族のみなさんとの集いは毎年暮れに集まるメンバーですが、それぞれの四半世紀、子どものことを振り返ります。それぞれに気持ちの面では浮き沈みもありながら、子どものこと同僚の近況などを気にかけながらも、新しい年を元気で迎えられることが、一番です。それにしても、一昨日の話ではないですが、こどもの個性を親が輝かせてやるための支援は、子どもと向き合うことなくは無理なのだなあと感じました。
  今朝は子どもが列車を乗り継いでの帰省です。本人はストレス太りだと言っていますが、秋に会ったときより一回り大きくなっていました。一月には会社の健康診断があると言っていましたが、完全に「メタボ」の烙印が押されることでしょうが、本人はそれまでに体重を落とすと言っています。その一方で、帰るやいなや毎晩高知の友達と会って飲む予定ばかりを言ってましたので、無理な話だとは思います。とにかく健康でいてくれればと思います。

12月28日「こどもの個性として輝かせるために」

  昨日は、4年ぶりに東京都杉並区立中瀬中学校の月森久江先生の講演が聴けるとのことで、西部健康福祉センターに出かけました。月森先生は通常学級の教師を務めるかたわら、20年以上にわたり教育相談やLD(学習障害)についての研究を重ね、生徒の特性に応じた指導法は、特別支援教育の先進的なモデルとして注目され、発達障害児の教育支援体制の整備に協力されている先生で、経験に裏打ちされたお話を聞かせて頂きました。
  この講演会は日頃からお付き合いのある高知発達障害等親の会「KOSEI」の主催によるもので「子どもを育てる〜できることからはじめよう〜」と題して、2時間、熱のこもったお話でしたし、参加者からの質問にも的確にアドバイスをしてくださっていました。
  前回も感じたことでしたが、学校で家庭で「陥る盲点と誤解」を克服し、「保護者支援の基本」を踏まえ、「子どもが表すサインと担任・保護者との連携」が図られれば、子どもの表現力なども高まり、子どもが活き活きと輝く可能性を秘めていることを実感できました。
  02年の「通常学級に在籍する特別な教育支援を必要とする児童生徒に関する全国実態調査」で明らかになった、通常学級にLD、ADHD、高機能自閉症の子どもが6.3%の割合で在籍しているという実態に向かい合う学校と家庭での連携の基本と手法は、こどもたちの個性を輝かせるために高められていかなければならないと思っています。

12月27日「相手が悪かった」

 近江八幡市立総合医療センターのPFI契約解除が24日、市議会で認められ、市側は「財政再生団体への転落を免れた」と取りあえず、胸をなで下ろしているといいます。直営に戻してもすぐに赤字が解消されるわけではないが、赤字を生み出し続けるPFIと縁を切ったことで経営改善への一歩を歩み始めたと言われています。
 一方、高知では県・市病院企業団が医療センターの経営改善のためにSPCの高知医療ピーエフアイ会社に要請していた委託料などの経費削減に対して、「要請に応ずることは困難」と協力拒否の回答をしてきたことが明らかとなりました。
 2日付のこのコーナーでも「今後のセンター運営を議論していくにあたって、常に前提となるPFI運営の是非がのしかかってくるが、SPCの高知医療ピーエフアイ会社は「株主優先」の姿勢を貫くばかりで、経営改善を図るためのベストパートナーとはなりえないことが今まで以上に色濃く表れている」と報告したとおりの姿勢が表れた回答書になっていると言えます。
 業務提案項目の26.5%が未達成にも関わらず、要求水準書に基づいて判断されるべきなどの言い逃れをするなどパートナーとしての適否の議論が本格化せざるをえないことになってくるのではないでしょうか。
 私は、これまでも一貫して、PFI運営手法について異議を唱えてきましたが、SPCの高知医療ピーエフアイ会社自らがベストパートナー宣言を拒否してきた以上、企業団として受けて立つ決意を固める新年を迎えることとなります。
 ちなみにSPCの筆頭株主のオリックスの子会社で株主のオリックス不動産は全国の「かんぽの宿」70施設と日本郵政従業員の社宅9カ所も買収との報道がされています。

12月26日−2「範を示さず職員に給与カット押しつけ?」

  県は、匂わせていた職員に対する給与カット継続についてその内容を昨晩、職員組合に提案してきました。管理職以外の職員では、一定の職階に準じて2%、1.5%、1%と今年度よりそれぞれに1%減じた率となっています。そして、管理職手当が支給されている職員については減額率を4%とし、併せて管理職手当の額の10%減額を継続することとしていますが、知事をはじめ特別職の削減率については、一切言及しない提案に、職員からは不信感が募っています。これまでも「回避する努力」を口にしておきながら、今回の提案通りカットが継続されれば3年間に限りでスタートしたものが5年間も続くことになるのです。そのことを承知で提案するのなら、トップ自らの決意を示した上で、理解と納得を求めるのが筋というものではないでしょうか。最初のこのボタンの掛け違いが「誠意を持って話し合う」という姿勢に影を落とすことになるのではないかと心配します。
  職員にとっては、産業振興計画策定をはじめ「5つの基本政策」の具体化、県民のための施策を充実させるために汗をかき知恵を絞った挙げ句が、その財源確保のために自らの給与がカットされるということであれば、あまりにも報われない仕事へのモチベーションは下がる一方ではないかと心配します。
  職員の勤労意欲、生活維持など様々配慮をした話し合いを願っております。

12月26日「知恵と実益」

 中土佐町の障害者福祉施設が、ヨーグルトや納豆などを使い環境浄化液の製造を始めたことが先日新聞で報道されていましたが、早速、町職員の方からのすすめもあって先日購入しました。台所の流しや排水溝などに流すと、汚れを分解する微生物の働きを活性化させ、消臭効果もあるというもので、「よろずai(あい)」として、販売されています。
 愛媛県工業技術センターが開発し、複数の自治体が導入している環境浄化液「えひめAI(あい)」に注目し、久礼の就労継続支援事業所「鰹乃国の萬屋」と、同町大野見栂ノ川の知的障害者授産施設「せせらぎ園」で製造し、環境改善と障害者の収入増を図ることにつなげていると言います。
 広く使ってもらえるよう、価格は500ミリリットル入り100円、2リットル入り350円としています。生活の中から考えていく意味でも、環境への意識が日常的に拡がっていくことに随分と役立つのではないでしょうか。また、それを障害者施設の収入増にもつなげていくと言うことにもなれば、一石二鳥で、中土佐町のしかけに感心します。(ご指摘をいただき修正をさせて頂いています。)
 世の中は年末を控え、今年の十大ニュースが報じられています。私も個人的な視点から選ぶ県内十大ニュースを選んでみたく、精査中です。当然この「今日この頃」で数多く取り上げてきた課題が、ノミネートされるとは思いますが、31日に公表したいと思いますので、よろしく。

12月25日「こどもを中心に」

 いよいよ今日が今年最後の交通安全の街頭指導です。今月はこれで13回目です。寒い日もありますが、7時30分から一時間、小学校近くの知寄公園に集合し、私は担当の公園前の信号のない横断歩道に立ちます。それまでに、事務所に出かけて、メールチェック、ホームページの更新など慌ただしく作業をしてからの一時間にさまざまな子ども達の朝の顔に出会います。朝の挨拶がだんだん出来はじめた子どもや登校時間が少し遅れ始めた子、この子の服は毎日同じだが先生は気づいているだろうかとか気になります。
 平気で火の付いたタバコを窓から投げ捨てていったり、旗を出しているにも関わらずスピードを落とすことなく向かってきたりする相変わらずマナーの悪い運転手には腹立たしいかぎりです。この期間中に私たちが立っている時間帯だけでも校区内で二件の事故がありました。バイクと自動車、自転車と自動車です。大事には至りませんでしたが、緊張感が募ります。
 それでも何とか続けられているのは、子ども達と交わす挨拶で、もらう元気です。明日から冬休みですが、子ども達が来学期も元気で登校してくれることを祈っています。そして、始業式の日から2週間、また、この場所に立つことになります。
 そんなことを考えていたら、昨日も少子化対策・子育て支援特別委員会で、来年度の新規・拡充の関連予算についてレクチャーを受けましたが、子どもに目線を据えた最終報告をとりまとめなければと改めて思っているところです。本当はもっと掘り下げることが必要だとは思うのですが、来年二月初旬にはとりまとめることになりそうです。
 交通安全指導は今日で終わりですが、議員活動は年内まだまだ続いていきます。

12月24日「労働者は貯める企業の犠牲」

  先日の閉会日、私は「雇用確保や中小企業経営安定化策を求める意見書」の賛成討論で「非正規を正社員よりも安い賃金で働かせ、増益を見込んだり、多額の内部留保があったりする企業も少なくないのに巨額の収益を上げてきた製造大手が先行きに不安を抱くやいなや、千人単位でばっさりと雇用を打ち切ることが許されるのでしょうか。」と述べました。
 今朝の高知新聞一面では「製造大手内部留保33兆円」「減益でも増配続々」「株主重視、リストラ加速」とある。そして、この製造大手16社だけで4万人の首切りを予定していると報じられています。「政府はいろんな手を打とうとしているじゃないか」と言って、意見書に反対された議員の皆さん方は、このような実態を容認されるのでしょうか。まさに、賃金抑制や過重労働、リストラなど労働者の犠牲の上に蓄積してきた内部留保を温存したまま労働者を路頭に迷わせる企業の姿に、社会全体が批判の声を上げない限り、日本の企業体質は変わらないことを自覚した闘いが必要になっているのだと思います。
  医療センターの経営改善について議論する際、オリックスを中心としたSPCが常々、私たちの企業努力を求める質問に対して県民の医療よりも「株主様」の意向を尊重する姿と同様にダブって見えています。

12月23日「自治体へのクリスマスプレゼント?」

 昨日、国は各自治体がインフラ整備などの地域活性化に取り組めるよう今年度の第2次補正予算で「地域活性化・生活対策臨時交付金」の制度を創設し、都道府県分と市町村分であわせて6000億円を交付する方針を明らかにしました。
 この臨時交付金は、本県にはおよそ115億7300万円を限度に配分される見通しであり、金額としては北海道に次いで全国で2番目に多く、県民1人当たりに換算すれば全国一となっています。
 これは、有効求人倍率の低さなど地方の苦しい実情を知事が国に訴えた結果、交付金算定の指標に盛り込まれたためと評価しています。これから県は、来年2月末までに、交付金をどのような事業にあてるのかを示した実施計画を国に提出し、交付決定は3月末となっており、実際の予算執行は来年度ということになります。また、インフラ整備などの実施計画に計上された事業に充当することとなっていますので、公共事業関連の企業の一時の潤いに終わることが懸念されており、これが本当に困っているところへの支援となる使われ方となるかどうかであります。もっと失業者への直接の支援となり、即効性のある予算措置が急がれます。

12月22日「見立ての重要性」

  高知大学朝倉キャンパスで開催された第8回メンタルヘルス講演会に参加して、お聞きした「ひきこもる青年への理解と支援」と題した塚本千秋先生(地方独立行政法人岡山県精神科医療センター副理事長)の講演は、随分参考になりました。
  「ひきこもる」青年についての多面的理解の在り方や援助について考えるべきことなどこれまで深め切れていなかった考え方が整理される感じでした。また、援助の中でどう適切に「見立て」のできる体制や人材が確保できているのかが問われている中、「あわてる必要のないもの」「深刻な関係の病に陥っているもの」「精神病的な症状のあるもの」という現実的な「見立て」における「緊急性がある場合の対応」も含めて、専門家も含めた体制が確立されなければと思います。
  今朝は天気のせいで随分と暗い朝で、事務所前の公園のライトはまだついたままです。今から年内最後の週(25日まで)の交通安全指導に出発です。


12月21日「労働現場を法的視点から見据えた反撃を」

  昨日は、地区労の学習会で、改めて今の労働者の置かれた状況を再認識させられました。労働者の現在を表すキーワード「完全失業率」「有効求人倍率」「最低賃金」「生活保護」「自殺」「行旅死亡人」「貧困ビジネス(派遣業、ネットカフェ、個室ビデオ、ゼロゼロ物件など)」「プレカリアート」「非正規労働者(派遣、契約、嘱託、パート、非常勤など)」「過労死・過労自殺・精神疾患」「安全配慮義務」などから見える今の矛盾の拡大に我々の反撃のきっかけはあるのではないでしょうか。講師は「労働現場を法的視点から透徹した眼差しで見据えて問題点を摘出すること」と言い、労働契約のありかた、労働時間法制、職場点検闘争、企業からの排除について考える視座を与えて頂きました。もっともっとキーワードの背景にある本質を暴露しながらの闘いを組織していかなければと感じたところです。
 終えるや午後からは、カルポートへと移動し、第2回高知県がんフォーラムに参加しました。高知県では議員提出の高知県がん対策推進条例を成立させ、昨年4月から施行されています。このフォーラムは「県民の視点に立ったがん対策を推進するため、がんの予防、治療、緩和ケア等のがんに関する情報を、県民に幅広く提供することを目的」としたもので自らがガン患者の樋口強さん(全日本社会人落語協会副会長兼事務局長)「笑いは最高の抗がん剤」の基調講演をはじめ、森田雅範氏(高知医療センター 腹部疾患診療部長兼消化器科 科長)「食道・胃がんの内視鏡による治療の現状」、福本光孝氏(高知大学医学部附属病院 PETセンター長)「PET−CTとがん診療」、青野寛氏(高知医療センター ペインクリニック科 科長)「がんの痛みに使用する医療用麻薬(主としてモルヒネ)について」などのお話も聞き、随分と認識を新たに出来ました。樋口強さんの「薬は身体に効く、笑いは心に効く。家族と一緒に笑える笑顔」という言葉は忘れずに、「笑い」を予防薬にすることも必要なのかとも感じました。
  鶴あかりとうず巻きで、来場者をキャンドルアートの世界へ導いている高知城追手門から入って、キャンドルアップされた石段をのぼり、久々の高知城天守閣から高知市の夜景を眺めてきました。結構たくさんの方々が次々と訪れていましたが、昨年と比べると少ないとのことでした。終わりも近づいていますが、是非幻想の世界を楽しんでみてください。








12月20日「この年末年始こそ自殺対策の緊急策を」

  昨日、08年度第3回高知県自殺対策連絡協議会の傍聴をし、「高知県自殺対策行動計画の素案について」のとりまとめの審議を聞きながら、報告される事例に、こんな場合関わった人にちゃんとした防止対策の知識があればと思うケースがあって、辛い思いをしました。そして、雇用止め・失業・路頭に迷うというニュースが連日続く中、このニュースが次には自殺の見出しが紙面に踊ることを心配していました。そんな時、今朝未明NPO法人ライフリンクからのメールには「緊急集会 自殺者急増の危機に立ち向かう」の案内が入っていました。
  「派遣切りや解雇にあった人が自殺(未遂)をした」という声が聞こえてくるようになった今、解雇され、収入や住居を失い、人間関係も断たれた人たちが、自殺に追い込まれる危険性がさらに強まっているとの心配から徹底議論をするために開催するとのことです。
 呼びかけの文章によりますと「日本の自殺者数が急増に転じたのは98年と言われていますが、より正確に言うと「98年3月」です。つまり、「97年度の決算期」。97年11月に、三洋証券と北海道拓殖銀行が相次いで経営破たんに陥り、山一証券が自主廃業に追い込まれました。その年度の決算期に、完全失業率が初めて4%を超え、倒産件数が1990年以降で過去最多を記録。そうした経済情勢の悪化に引きずられるようにして、日本の自殺者数は急増しはじめたのです。このままだと、10年前と同じような事態(むしろもっとひどい事態)が、この年末年始から3月の年度末にかけて起きかねないと、私たちは危機感を募らせています。雇用や住宅などへ緊急対策は取られようとしていますが、「いのち」の最後の防波堤となるべき自殺対策への対応は不十分だと言わざるを得ません。私たちは、過去の教訓から学び、自殺に追い込まれる人を一人でも減らすために、「いのち」の危機に瀕している国民を一人でも多く守るために、いま国を挙げて自殺対策に緊急的に取り組む必要があります。」とのことです。
 読んでいて、そのとおりだと思いながら、地域でも支える体制を急がれていることが求められているのではないかと感じた次第です。

12月19日「意見書、請願など残念な結果」

 昨日閉会となった県議会12月定例会は、一般会計補正予算案や県立春野総合運動公園など21件の指定管理者指定議案など執行部提出の49件を全会一致または賛成多数で可決、承認しました。また、子育て助成制度の拡充を求める請願を継続審査とした文化厚生委員会の委員長報告が否決され、再審査した同委員会は賛成少数で不採択とし、改めて本会議で不採択となりました。さらに、高知市中心部と住宅地の福井地区とを結ぶ、土佐電鉄の子会社が運行する路線バス「奥福井線」の存続を求めた請願も不採択となりました。私は、これらの請願については、賛成の立場で臨んだところです。
 その他にも議員提出議案として政務調査費の透明化をめざす改正条例案や意見書を可決しましたが、私たち県民クラブが提出した「雇用確保や中小企業経営安定化策を求める意見書」議案は自民党などの反対で賛成少数で否決されてしまいました。
 このことで、雇用や中小企業を守るための緊急対策を求める声を県議会として届けることが出来ないのは残念な限りです。
 吉田茂銅像の移設を求める決議の提案説明の中で「思想信条を超えて」との訴えがあったが、解散総選挙が近づいてからか、いろんな局面で政治姿勢を明確にした対応が目立っているような気がします。ちなみに私たちの県民クラブではこの決議には反対しました。
 これから来年度予算案の策定に向けて、詰めの段階に入っていきますが、少しでも県民が期待を持てるような予算案としていくよう我々も精査していきたいと思います。
 2月定例会では、代表質問の機会がやっと得られます。2月23日開会まで、県民のみなさんの声を聞きながらじっくり準備をしたいと思います。みなさんのご意見も是非お寄せ下さい。
 私などは本当は定例会毎にでも質問をしたいぐらいなのですが、安田町議会では一般質問者がだれもいないと報道されています。議員の皆さん「何してんの」と言いたくなります。町民は諦め呆れかえるのではなく、怒りの声をぶつけましょう。皆さんの声が変えることになるのですから。

12月18日「閉会日」

  今日は閉会日ですが、請願の採決如何では休会、委員会開催など手続きを踏んで、再開など議事運営などに時間がかかりそうです。場合によっては、たっぷり午後までかかることも予想されますが、しっかりと採決に臨みたいと思います。
  それにしても、今朝の新聞も深刻な経済状況を映し出す記事ばかりです。本当に早く手を打たないと大変なことになるのに、麻生さんはトホホ。

12月17日「ここでも問われる企業の社会的責任」

  経団連は来春闘の経営側の交渉指針である「経営労働政策委員会」報告を昨日公表しました。そこでは、賃上げ抑制姿勢を打ち出すとともに、雇用についても「最優先とする」という原案から「努力することが求められる」との表現に後退したとのことです。何せこの経団連会長の御手洗冨士夫氏のお膝元であるキャノンでは偽装請負が横行したり、非正規職員の雇用解除が断行されているわけですから、経営者の社会的責任を求めることすらが無理なのかもしれません。労働者を調整弁としてしか考えていない企業には、痛いしっぺ返しがくることを労働者の団結で示したいものだと思います。
  私たちとしては、せめて委員会では不一致となった「雇用確保や中小企業経営安定化策を求める意見書(案)」を本会議に再提出して、採択を求めていきたいとの思いです。

12月16日「派遣労働者を不当に扱う企業の責任は」

 本会議でも、公園管理の指定管理者のあり方について質問がされましたが、今定例会では指定管理者の更新時期にあたり、いくつかの問題点が浮かび上がっています。
 本会議で取り上げられたのは、室戸広域公園の指定管理者による公園管理の杜撰さに地元住民が同一事業者が継続して管理代行が任されることに反発していたことによるものでした。また、指定管理者の変更があるのは今回提案された21議案のうち春野運動公園の指定管理者のみであって、2年前に私が指定管理業者のありかたを巡って指摘した民間業者が手放したというものであり問題点はどうなったのかなど疑義は多々あります。
 その他にも、指定管理者の公募にあたって新たな業者参入が少ないのは、単なる箱物施設の管理だけでない事業計画やサービスの質の確保の困難性や委託料から生じる利益の少なさに起因しており、もともと指定管理者制度の導入とその狙いに無理があったのではないかと思われる状況が見受けられます。
 また、9月定例会で指摘した試験研究機関のアウトソーシングについても、単年度契約の8業務の内6業務については、直営に戻すことの判断がされましたが、複数年契約の一業務については、複数年契約であることから直営に戻すことの見送りの考え方が示されています。しかし、この業務における派遣会社は派遣労働者に対する扱いが極めて不誠実で「社会保険料月額を間違って徴収」したり「各種社会・労働保険に対して途中採用だからと加入させていなかった」り「雇用契約書を本人に交付していない」なかで「当初の月額単価や勤務日数の変更を口頭で言い渡す」など「契約業者としてふさわしいのか」極めて疑わしい派遣会社と複数年契約を締結したままでいいのか県の姿勢も問われることとなります。使用者は、最低でも、書面を交付することによって、労働条件を労働者に明示しなければならないことが、労基法15条で定められているにも関わらず、そのようなことがされていないとしたら、そのことだけでも法令違反ではないかと思われます。
 今後は、契約書の解除権条項に該当する実態にないのかどうか注視しながら、一方で、雇用打ち切りが生じないような検討を迫っていきたいと思います。
 いずれにしても、官から民の流れの中でつくられる「官製ワーキングプア」は切りつめてはならないコストをカットし、入札のたびに脅かされる労働者によってつくり出されています。この流れに歯止めをかけ、公共サービスの質を確保し、雇用の劣化を招かない取り組みは今まで以上に必要になっていると思います。

12月15日「継続を力に」

 今年の「市民がつくる防災フォーラム」は、南海地震から自らの命と家族をどのようにすれば守れるか、また、自主防災への取り組みなど「災害に負けないまちづくり人づくり」をテーマに、開催されていました。こうち男女共同参画センター「ソーレ」に足を運んだものの午後からの予定があり、防災体験・展示コーナーで「緊急地震速報解説」「家具の固定」「心肺蘇生法・AED紹介」「防災ライト」「100円ショップで買える防災グッズ」「防災グッズ展示」「出張防災DIY」などの見学に終わりました。
 高知大学理学部岡村教授の講演「災害に負けないまちづくり」や「防災サロン〜気になるテーマで井戸端会議〜」が聞けなくて残念でしたが、毎年手作りで行われている市民がつくる防災フォーラムも10回を数えて継続していることこそが力になっていると言えます。
 移動後は高須での引きこもりの親の会の月例会で、毎月講師で香川県から来て頂いている日本教育カウンセラーの松田先生にいろいろと学ばせていただきました。引きこもっているこどもの態度が発している意味をどう汲み取るか、難しいけど極めて大事なことだと痛感しました。こちらも今月で29回。毎月の継続を力とし、一歩ずつ進む支援策に期待も大きくなっています。
 今日で委員会審査も終わり、採決に入ることになると思います。

12月14日「人らしく生きさせろ」


 昨日は、徳島県東みよし町で開催された「 人らしくフェスタ in 四国」に国鉄闘争を支援する高知の仲間とともに参加してきました。農業者トレーニングセンターに四国の各地から「国鉄労働者1047名の人権回復!貧困も戦争もイヤだ!四国の真ん中から『人らしく生きさせろ!』と声を挙げよう!」と集まった500人近い仲間と連帯するアーティスト(写真左から出演順)の盧佳世矢野敏広田中哲朗趙博のライブと神田香織の講談「千四十七士国鉄労働者(ぽっぽや)義士伝」が第一部では演じられおおいに盛り上がりました。
 1987年の国鉄分割民営化時における1047名の不当解雇撤回をたたかってきた「国鉄闘争」は最大の重要局面を迎えています。国鉄当局の不当労働行為は認定されるものの、「時効」の一言のみによって20年の闘いを否定する超反動判決が3月13日に出され、東京高裁における審理は12月24日に結審、来年春には判決という流れとなっています。これまでも、ずっと主張してきた不当労働行為の存在が明らかな以上、その責任をとる者がどこにもいないなどという理不尽を許すことなく、分割民営化時に政府が約束した「路頭に迷わせない」解決に向けて全力を挙げていくための最重要局面を迎えています。
 今日の憲法改悪やリストラ・首切り自由の世の中に国が先鞭をつけた新自由主義の象徴的な攻撃であった国鉄分割民営化への反撃は、新自由主義が破綻した今こそ、勝利を勝ち取る新しい年に向けて一致団結しなければならないことを確認された集会であったと言えます。
 夜の高知市での行動予定のため、一部集会のみでJRで帰高せざるをえませんでしたが、一部集会で連帯して頂いたそれぞれのアーチストの音楽や講談に込められたメッセージはしっかりと受け止めさせて頂きました。

12月13日「アンテナの張り具合が大事」

  昨日の産業経済委員会では、特に、首都圏のアンテナショップや「土佐・龍馬であい博」におけるJR高知駅前の県有地のパビリオンを設置などについて多々意見が出されました。両方とも、まだまだ具体的に煮詰まっておらず、調査段階であったり、その在り方論が決まるには時間がかかると言うことで、議論は臨時委員会も含めて節目節目で議論をすることとしました。
  とりわけアンテナショップについては県産品アンテナショップ事業費における基本計画策定にあたっては、売上高や二次的な波及効果なども試算し、費用対効果が図れるのか場所の決定も含めて重要となること、また、大河ドラマ関連事業費についても総合プロデューサーの手腕に期待するあまりの丸投げとならないことも必要となります。
 また、JR高知駅前のパビリオンについては、その機能と存置期間、県有地の利活用計画との整合性などを明確にした上での議論が必要であることも申し添えてあります。
 いずれにしても、それぞれの成否は本県観光や物流に大きな影響を与えるモノだけに慎重かつ多岐な議論をしていきたいと思います。
 今から、高知からの参加者とともにバスで徳島県の「人らしくフェスタin四国」の会場へと向かいます。

12月12日「沈まぬ太陽の映画化」

  今から6年ほど前に読んだ山崎豊子さん原作の長編小説「沈まぬ太陽」がついに映画化されるとの報道がされて以来、来年秋公開が楽しみでたまらなくなりました。文庫本で5冊の長編でしたが、一気に読破した当時、白い巨塔も良かったが、これだけは何とか映画化してもらいたいと思っていました。報道などによると作者の山崎さんも「映像化なしには死ねない。大企業のあり方を描いてほしい」と製作陣を後押ししたというから、私の思いにも間違いなかったと思っているところです。
  国民航空社員(モデルは日本航空)で同社の労働組合委員長を務めた主人公、恩地元(実在の日本航空元社員・故小倉寛太郎氏がモデル)が受けた不条理な扱いとそれに屈しない愚直な生き方を描いた作品で、日航機墜落事故を主題に、人の生命に直結する航空会社の社会倫理を鋭く描いた作品で、是非ご一読をお勧めします。
  当時高校生だった息子にも勧めたところ、読んでの感想は、「お父さんも恩地さんも一緒で不器用な生き方やね」と言われたのを思い出しています。不器用でも、悔いのない生き方はしていきたいと思います。
  定例会は、今日から委員会審査に入ります。

12月11日「子どもにとっての学力とは」

  今議会でも、県立高校の通学区域の見直しによる学区制の撤廃や選抜制の見直しが議論されているが、本当に生徒達が望んだ形のものなのかが疑問に残っていて、県教委や学校側の意向が大きく左右した形の見直し案なのではないかとずつと引っかかっています。確かに学力の向上の必要性と言うことを否定することはできませんが、学力とは何かと言ったときに教科テストの結果だけではないことは皆さん分かっているだろうと思うのです。人として学び学んだ力が人を成長させていくことだと考えたとき、もっともっと学びの力について本質的な議論がされるべきなのではないかなと思います。
 今、教育学者の志水宏吉先生の「公立学校の底力」という新書を読んでいますが、先生がこれまでにも言ってきた「効果のある学校」として紹介されている大阪府下の小、中学校もかつて見学し、「効果」を考えさせていただいたこともありました。さらに、この新書では県下の中学校も紹介されています。これらの学校の何が底力として評価されているのか。そして、学力の本質とは何なのかもう一度じっくり考えてみたいと思いながら、議場での質問戦を聴いていました。
  夕方の番組で「土佐人力」で紹介された日頃からお付き合いのある朝倉夜間中学の様子を見ながら、なお、考えさせられました。

12月10日「高知でも厳しい内定取り消し」

 アメリカの金融不況に端を発した景気減速は、何の策も打てない麻生内閣のもとで、企業の倒産、リストラが顕在化し、厚労省調査では今年10月から来年3月末までに契約解除や契約満了時に契約更改をしない「雇い止め」などで失業したり、失業する見通しの非正規労働者が約3万人に達し、来春の新卒予定者の内定取り消しが大学生と高校生で331人に上ることが明らかになっています。そして、県内でも61名の非正規労働者の雇い止め、3名の内定取り消し者がいることが、昨日の我が会派田村議員の質問で明らかになりました。
 景気悪化にともなう雇用調整は、新卒予定者や非正規労働者だけでなく、大手企業の正社員にもおよびつつあるが、結局犠牲は労働者に押しつけられるという構図が明らかになっています。企業にはもっと果たすべき社会的責任が求められているし、政府は労働者にだけしわ寄せをすることのない実効性のある雇用政策に着手すべきではないでしょうか。
 今日から年末の交通安全旬間。寒い中ですが25日まで朝の街頭指導2週間頑張りたいと思います。今朝も交通マナーの悪い運転手さんの多さにこどもたちがかわいそうです。今から、議場へと出発です。

12月9日「アメリカに追従する限り戦争の危機と隣り合わせ」

  昨日も述べたとおり67年前の真珠湾攻撃の開戦の日をとおして考える「戦争への道を許さない12・8高知県集会」では、広島市立大学広島平和研究所浅井基文所長の講演を聴く機会をえて、大変有意義でした。21世紀における日本を巻き込む戦争の可能性は、主体的に日本を侵略しようとする国家や勢力の存在ではなく、アメリカの軍事戦略にこそあり、その根幹にある日米軍事同盟であることが丁寧に示されました。また、それにいかに抗していくかと言うことについても、九条を守ろうとするために働きかける対象や曖昧な平和観を克服し、「個人を国家の上に置く」まともな国家感を育むことの必要性などが述べられました。
  話の中では、アメリカこそ日本との軍事同盟という前提なしに軍事戦略がくめない中で、日本がアメリカとの従属的な関係を断ち切ることができれば、理由なく他国からの戦争対象となることはないということを自覚した主体的な選択ができるような運動の展開が必要となっていることも改めて考えさせられました。
  会場は、入りきれないほどのたくさんの人の熱気でしたが、この熱さが県内の平和運動をもう少し動かして行けたらと思います。こんな日に、狙いを定めたかのように香南市駐屯の陸上自衛隊が街中を行進訓練するというところにも、田母神だけでない自衛隊内の危険さが表れているだけに。
  いよいよ今日から定例会質問戦です。議論が「知事の政治姿勢」「産業振興計画」「高知医療センター」「教育問題」などについては、集中する面もあろうかと思いますが、しっかりと議案審査したいと思います。

12月8日「昭和史の事実を語り継ぐ写真」


  午前中は下知消防分団の婦人分団員のみなさんによる防火餅つき大会に顔を出してから、中央公園で開催されていた「じんけんフェスタこうち2008」の各ブースを回ってみました。毎年頑張っている残留孤児のみなさんのつくる餃子と肉まんを頬ばってから、特設ステージの森秀一&う〜みさんのライブ&トークショー。印象に残ったのは森さんの部落差別やノーマライゼーションをうたった歌、聞き入ってしまいました。外見や出自で人の値打ちは決まるものではないという「人間の値打ち」染みいりました。また、県立図書館のじんけん絵本展のブースでは、視覚障害者や高齢者の方々のための大活字本について丸地館長からお話を伺い、参考になりました。12月4日〜10日は「人権週間」で、今年は世界人権宣言60周年にあたる節目の年にあらゆる人権について考えてみましょう。
 午後からは、3週間前に続き、虐待予防のための研修のありかたなどについての勉強会に参加して、夜はカルポートでの写真家・江成常夫さんの講演を聴きました。
  江成常夫さんはアメリカに住む日本人の戦争花嫁や中国戦争孤児、旧満州国、原爆など主に日本の負の昭和を撮り続けられており、今も精力的に「満洲」と「ヒロシマ」を繋ぐ、太平洋戦争の「鬼哭の島」を巡っておられます。「鬼哭」とは、「浮ばれない亡霊が恨めしさに泣くこと」であり、「約116万の遺骨が、放置されたこれまで巡ってきた戦歴の島は、無惨な死を遂げた日本兵の亡霊が、今なお成仏もできず、すすり泣く島であること」を一枚一枚の写真を解説しながらお話しされました。
  「孤児の写真と向き合うとき、多くの方が悲しい目をしていると言われるが、その悲しい目を強いたのは誰なのか、そして、放置してきたのは誰なのか、そのことを日本人に知ってもらいたいとの思いの作品だ」とおっしゃいます。
  「モノ本位を追求し文明と文化のバランスを失った日本人の精神性が幾重もの過ちを犯してきた昭和史。嘘で固めた昭和が歴史化されてはならないとの思いで写真を撮り続けられている」とのお話に、「写真は過ぎた時間を呼び戻し、明日に語り継ぐ力がある」ことを教えられました。
  今日12月8日。改めて真珠湾攻撃から繋がる戦争の昭和史を考えてみる日ではないでしょうか。

12月7日「熱さでものを動かそう」

 昨日、高知県立高知短期大学の存続を求めるシンポジウムの一部「「高知独立宣言」と土佐の自由民権が熱く語る」の直木賞作家・坂東眞砂子さんと自由民権運動の研究家・公文豪さんの対談を時間の都合で一時間ほどだけ聞きました。
 「都市部の人だけが日本を代表しているのではないにも関わらず、中央集権という今の現状が地方の疲弊をうみ、地方の人間の自尊心を失わせている。気にいらんかったら、地方から「独立」という形で縁を切ってもいいじゃないかという思いはあった。高知県民の反骨精神の発揮は自由民権の発想と通ずる。東京一極集中は民権ではない。自由民権の時代は高知がえらく熱かった。自分でモノを言う。この時にはあったはずの熱いもの。もう一度熱かった時代にしたい。そんな思いが自由民権から「やっちゃれ、やっちゃれ!」につながっている。」という趣旨の話に頷いている聴衆のみなさんの姿がありました。
 「やっちゃれ、やっちゃれ!高知独立宣言」最終回のエピローグの最後に「そうやけんど、出発せんより、したほうがええと思わん?」という言葉があるが、ここに「熱さでものを動かす思い」が込められているような気がします。
 全部聞けなかったのが残念ですが、常に「熱さ」を充電しながら、県民のために動きたいものです。

12月6日「10年ぶり増の裏で229億の財源不足」

  県が昨日公表した09年度当初予算見積もり概要では、一般会計は総額で4287億円余となり前年度当初予算比151億円・3.6%増と10年ぶりに前年を上回っています。しかし、個別に見てみると、例えば、産業振興計画関連で85億円となるなど、積み上げられるだけ積み上げたという感じや、警察捜査費が600万円増と8年ぶりに増額したこと、龍馬博会場整備関連で10億5千万円など?がつく感じも受けます。
  それぞれに必要なものかもしれませんが、産業振興関連にしても真に効果があるのかの精査や捜査費のたがのハズレ具合、駅前県有地の利活用の県民合意もないままの龍馬博会場の膨大な建設・運営費などしっかりとした精査が必要となります。
  また、151億円・3.6%増の影で生じる退手債を発行してもなお生じる229億円の財源不足にどう対応するのか、今後の査定と今月下旬の地方財政計画、第二次補正の影響を踏まえてということになると思いますが、議会としてもしっかりとチェックしていかなければと感じているところです。何しろ夏に公表した「今後の財政収支の試算」では117億円の財源不足と試算していたのですから。

12月5日「尾崎県政まる1年の12月定例会開会」

  昨日、開会された12月定例会における知事の提案説明では、この1年間を「県勢の浮揚に向けた様々な仕込みや仕掛けに全力を傾けた1年間」と振り返り、これからの1年間を「これまでの仕込みを存分に活用して県勢浮揚に向けた具体的な行動を本格化させる時」と位置づけています。
  また、説明の中では、産業振興計画に関する部分が約半分を占める力の入れようで、強みがあり潜在力を持ちながらその力を十分に生かしきれていない、「眠れる獅子」たる本県経済の構造的な課題に真正面から対峙し、抜本的な体質強化に向けた改革の三つの方向として「足下を固め活力ある県外市場に打って出る」「産業間連携の強化」「足腰を強め新分野へ挑戦する」ことを打ち出しています。
  この決意を具体化していくためには、知事と職員が組織的に一体感を持ち、県民との協働を図りながら事を進めていくことが必要であると思います。
  また、どうしても、産業振興にばかり目が向きがちですが、対人行政の充実も忘れてはならない分野ですので、そこと産業振興をどうリンクさせるのかも今後の課題ではないかと感じているところです。
 今回の提案議案は、平成20年度高知県一般会計補正予算など5件と条例議案は、給与改定に伴う職員の給与に関する条例の一部を改正する条例議案など、14件。その他の議案は、指定管理者の更新に関する議案など26件、報告議案は、平成20年度高知県病院事業会計補正予算の専決処分報告など4件となっており、来週火曜日9日からの質問戦となります。

12月4日「シャオハイの『満州』と向き合おう」

 先日お知らせした写真展「『満州』という国」を鑑賞してきました。土門拳賞、木村伊兵衛賞受賞の写真家、江成常夫さんの作品が最初から凄い眼差しで向き合ってくるところでまず立ち止まってしまいます。そして、高知市の写真家・中島健蔵さんの県内残留孤児達の写真が並ぶ。私にとっては馴染みの深い方達ばかりであるが、改めてその方々の歴史と生活に向き合うこととなります。県職員としての仕事として関わった3年間、そして、裁判闘争に関わった4年間。これからも彼・彼女たちの戦後が続く限り、向き合っていかなければならないと思っています。同じく高知市の写真家・岡村啓佐さんは、七三一部隊の遺構や、県内に住む元隊員たちの証言とその写真が戦争の残虐性・非人間性を語っています。
  67回目の12.8太平洋戦争開戦の日を迎えようとしている今、是非、写真展に足を運んで頂きたいと思います。そして、最終日の7日18時30分からかるぽーとで開かれる江成さんの「レンズに映った昭和」と題した講演会も聞いて頂きたいものです。

  今日から12月定例会が開会されます。会期は18日までの15日間となっており、尾ア県政一年間の評価や高知県産業振興計画の中間取りまとめ、県立高校の学区制、選抜制度の見直し、税収が大幅に落ち込む中での来年度予算の編成や組織の大幅な見直し、医療センターの経営の在り方や芸陽病院など精神科再編などが議論の柱となるのではないかと見られています。私は、登壇の機会はありませんが、会派としての代表質問や委員会審査などを通じて県民のみなさんの声を反映していきたいと思います。

12月3日「あの田母神前空爆長に約7000万円の退職金」

  あの田母神前空爆長に約7000万円もの退職金が支払われたと報じられています。田母神氏の更迭となったきっかけの論文は、歴史(事実)認識としてはまともに取り上げることができないほどに偏見と誤りに満ちたものであり論文に値しない政治的な放言とさえ言われる代物でした。当初から、政府見解に真っ向から反対する見解を述べることは、文民統制違反の政治的行為であり、重大な規律違反行為として懲戒処分の対象となるのは当然であって、それを言論の自由として正当化することは、言論の自由のはき違え以外の何ものでもないと批判されてきました。
  しかし、政府は懲戒処分にすることによって、自らの任命責任が問われることを警戒して、定年退職処理をしたと言われています。
  この事件の背景として、田母神個人の資質の問題もあるかもしれないが、自衛隊内に過去の日本の侵略戦争を肯定する雰囲気が醸成されており、「集団的自衛権の行使ができない」ことをも批判し、公然と自衛隊の海外派兵を正当化しようとする動きが作り出されていたのではないでしょうか。
  外国特派員協会の講演で「こんな人が元空自のトップとは」呆れられていることもしっかりと受け止め、自衛隊のこのような動向について徹底的な検証と批判を行うことが求められています。

12月2日「SPCは医療センターのパートナー足りうるのか」

  昨日の県・市病院企業団議会は07年度決算案と「産科医療補償制度」が来年1月1日から実施され、同制度に加入すること等に伴う分べん介助料の改定を図る条例改正案を可決し、さらに、病院協議会における「高知医療センターヘの精神科病床の設置」「病院経営の改革」など数々の報告協議案件と盛りだくさんで45分間の昼食休憩を挟んで、6時間みっちりと議論されました。すべてを報告できませんが、今朝の高知新聞でも報道されているように極めて厳しい経営状況のもとで、今後のセンター運営を議論していくにあたって、常に前提となるPFI運営の是非がのしかかってきます。しかし、SPCの高知医療ピーエフアイ会社は「株主優先」の姿勢を貫くばかりで、経営改善を図るためのベストパートナーとはなりえないことが今まで以上に色濃く表れた昨日の協議会審議でした。
  精神科病床の設置については、「高知医療センター精神科病棟整備検討委員会」が「医療センター敷地内への精神科病棟設置と病院企業団での運営は可能である」こと、また整備の方法については、「交付税措置のある病院事業債の活用や医療法上の制約、重複する費用負担を避けることから病院企業団が建設し、運営することについては、効率的な社会資本整備という観点から妥当である」との判断をする、一方で、収支予測では、「医療センターとして収支に不足を生じることから、その不足額については、全額高知県に負担していただくことが設置する場合の前提条件となる」としています。
  また、「病院経営の改革」の取り組みについては、本年度の経営状況は、医業収益においては、昨年度と比べ入院、外来とも伸びてはいるが、医業費用での材料費や経費の圧縮が進んでおらず、このままでは年度末には7億6千万円の資金ショートを起こすこととなり、経営状況は「重大かつ深刻な事態」となっています。この経営状態を改善する対策として、向こう3年間で単年度収支黒字化を目標とする改革プランの策定方向では、11億の収入増加を図り、8億6千万の費用削減を図ることで7千万の黒字に転じることとしていますが、そのためには、SPCに対してこれまで以上に強い姿勢で協力を求めていかなければならないとしています。しかし、それに対して、業務提案項目の26.5%が未達成にも関わらず、SPCとしては現在の水準を維持しつつ約4億の削減は困難だと言ってのけております。
 私は、経営改善を図るあまり医療の質を落とすことがあってはならないと思っていますが、一方で着実に利潤を上げ続けるオリックスを中心としたSPCの犠牲になってしまってもいけないと思っています。
 折しも、昨日、本県と同様の病院PFIの先駆けである近江八幡市立総合医療センターではPFI契約解除に向け、病院事業債118億円の起債を総務省に申請する議案を、12月定例市議会に提案し、センターを運営する特別目的会社SPC「PFI近江八幡」から病院施設を一括で買い取ることで合意したことが報じられました。2006年に開院した近江八幡市立総合医療センターでありましたが、医業収益が計画を下回り、経営が悪化、起債によって建設費の残額を一括償還し、30年間で99億円に上る金利負担を軽減するなど経費圧縮を目指すこととしているが、「違約金として多額」の支払いが求められるため、金額については交渉中とのことです。
 しかし、ここにきて、当初から懸念されていた病院PFIの破綻が現実のものとなってきている中で、本県としてもPFI運営の在り方について腹をくくるときがこようとしているのかもしれません。

12月1日「今日はいのちの日」

  今日12月1日は「いのちの日」です。2002年に自殺防止対策有識者懇談会で正式に決定されていますが、どれだけの方が承知されているでしょうか。自殺対策に取り組むNPO法人ライフリンクでは、さまざまな悩みや生活の困難を抱える人が自分に合った相談窓口を検索できるよう、データベースを構築して、今日から稼働させています。「年末、年度末にまた危機的な状況が起きないよう見切り発車的に始めた」と、ライフリンクの清水康之代表が述べられていますが、清水代表が開設に至った経過などメールで連絡頂きましたので、引用紹介させて頂きます。(ただし、見切り発車だけに、相談窓口の検索可能地域が、東京に限定されています。今後順次拡大していくとのことです。)
清水代表からのメールの一部です。
 「いのちの日」でもある今日(12月1日)午前6時から運用を開始するのですが、みなさんには全国に先駆けて、URLをお伝えしたいと思います。ぜひ一度アクセスしてみてください。http://lifelink-db.org
         ◆
  実は、硫化水素自殺のことが問題になってから、ネット上の自殺対策としていったい何ができるだろうかと、ずっと思案してきました。その答えのひとつが、このサイトです。
  「生きる手段よりも死ぬ手段の方が簡単に検索できてしまう現在のネット環境」を変えるためにと、ライフリンクの事務局を中心にプロジェクトチームを発足させ、ITの専門家にもボランティアとして加わってもらい、半年以上かけて完成させました。
ネットや薬品を戦犯扱いして一時の憂さ晴らしに酔いしれるのでなく、愚直に、しかし確実に、「変えられるもの」は徹底して変えて行ってやろうと取り組んできた成果だと思っています。(批判的なことを言ったり現状を嘆いたりしているだけでは何も変わりませんか。)生まれたばかりでまだヨチヨチ歩きの「生きる支援の総合検索サイト〜ライフリンクDB」ですが、これからみんなで育てていければと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
         ◆
  追伸。いろいろな方から「年末・年度末に向けて何か動きはないのか?」と、お問い合わせをいただいています。「このまま何もしなければ、98年3月の時のような“急増”が起きてしまうのではないか」と。ライフリンクとしても、危機感を持って、今後いくつかの緊急プロジェクトを立ち上げていく予定です。中身が決まって公表できる段階になりましたら、ご報告させていただきますので、もう少しお待ちいただきますようお願いいたします。
 高知でも「高知県自殺対策連絡協議会」で対策計画が策定されていますが、全国でも様々取り組まれている情報も提供しながら、自ら命を絶とうとする選択をしないような支援策を拡げていきたいものです。

11月30日「つまずいている若者と向き合うこと」

  昨日は、県・県教委主催の「若者支援セミナー・フォーラム」の午後のフォーラムの部から参加しました。
  悩みを抱える不登校の子どもや社会に一歩を踏み出すことに戸惑いを感じる若者を支援するために、若者支援の現状と課題、今後のあり方、若者への支援を社会全体の課題として捉え、彼らへの理解促進と支援に向けた意識向上を図ることを目的としたもので、午前中は「不登校・青少年支援の取組みについて」という講演で、さが若者サポートステーション所長の谷口仁史氏によるものでしたが、聞けなくて残念でした。
  参加した午後からは、放送大学教養学部教授宮本みち子氏の「悩みを抱える青少年の支援」というもので、青少年の置かれている実態、支援策、イギリス・オーストラリアなどの支援策との比較、子ども若者総合支援法への流れなどについてが紹介されました。
  その後のパネルディスカッション:「悩みを抱える青少年の支援について」は、前述の宮本さん、谷口さんに加えて東京都青少年・治安対策本部副参事の丸山克彦氏を加えたパネラーのみなさんの意見交換がありましたが、それぞれのお話を聞いていて、午前中に谷口さんのお話を聞けなかったのがますます残念に感じました。谷口さんはNPO スチューデント・サポート・フェイスで、「訪問型」の相談活動を中心に、支援ネットワークの整備、フリースペースの運営、就労支援、体験学習やスポーツイベントの開催、子育てに関する情報誌の発行等、さまざまな活動で家庭教育を支援している実践に学ぶべき事は多いように思えました。いずれにしても、子どもから若者までさまざまに支援する方策が講じられつつあるものの、それらがいかに結合された形で有効な支援策として講じられていくのか、トータルに考えられなければなりません。そのための実効性のあるネットワークが構築されることが急がれているように感じます。
  しかし、これらの支援策が検討されている一方で、支援策を必要とする「つまずき」を生じさせている社会背景を変えなければ、そのための政治が求められています。

11月29日「新エネルギーでプラグインハイブリッド車」]

  昨日は新エネルギー促進議員連盟勉強会で、ユニバーサルエネルギー研究所の金田武司代表取締役の話を聞かせて頂きました。地域社会のエネルギー開発・環境対策などに関する調査研究を通じて、地域に新たな産業や技術が芽生え、根付いてゆくことを支援していくことで活動をされている金田氏の講演は、電気自動車の話で、現在の夜間需要・設備容量から見られる余剰電力でも賄えるプラグインハイブリッド車が、現在のガソリン車にとってかわることになるということで、さまざまな可能性が拡がるという話でした。エネルギー自給・地球環境の観点から、プラグインハイブリッド車の導入による新規電力需要の増加に応じて電源構成を化石燃料発電から安定的に供給できる原子力発電にシフトしていくことが望ましいというもので、それが前提となっていたり、原発推進がセットになっていれば、安易に首肯できるものではありません。
 高知的には、太陽光発電による二次交通の導入あたりから検討し、太陽光発電へのシフトの現実性などについて考えてみればと思ったところです。

※「プラグインハイブリッド自動車(PHEV)」とは、ハイブリッド車の電池容量を大きくし、充電するための差込み(プラグ)を備えた車で、ある距離までは充電電力で走行し、電池容量を超える距離はエンジンで走行する。プラグインハイブリッド車の充電は、夜間駐車中に行うのが普通で、これによって新たな夜間電力需要が生じ、昼夜の電力需要は平坦化に向かう。充電に必要な電力量は、自家用乗用車の全台数(2004 年は合計で約5400 万台)が将来プラグインハイブリッド車になり平均70%の電力走行をし深夜時間帯8 時間に充電するとした場合に、日本全体で35GW(100 万KW35 基)程度と推定されると言われています。

11月28日「つきあいきれない麻生の失言・迷走」

  麻生首相の失言連発・迷走には呆れるばかりだが、ウィキペディアの過去の失言集を見ていてさらに驚くものがありました。それは衆議院選挙に初出馬した1979年の演説で登壇して開口一番、支援者に対して「下々の皆さん」と発言し、1983年の選挙では「平民の皆様」と発言したというものです。ここに、失言と言うより本音の差別的な上から目線の本質が伺え、これではどのような施策も国民と同じ目線で進めていくことは無理だなと感じた次第です。
  定額給付金の発想の根底にもその辺は伺い見られるわけで、いくら生活状況が厳しくても国民は感覚的にそのへんを察しており、歓迎ムードにないのだと思います。それ以上に、この厳しい財政状況のもと2兆円の有効な使い途はいくらでもあるではないかというのが率直なところではないでしょうか。こんな首相につきあわされたまま、年を越そうとすることにはほとほと嫌気がさします。

  話は変わって、中国残留孤児・帰国者問題に関わってきたものとして、是非ご紹介しておきたい写真展があります。「『満州』という国・展」がカルポート第二展示場で12月2日〜7日まで開催されます。今年7月19日から「残留孤児養父母謝恩と慰霊高知訪中団」や高知に暮らす残留孤児の写真の数々も展示されています。写真展は入場無料ですので、是非ご鑑賞頂きたいと思います。
  また、最終日の18時30分から20時30分までの間、写真家の江成常夫さんによる講演会「レンズに映った昭和」がありますので、こちらにもお越し頂ければと思います。(入場料前売り800円)

11月27日「給与カットに求める財源不足解消は努力不足」

 昨日の新聞報道でもあったように、県は今年の人事委員会勧告を完全実施する一方で、給与カットを来年度も継続する姿勢を明らかにしました。
 今年度は、平均で、人勧での引き上げ幅は、実質213円、一方給与カット分は11099円という状況で、確定する人件費抑制額は予算ベースで約32億5千万円にものぼります。さらに、来年は、5年連続の給与カットを表明したわけです。
 その理由は、「100年に一度とも言うべき世界的金融危機と景気の後退といった状況を受け、情勢は大きく変化。大幅な税収の落ち込みもあり、今後さらなる厳しい財政状況が想定される中」「県勢浮揚のための産業振興計画の実効性ある取り組みのための特別枠(21億円)の財源確保」と「県民との痛みの分かち合い」と言うことです。
 この間、最初は3年限りとして強行し、さらに1年間延長し、回避のための努力はするとのことだったが、何ら努力の後は伺えないまま、5年目継続を打ち出したのです。厳しい情勢での財源不足解消を給与カットに求めるのは最も安易な方策と言わざるをえません。厳しい財政状況や産業振興の必要性、県民の痛みも分かってはいるものの、職員にしてみたら、さまざまな振興策立案に汗を流したら必要な財源は給与カットで差し出せと言われるようなもので、モチベーションの維持は困難になっていると言わざるをえません。
 また、今回の税収不足などによる財政状況の厳しさは、予測されたことでありながらも、税収増を見込んだ財政見通しの甘さを露呈したものにすぎません。このような見通しの甘さで、2011年までの見通しは立ったとして、9月定例会での女子大改革関連議案を通してきた無責任さは厳しく攻められるべきではないでしょうか。今後、県は財政見通しを修正すると言っていますが、今回の対応を見るにつけ、その行き当たりばったりの県政運営のつけはいずれ大きな形で表れるのではないかと危惧します。
 全国でも最低水準の給与ベースで、5年連続の給与カットが継続するのであれば、知恵を出せ、汗を流せだけでは、頑張れない状況が生じていることを踏まえたギリギリの回避策が求められるし、職員組合との誠意ある話し合いがなされることを期待するものです。

11月26日「素晴らしい動物愛護教室の担い手を」


 以前から、本県の動物愛護教室の担い手の動物愛護推進員の役割とその重要性の理解を求められており、昨日見学させていただきました。
 昨日の実施校は我が母校の中土佐町立久礼小学校、卒業以来42年ぶりに尋ねて、1,2年生55名の参加で行われた愛護教室を見学してみて、想像以上に意味のある教育の場であることを実感できました。
 「動物について正しい知識を知ることで、命を大切にする気持ちや思いやりの心を育んでもらい、人と動物が共に仲良く暮らせる社会をつくる。動物による事故を防ぐ方法を普及させる。」という目的で行われているのですが、休憩をはさんで90分、3人の推進員が手際よく「危害を防ぐ方法」「犬と仲良くなる方法」「生命の大切さ」「動物を飼うことの責任」などを低学年の児童にも分かるように教えていく中、生徒達の反応はすこぶる良い。
 絵を使って犬の気持ちや習性を理解し、知らない犬に出会ったときの対処法や犬を使って犬に触れるときの方法を教えたり、犬と人間の心音を心音拡張器で聴きくらべ、同じいのちであることを感じたり、1頭の犬からたくさんの子犬が生まれるので、頭数の管理が必要であることを丁寧に教えて生きます。そして、フンの模型を使い、後始末の仕方を教えて、最後に4つのお願いということで「飼い始めたら最後まで飼う」「散歩の時に糞の始末はキチンとする」「放し飼いにしないこと」「不幸な命をつくらないために手術をすること」の念を押して終わりです。毎年、犬猫あわせて約7000頭の殺処分がされていますが、そんな目にあう犬猫をつくりださないためにも。
 終えた後に推進員の方が言われていましたが、この学びの重要性は学力の以前にあってもいいほどの大切な内容を持っているものだと感じましたし、子どもだけではなくおとなにも学び直しをして欲しい内容だと感じたところです。
 県は、動物の愛護及び管理に関する法律第6 条に基づいて本年4月動物愛護管理推進計画を策定し、向こう10年間で人と動物との調和の取れた共生社会の実現に向けて、高知県が取り組む方向性を示しました。
 その中でも、早い段階での動物愛護思想の普及、飼い主責任の意識向上を図るために、高知県動物愛護推進員の活動のひとつとして動物愛護教室を定着させ、活動の拡充(活動する地域、実施数の拡充)を図るため、学校における動物愛護教室の実施を進めていくこととしていますが、その担い手である高知県動物愛護推進員のみなさんへの負担も相当なものがあろうかと思われます。毎回、愛媛県から来て頂いている推進員の方がいる中、現実的に稼働可能な動物愛護推進員をどれだけ確保していくのか含め、委嘱のあり方や活動の体制などこの動物愛護教室を継続・拡充させていくための対策・支援が必要ではないかと感じた次第です。動物愛護管理推進計画の具体化の段階でよりよい方法を求めていきたいと思います。

 ところで、犬に関する保健所への相談は、「保護要請」および「その他の相談(飼育相談や譲渡の相談などが含まれる)」が多く寄せられますが、過去5 年間の傾向としては、「保護要請」については減少しており、「フン害」「鳴き声」「その他の相談」が増加しているとのことですが、私が早朝事務所に到着して、最も気分が悪くなるのは事務所の前にも糞が放置されていることです。しかも、「後始末をしてください」と書いたプレートの前に放置しているのには、開いた口がふさがりません。

11月25日「道路整備の真の必要性は」

 連休中に各紙が、国土交通省が、道路整備計画作りのもととなる中心データを「下方修正」することを報じました。( 左図は朝日新聞からの引用です)今後の交通量見通しでは、2020年ごろまでは増え続けるとしていた従来予測を改め、おおむね横ばいから減少に向かうととしたもので、このことが今後の道路整備などにもたらす影響は大きくなるのではないかと言われています。
 02年の前回予測では、今後も増え続け、2020年から2030年にかけてピークを迎えるとしているが、今回の予測では、07年度に初めて減少に転じた自動車の保有台数を厳しく見通し、高齢者の免許返納率の上昇、ガソリン価格の変動なども踏まえて、全体として「横ばいから減少」という方向を示すものです。
 また、道路整備がもたらす経済効果の見積もりも改め、「費用対効果」を示す指数も全体でこれまでより2割程度下がるとのことです。
 私は、これまでもはりまや町一宮線の4車線化事業の関係について、一つの要素として、当初、都市計画決定をされたときの推定の交通量よりも随分減少しつつあることや高知県は昨年来ずっと自動車保有台数は減少傾向にあることも踏まえた見直しを迫ってきたことがありますが、今回の交通量見通しの下方修正はそのことを裏付けることにもなるのではないかと思った次第です。
 今後、中心データをそろって見直すことで、道路建設の判断基準が厳しくなるのは当然で、本県においては、「いのちの道路」の在り方と道路交通計画調査委託業務報告書にある「すべての交通需要に対応するための4車線整備が必要」ということの優先度合いについては、再度検討し直されるべきではないかと考えているところです。


 実は、災害復興学会大会のため上京していて、22日21時13分ホテルで地震を感じてテレビテロップで茨城県南部でのM4.3の地震だと分かりましたが、その後、23日13時56分に島根県東部でM3.7、24日6時15分岐阜県美濃東部震源のM3.9、9時41分には紀伊水道でM4.1の地震が起きており、だんだん南下しているぞと思いながら、気象庁のホームページで調べると、この連休中に発生した震度1以上の地震は全国各地で18回。改めて、さすが地震国と気を引き締めたところです。

11月24日「事前復興に取り組むことも備えの一つ」

 22日(土)〜23日(日)にかけては、今年はじめに発足した日本災害復興学会2008年度大会が東京大学武田先端知ビルで開催されましたので、二日間みっちりとさまざまな研究発表を聞いてきました。研究課題と研究者は以下の通りで、極めて多岐にわたっており、復興の視点の広さを改めて突きつけられた思いがしました。詳細報告は、改めてとさせて頂きますが、被災者を主体に考えるという軸をブレさせることなく事前復興の考え方をどう具体化していくかなど今後の研究課題にしていきたいと思います。
復興法制度セッション (座長:永井幸寿)
「被災者支援法制論の方向性」 ○山崎栄一(大分大学)
「災害救助法の実務の問題点」 ○永井幸寿(日本弁護士連合会災害復興支援委員会)
「復興理念の明文化の試み〜災害復興憲章試案」 ○津久井進(弁護士法人芦屋西宮市民法律事務所代表)
自由論題セッションT (座長:渥美公秀)
「中国・四川大地震に対する社会的反応(第2 報):災害復興への論点」○渥美公秀(大阪大学) 矢守克也(京都大学) 鈴木勇(大阪大学)近藤誠司(NHK 大阪放送局) 淳于思岸(大阪大学)
「大規模災害後のくらし再建を支援するコミュニティビジネスに関する可能性と課題――日常生活の循環の回復に焦点を当てて」○菅磨志保(大阪大学) 山口一史(ひょうご・まち・くらし研究所) 稲垣文彦(中越防災安全推進機構)
「減災コミュニケーションにおけるワークショップ」○関嘉寛(大阪大学) 渥美公秀(大阪大学) 菅磨志保(大阪大学)
「災害体験者手記のディスコース分析」 ○高森順子(大阪大学) 渥美公秀(大阪大学)
「創発する復興〜新潟県中越地震における川口町の復興過程について〜」○宮本匠(大阪大学) 渥美公秀(大阪大学) 阿部巧(中越防災安全推進機構)星野晃男(川口町地域復興支援センター) 水落優(えちご川口交流ネットREN)
「災害復興における「立て直し」志向と「世直し」志向」○矢守克也(京都大学)
自由論題セッションU (座長:高橋和雄)
「福岡県西方沖地震で被災した玄界島の復興としまづくりに関する調査」○高橋和雄(長崎大学) 中村聖三(長崎大学)
「長期復興指標による被災地の復興状況の評価−阪神・淡路大震災を事例に−」○紅谷昇平(人と防災未来センター)
「災害時の復旧から復興における交通網の位置付け」 ○吉田澄弘(東京海上日動火災保険株式会社)
「台湾921 地震後の復興過程において中間支援組織が果たした役割」○照本清峰(人と防災未来センター) 中林一樹(首都大学東京)
「2006 年ジャワ島中部地震における住宅再建制度と住民間相互扶助」○林大造(神戸大学) 北後明彦(神戸大学) クルニアワン・ヘラワティ(神戸大学) 重村力(神戸大学)
「スリランカ南部における津波災害後の住宅再建の変遷と課題」○青田良介(ひょうご震災記念21 世紀研究機構) カウムディ・ウェラシンハ(神戸大学)北後明彦(神戸大学) 室ア益輝(関西学院大学)
「インドネシア、ムラボーの仮設住宅における生活環境とニーズの変化について」○落合知帆(京都大学) 松丸亮((有)アイ・アール・エム)
首都直下地震セッション (座長:中林一樹)
「震災復興まちづくり模擬訓練を通した地域復興組織イメージの事前形成可能性−練馬区桜台地区の事例から−」○市古太郎(首都大学東京) 饗庭伸(首都大学東京) 吉川仁(首都大学東京) 中林一樹(首都大学東京)
「仮設市街地の実現に向けて−仮設市街地をめぐる論点と研究会の考え方」○濱田甚三郎((株)首都圏総合計画研究所) 大熊喜昌(大熊喜昌都市計画事務所)松川淳子((株)生活構造研究所) 原昭夫(自治体まちづくり研究所) 鳥山千尋(杉並区)山谷明((株)イーティー) 森反章夫(東京経済大学)江田隆三((株)地域計画連合) 阪野直子((株)首都圏総合計画研究所)
「復興状況イメージトレーニングの必要性と首都直下地震復興の課題」 ○加藤孝明(東京大学)
「首都直下地震による復興需要の推計とマクロ経済シナリオの作成」 ○永松伸吾(防災科学技術研究所)
「複合データに見る首都圏の市街地状況〜首都地震の被害想定との分布比較〜 」○佐藤慶一(東京大学)
「容積率指定に着目した東京の都市復興に関する研究」○饗庭伸(首都大学東京)中林一樹(首都大学東京)市古太郎(首都大学東京)吉川仁(首都大学東京)
「仮設主体から本設主体の住宅復興:マルチハビテーション復興論 」○山田美由紀(日本システム開発研究所)佐藤隆雄(日本システム開発研究所)
「災害復興まちづくり支援機構の活動報告」○佐藤隆雄(災害復興まちづくり支援機構)

 また、大会プレイベントとして、「復興デザイン研究会」が開催され、中越大震災で被災した新潟県川口町の復興に関わる地域の人々から、地震をきっかけに進んでいる現在の復興の取り組みなどの報告を受け、交流を続ける東京の狛江市、墨田区京島、練馬区の方々からの報告も受け、被災後のボランティアとの関わり、被災地との交流で考える事前復興などについて語り合われました。
 そして、最後の特別セッション「江戸に学ぶ災害文化」には、特別ゲストで関西学院大学客員教授の中村吉右衛門さんが登場し、会場には、それまでと違った雰囲気が漂い名歌舞伎俳優の一言一句に耳を傾けていました。"鬼平"こと火付盗賊改方長官・長谷川平蔵として有名な吉右衛門さんが何故とも思いましたが、後半の北原糸子神奈川大学教授と室ア益輝学会会長・関西学院大学教授の話から、江戸文化の中に「災害文化は根付いていたのか」という話につながっていきました。吉右衛門さんが言った「江戸には、災害からの立ち直りの早さ、めげないという特性があったのではないか。それは、復興の時には力になる。」ということと、北原先生が言われた「忘れた頃に災害が来るのではなく、忘れてしまう我々に問題がある」ということ。ひょっとしたら立ち直りの早さは忘れてしまうことにもつながるのではないか。そうであれば、これを超える災害文化をどう創るかが課題ではと思ったことでした。それにしても、名歌舞伎俳優の持つオーラはすごいものを感じました。

11月22日「暴力・いじめからの解放を」

 07年度に確認された全国の児童生徒の暴力行為は5万2756件と前年度比で18%増え、小中高校のすべてで過去最多だったことが、文部科学省の「問題行動調査」で明らかにされました。
 小学生の暴力行為は約5200件(前年度比37%増)、中学生が約3万6800件(20%増)、高校が約1万700件(5%増)にのぼっており、最も多いのは児童生徒間の暴力だったとのことです。
 一方、07年度の「いじめ」は計約10万1千件で、過去最多の06年度からは約2割減少し、小学校約4万9900件(20%減)、中学校約4万3500件(15%減)、高校約8400件(32%減)だが、携帯電話などのインターネット機能を使った「ネットいじめ」は、20%増の5900件あったとも報告されています。しかし、これらの結果が、本当に実態を反映しているのだろうかとの疑問も出されています。
 また、本県の暴力行為は785件と横這いで、発生率全国ワースト2位、いじめは323件と38%減少しているが、少ない数ではなく、国公私立高校の中退者は前年度と比べ94人増、不登校が131人増となり、全国での中退率は2・8%で全国ワースト二位と児童生徒の置かれた状況は決して改善されているとは言えないのではないでしょうか。
 この数字の背景にある児童生徒のクラスや学校、家庭や地域の状況をしっかりと把握して、どこでどの時点でSOSが発せられているのか捉えながら、こどもたちとしっかりと向き合うことから始まるのではないかと思います。

11月21日「このままの裁判員制度でいいの」

 最近はテレビコマーシャルや新聞折り込みで、裁判員制度の広報がされているが、この制度やっぱり問題が大きく実施される前に見直されるべきだと思います。「裁判員になる可能性がある方に、今月末から通知が届きます」と言われて、ある日突然、「貴方が裁判員候補に選出されました」と、裁判所から呼び出しがかかったとして、どれだけの人がそのことを受け入れることができるのでしょうか。そして、原則として、 呼び出しを受けた場合は辞退することが不可能であり、辞退できるのは、本人が高齢、病気、障害等の理由で裁判員になるのが困難な場合、家族の介護や育児等の必要性がある場合、仕事の都合で、当該者がいなくなった場合、業務に大きな支障が出る場合くらいで、単に「やりたくない」だけでは無理なのです。
 この制度には、国民の積極的な司法参加による、民主主義の理念に沿った国家づくり、また、裁判の迅速化などのメリットなども言われているが、それ以上に、導入へのデメリットが多くあるのではないでしょうか。
 まず、裁判員に対しては、裁判員として知りえた事実に対する守秘義務が一生科され、違反者は 懲役も含めた罰則がある。しかし、守秘義務が守り通せないようなさまざまな勧誘や介入が横行することは充分想定されます。
 また、この制度は、「国民の義務」という位置づけになるので、裁判員になった労働者に対して、企業が不利な扱いを行うことは禁じているのですが、これも保障しかねることでしょう。
 何よりも、捜査・取り調べの可視化も保障されず、冤罪事件による犠牲者も絶えることのない中、人の一生を左右する決定に関与することの重さ、精神的重圧に耐えきれない人が圧倒的に多いのではないかと思われます。
 場合によっては、憲法違反の疑いさえあると言われるこの制度をこのまま実施に移していいのだろうか。以前に紹介した「裁判が日本を変える」(生田暉雄著)には、判例時報の論文「日本国憲法と裁判員制度」を引用しながら、憲法第13、18、19、31、32、37、76、78、80条のそれぞれに違反するのではないかと指摘しています。
 問題の多すぎるこの制度の実施は、メリット・デメリットを明らかにした上で、広く時間をかけた議論をしなおした上で、見直されるべきである。そして、それがないままに実施され、もし、裁判員候補者名簿に載った通知と調査票が来たときには、みなさんどうされますか。高知県内においても4303人に一人の割合で、選任される可能性があります。
 法務省の裁判員制度についてのホームページはこちらです。  http://www.moj.go.jp/SAIBANIN/seido/index.html

11月20日「WKY宰相」

  夜な夜なホテル・バー通い。これもさすがに、厚生省元幹部ら連続殺傷事件の夜には周囲からたしなめられて控えたという始末。私立幼稚園PTA連合会全国大会の場で、教員の会合の場と間違えて、親批判を繰り返し、場をしらけさせ、全国知事会議では、医師不足の問題で「常識が欠落した医師が多い」と言い、「これだけ医師不足が激しくなれば責任は医師側にあるのではないか」と何ともピントはずれの発言をして、大きな反発を招いています。単なる「読み違え」「勘違い」とシラを切ってはいますが、「漢字が読めない」「空気が読めない」「WKY宰相」と揶揄さえされていることなども含めて、とにかく、この人の言動は、一国のリーダーとして軽すぎるということは、全国民が痛感しているのではないでしょうか。こんな軽いノリで政治の舵取りをされては、国民が困るだけです。身近な生活不安や雇用不安の課題から金融危機というグローバルな課題まで、真剣に取り組む姿勢のないリーダーのつけを国民が背負わされては困るという意思表示を大きくしていきましょう。
  今朝も寒い朝ですが、7時30分から交通安全指導です。明日は夜間街頭指導、12月1日は交通事故絶滅街頭キャンペーンと寒い中での年末交通安全の取り組みか゜スタートしていきます。

11月19日「第4回昭和小あそぼうさいの今後の発展へ」

  昨晩は、昭和小学校で開催された第4回地域防災訓練「あそぼうさい」の反省会に参加してきました。今回は、防災参観日と位置づけたことで、これまであまり姿が見えなかった保護者層の男性の姿が目立ったのも特徴でした。また、帰宅してから共通の行事に参加したと言うことで、家庭での話題になったり、家族分の防災スリッパをつくったりとの副次的な効果も出ていたようです。しかし、一方では4年連続でやってきた中で、毎年参加している子どもや地域の方にとっては多少のマンネリ化を感じている面も伺えます。また、学校やPTAの負担も相当なものとなっています。しかし、誰もが、これまでの4年間積み上げた実績と効果を評価しており、これをどう良い方向へと発展させていくのかということに知恵を絞らなければなりません。
  「昭和小学校開かれた学校づくりからの発信」として、地震への備えに対する意識を高める、。知り合いを増やすことを目的としてきました。「地域では」自主防災組織が8つに増え、下知南地区津波防災検討会が立ち上がり、自主的なさまざまな取り組みも始まってきています。「学校では」毎年9月1日の避難訓練の実施、5年生による防災プロジェクト学習発表。17年度「学習発表」18年度「防災ミュージカル発表」19年度「第7回ちゅうでん教育大賞奨励賞受賞」20年度「防災中間発表」、防災参観日とそれぞれの成果をあげています。この上に何を積み上げていくのか、そして、普段参加できていない人たちをどうやって参加してもらうのか。学校の負担も軽減させながら、もう少し地域が、積極的に参加しながらできないものかと思います。次回は、来年に向けてそんな話を詰めていこうということを確認しました。
  参加していたPTAの方達からは、「役員で集まって、お茶をしているときに、昔、私たちが、ここの生徒だったときに、学校で行われていた夏祭りのようなものがあったらいいねという声が聞こえる」と言われていましたが、そんなところにもヒントがあるような気がしました。「防災夏祭り」なんてのはどうでしょうか。いずれにしても、保護者世代の方も地域でのつながりを求めているのではないでしょうか。

11月18日「心の豊かさを取り戻せる社会が、30%削減社会」

  昨日、エコ議連・林活議連・気候ネットワーク高知の共催で行われた勉強会に出席しました。
  特に、気候ネットワーク東京事務所長の平田仁子さんから「地球温暖化防止に向けた社会システムづくりについて〜気候保護法の制定によるルールつくり〜」と題したお話は興味深く、先に県議会で決議した「危険な気候を回避するために気候保護法の制定を求める意見書」の意義を再確認したところです。
  ところで、気候ネットワークとは、温暖化防止のために市民の立場から提言し、行動を起こしていく環境NGO/NPOであり、温暖化防止京都会議を成功させるために活動した「気候フォーラム」の趣旨・活動を受け継いで、1998年4月に設立されてから活動を続けられています。
  2008年から京都議定書の第1約束期間が始まり、2050年には世界全体で半減以上、また、先進国は2020年に90年比で25〜40%の削減が必要ということを共通認識として、具体的な温暖化政策が提案されたり、気候保護のための国内立法などが進んでいます。その一方で、日本は自らの中長期目標を設定できず、温室効果ガスの排出は増加傾向(基準年13.8%増・2005年)を続け、このままでは第1約束期間の目標達成に届きそうにもないということで、日本を温暖化防止型の社会に転換するために、改めて"市民の声と力"を結集する必要があると考え、2009年末に予定されている次期削減目標に関する国際合意がなされるまでの間をターゲットに、日本の市民社会の力を結集させ、日本の政治を動かし、実行性のある政策を導入することに最大限の力を注ぐために、全国的に「キャンペーン」を実施されているとのことです。まさに、政治の力不足を、痛烈に批判されている思いがします。
  多岐にわたってお話がされましたが、「2020年30%削減、2050年80%の削減は、できる」との決意を込めた締めくくりとして、「そこに到達できるかどうかは、今の産業構造を変え、エネルギーの作り方を変え、使い方を変え、自然と共生する、新しい時代の社会スタイルに変革するための、『覚悟』をきめ、『決断』し、『行動』できるかにかかっている。強い意志と覚悟がなければ、次世代へ地球環境を残していくことは、不可能と考えなければならない」とのメッセージを私たちが真剣に受け止めなければならないと感じたところです。
  講演の中で言われた「心の豊かさを取り戻せる社会が、30%削減社会である」ことを胸に秘めて政治の力で何とかしていきたいと思います。

11月17日「今やるべきこと」

  昨日の午前中は、高知市ミニシンポジウム「次の南海地震の被害軽減に向けて−龍馬の故郷を地震・津波から守れ−」に参加しました。
  南海トラフ巨大地震の連動性評価を目的として、文部科学省が今年度から5ヵ年計画で、独立行政法人海洋研究開発機構などに実施させているプロジェクトで、サブプロジェクト1では、理学的研究として、想定震源域の詳細構造、地殻活動等の調査観測を実施し、地殻活動モデルおよび媒質モデルを構築します。また、連動性評価の高度化を目的として、過去の地殻変動評価、地震津波履歴の解析とデータベースの構築、シミュレーション研究の高度化、連動条件評価ならびに地震サイクルシミュレーションの開発等を行うこととなっています。
  また、サブプロジェクト2では、工学的研究として地震動及び津波の高精度予測とともに、地震・津波ハザードに基づくリスクマネージメント策定の研究等を進めることとなっているようです。
  「東海、東南海、南海地震連動性評価研究プロジェクト」海洋研究開発機構 金田義行、「南海トラフ巨大地震による強い揺れと津波の予測・防災」東京大学 古村孝志、「津波および災害の高精度予測と減災戦略」東北大学 今村文彦、「現代社会の災害脆弱度を踏まえた地震被害予測と減災行動への誘導策」名古屋大学 福和伸夫 、「東南海・南海地震と復旧・復興」京都大学 鈴木進吾、「高知市における地域研究会について」海洋研究開発機構 金田義行と順次研究課題紹介がありましたが、中でも参加者にとって、相当ショックを与えたのは名古屋大学 福和先生のお話だったように思います。それは、「近代化の街づくりの中で、建物を高層化させたり、密集化させたりと余計なことをしてきたから大変な街になってしまっている。日本中が街づくりを失敗してしまっている。今更勉強しなくてもできることを早くしないと、勉強している内に被害に遭うことになる。分かっていることなのに、何もしていないが、それをするためには、いかに我がことにするかである。メディアの力で社会全体を変えよう。まず、早く県庁、市役所、消防署の耐震補強をせよという住民運動を起こそう」というもので、出席していた県・市の関係者はどのように受け止めたのでしょうか。

  午後からは、自転車で朝倉へと移動して、中央児童相談所医務主任の澤田敬先生を中心に虐待予防のための研修のありかたなどについての話し合いに参加し、勉強させていただきました。以前に、7月31日付け高知新聞でも「甘えで心のケアを」との記事で紹介されていましたが、八月横浜市で開かれた第11回世界乳幼児精神保健学会世界大会で報告された取り組みの実践者の方々のお話は大変参考になるお話ばかりでした。虐待の早期発見・早期介入以前の「虐待になる前に治める」という予防的思考を妊娠中から取り入れる必要性や乳幼児のトラウマ治療としての「あまえ療法」の効果など、2年前愛園ベビーホームでお伺いした話を再度理論的に整理させていただいた思いがしました。「子どもの力を借りて親も建て直す。虐待の世代間伝達も断ち切っていく」ともおっしゃる沢田先生だが、さまざまな効果が期待できるケアのあり方をどう広げていくのかも今後の課題であります。そのためにも、先生達は一人でも多くの実践者を養成していくことを目指しての研修のあり方を求められており、その強い決意を受け止めさせていただきました。「虐待予防に、あらゆる職種の人が、全く平等に、その専門性を生かせ、助け合う必要がある。その関わろうとする人たちの感性をさらに磨き上げ生かしていけば、虐待の予防につながるわけで、そのための乳幼児精神保健学の研修の場」を高知県から発信されることが今求められているのではないかと感じました。
 
  今朝の高知新聞「声ひろば」に高知市教育研究所まつりで見た息子さんたちの姿のことが「別人を見た思い」と題して投稿されていて、「ああ、あのお子さんか」と思いだし、彼の変化の陰にあるお母さんや先生達の支えを改めて感じました。そして、その支えを力として成長する息子さん達の姿もまた頼もしく思えます。。

11月16日「最後のお別れ」

  本当に大切な先輩であった浜窪章さんをあまりに早く亡くしてから、三日目最後のお別れをしてきました。あまりに若すぎる、早すぎる死に全国、県内各地から仲間が友がかけつけて下さいました。阪神大震災で被災した神戸に救援物資を積み込んで生協のトラックを運転して行った浜窪さんを夜中に見送ったことが昨日のように思い出されます。その時お世話になったと兵庫の仲間も参列されていました。どうしても、公務で葬儀に間に合わないからと出張先から直接高知市祭場に向かわれた方。時には、鋭く対決した当時の交渉相手となった県の執行部の方も参列されていました。それぞれの参列者が浜窪さんとの思い出を胸に最後のお別れをされました。
 日頃から私がお世話になっている方から弔電を頂いていましたので、お礼の電話をすると「腰を痛めて参列できないので、気持ちを送らせてもらった。彼は本当に善人やった。わしは組合と関係ないけど、お別れの会があったら出さしてもらえんかのお。」その言葉にも代表される「善人」浜窪章さん。一昨年、先に逝かれた仲人の「島新さん」や苦楽をともにしながら早く逝かれた仲間と天国で、酒を酌み交わしながら、私たちを見守ってください。


 夜は、住んでいるマンションの自主防災会役員会で、防災マップや防災手帳の編集について話し合いをし、今からは独立行政法人海洋研究開発機構主催のミニシンポ「次の南海地震の被害軽減に向けて−龍馬の故郷を地震・津波から守れ−」の参加のため、事務所を出発です。

11月15日「金をかけなくてもできる龍馬との出会い」

  12日のこのコーナーで、「観光部の龍馬伝イベントに関する質疑の中で、大河ドラマ館パビリオンを駅前県有地に建設することについて、一過性のものにしないということで、龍馬伝が終わっても活用するとの考えが示されました。しかし、その考え方で建設すれば、駅前複合施設構想が頓挫して以降、白紙の今後の駅前県有地の活用計画との整合性や制約を受けることになるのではないかなどの懸念から、慎重な対応を求めた」と書きました。その後、11日に発足した「龍馬伝」を機に、各種イベント「土佐・龍馬であい博」を展開し、観光振興策などを考える推進協議会での議論として、そのパビリオンの設置にあたって、整備・運営費用で最大約8億円がかかるとの試算が報告されたことも分かり、いよいよ心配になってきています。県民の方からも「観光振興に力を入れることはよいが、箱物で誘客することには余程慎重でないと」と心配の声が届けられます。また、県庁内では、「来年度予算の21億円の産業振興関連特別枠はほとんど観光とアンテナショップに持って行かれるのは見え見え」と冷ややかな見方も出始めているようです。走りながら考えることもありとは思いますが、基本は大切にされるべきではないでしょうか。
  ある方から、次のような指摘を受けました。「司馬遼太郎の『竜馬が行く』立志篇にこんな下りがあるけんど知っちゅうかえ。」「『法螺を吹くな』『ほらなものかい。弥太郎、お前がいま立っちょる土佐の高知の菜園場前のこの土地が』と竜馬はしゃがんで、大地をドンと打ち、『やがて世界を動かす軸になるぞ』。」という下りで、これだけでも菜園場商店街の活性化に使えないかと思ったりしますね。龍馬の期待に応えられていない今、気を引き締めなければと思いましたし、身近な竜馬とのゆかり探し、お金をかけなくても発信できる情報を集めることを県民総ぐるみでやった方が、盛り上がるのでは。
  竜馬の命日で173回目の誕生日にそう思う次第です。

11月14日「自殺予防のために現状の徹底分析を」

 一昨日、「高知県自殺対策連絡協議会」を傍聴し、県が示した高知県自殺対策行動計画の素案について意見が交わされたが、傍聴していて少し物足りなさを感じました。一部の委員を除いて、自殺を取り巻く状況についての認識に違いが大きいようで、もっと深められるはずの議論であるべきなのに、県の素案をどこまで受け入れ、どこを補強するのか明確な論点整理がされないまま終始したような気がしました。9月定例会の予算委員会で質問したことが多少取り入れられていましたが、今後は設置されるであろう「自殺予防情報センター」を核とした県内の相談窓口の連携についてどう具体化していくかが鍵となりますが、このセンターの位置づけを各委員がもっと明確にして共有化しないと、議論にズレが生じていくのではないかと思います。しかも、その中心となる県精神保健福祉センターにかかる負担は大きくなりすぎるのではと心配もします。委員のセンター所長にとっては「全てを求められても」との思いは強いだろうと思います。
  ところで、ここに参加していた委員のどれだけの方が、9月20日の「自殺予防シンポジウムIN高知」(委員には、議事録が配布されていましたが)を傍聴したり、ライフリンクのまとめた「自殺実態白書2008」に目を通しているのか聞いてみたいと思った次第です。

11月13日「また、偉大な先輩を失いました」

 また、先輩を一人ガンで失ってしまいました。高知新聞夕刊に訃報も掲載されていた前自治労高知県本部委員長浜窪章さんです。四半世紀のおつきあいをさせていただき、いろいろとご指導お世話になりました。5月26日に初めてお見舞いしたときに、こんなに早いお別れが来るとは思っても見ませんでした。夏に、病院を転院するとき玄関でお会いし、「元気で頑張ってきてください」と言う私の肩をつかみ、「頑張って治してくるき」と言われた時から、3ヶ月、早すぎる死でした。
 労働組合運動の先頭に立つとき、許せないことには眦を決して怒り、その一方で、仲間を人を本当に大切にしてくれる人でした。昨日も触れた筑紫哲也のガンとの闘いのテレビを妻と「浜窪さんも闘いゆうがやねえ」と言いながら、見ていただけに昨日の朝の報せにただただ驚いてしまいました。それからは、ゆかりの方達と早すぎる死を悼むばかりでした。
 これからの時代の中で、浜窪さんを必要とする局面があったと思いますが、それも叶わぬ事です。残った私たちが、自らの手で拓いていくしかありません。是非、見守って頂きたいと思います。
  9月6日のこのコーナーで、もう一人の先輩を亡くしたことに触れていますが「60才を一つの節目に退職していく多くの県庁職員のみなさんが第二の人生を歩まれますが、第二の人生が闘病生活という方が多すぎるように思うのです。「在職中に無理をしないで下さい。」と言わずにおれません。健康第一、家族が第一、我が人生こそ第一なのですから。」と記していたことを改めて繰り返したいと思います。                                    合掌

11月12日「筑紫さんならどうコメント」

  麻生首相は、国民も愛想を尽かし始めている「定額給付金」をそれでも強行するというのでしょうか。「全所帯に実施する。規模は2兆円」と明言してから、「全所帯」に高額所得者は含まれるのかどうかなどで迷走し、ついには1800万円の線で辞退方式をとろうとしています。あまりにお粗末な議論の繰り返しのような気がしてなりません。朝日新聞社調査では「必要な政策だと思う」は26%にとどまり、「そうは思わない」が63%、共同通信社調査では、「評価する」の31・4%を「評価しない」が58・1%と大きく上回り、内閣支持率は37%で不支持率41%を下回るという状況に至っています。
  さらには、昨日の田母神前航空幕僚長の参院外交防衛委員会での文民統制のたがの外れた言いたい放題が、まかり通る異常な状態も報道されています。
  このような状態を見るにつけ、昨晩報道された「筑紫哲也さん追悼〜ガンとの闘い500日・・・筑紫さんが遺したもの」から見える筑紫さんが生きていたら、どのようなコメントを発するとともに、時の権力者麻生首相にどのように切り込んでいくのだろうと思いながら見ていました。今、手元に筑紫さんが84年からの一時期編集長を務めた「朝日ジャーナル」の最終特別号があります。その巻頭記事は、最後の編集長の下村満子さんと筑紫さんの「メディアへの大好奇心」という対談記事が9頁にわたつて掲載されています。テレビの追悼番組を見た後に、この記事を改めて読み返してみると、「何でもあり」とか「権力と対決する姿勢」とか、NEWS23の番組作りの姿勢や筑紫さんというジャーナリストの姿勢がここにも表れていました。
  実は、私は筑紫さんが編集長を務めた一時期、筑紫さんの「間口の広い」編集についていけずに、購入を控えたことがあったことを思い出しています。しかし、今だからこそ、筑紫さんのブレずに最後まで遺したいことを伝えようとして、権力と平和を脅かす勢力とそしてガンと闘い抜いてきた生き方に学びたいと思います。

11月11日「現場の意見がパブコメに反映を」

 昨日は、産業経済委員会で産業振興計画の中間とりまとめについて商工労働部、農業振興部、観光部、森林部、海洋部から説明を受けましたが、各分野毎の説明だとトータルでの計画についての在り方について質疑することもできず、何か中途半端な感じがしました。しかも、現時点では盛り込まれた項目で来年度の事業化に向けた検討中であり、具体的な議論も12月以降という事になります。いずれにしても、優先順位が県民に理解されるような検討を求めておきたいと思います。なお、観光部の龍馬伝イベントに関する質疑の中で、大河ドラマ館パビリオンを駅前県有地に建設することについて、一過性のものにしないというこで、龍馬伝が終わっても活用するとの考えが示されました。しかし、その考え方で建設すれば、駅前複合施設構想が頓挫して以降、白紙の今後の駅前県有地の活用計画との整合性や制約を受けることになるのではないかなどの懸念から、慎重な対応を求めておきました。2年前のすったもんだの議論経過はどこに行ったのかと感じた次第です。
 また、午後4時からは、産経委員会として、本県の中核的農業者として、経営管理能力の向上、地域貢献などの活動を通して、地域内での新規就農者の育成や地域課題解決などを図られている意欲ある青年農業者である青年農業士のOB会の方との意見交換会を行いました。土着天敵の取り組みや木質バイオマスなどの境保全型農業についての提言、新規就農者育成への提言などについて意見交換をさせて頂きましたが、産業振興計画を考える上でも貴重な意見をいただきました。これらの声が、パブリックコメントの中で盛り込まれることを期待します。


11月10日「政治を諦めずに」

 昨日は、小雨で最高気温が14度までしか上がらない中、田村くみ子さんとともに、ご挨拶にお尋ねしたご家庭で、障害者自立支援法を見直して下さいとの声や定額給付金に対する不信の声を聴くことがありました。まさに、有権者の方にとって、定額給付金に2兆円も投じることに選挙対策のみという本音が見えることを見透かしていると言うことです。閣内でも意見が分かれた支給対象も含めて、行き当たりばったりのこの施策には呆れるばかりです。選挙が先送りされ続けて、このような選挙目当ての点数稼ぎの施策ばかりが打ち出されるだけでは、政治に愛想を尽かされてしまいます。国民のための政策を打ち出して、選挙できちんと信を問うことが求められています。
  ミュージカル「龍馬!」の高知公演千秋楽をカルポートで鑑賞しました。千秋楽ということもあって、お客さんも結構埋まっていましたし、サプライズゲストで脚本・演出のジェームス三木さんも最後に挨拶をされました。今回の特別公演を暖かく高知県民が受け入れてくれたことに感動し、小・中・高校生がたくさん鑑賞してくれたことに意味があると言われていましたが、昨日の会場の雰囲気からも龍馬人気さすがという感がしました。このような積み重ねが、福山・龍馬の二年後のブレイクに繋がるのでしょうか。

「希望のバトン」(「龍馬!」終幕の合唱)
若者は心閉ざして ふれあいを求めず  なげやりなその瞳 傷の深さを思わせる
 けれども私は 私たちは  同じ時代を 生きる仲間  その手を広げて 振り返れ  希望のバトンを 渡すまで
悲しみの時を重ねて 人々は老いゆく  ほのぼのと蘇る あの日あの歌あの場面
 けれども私は 私たちは  歴史を走る 中継ランナー  その手を広げて 振り返れ  希望のバトンを 渡すまで

11月9日「少数派であることを恐れず」

 昨晩、帰宅して届いていた「週刊金曜日」は創刊15周年記念号で、編集委員には今まで通り佐高信さんら他の5人とともに、一昨日亡くなったばかりの筑紫哲也さんの名前が並んでいました。国内のジャーナリストが彼の生き方をさまざまに評価しています。あまりに多くのコメントに、今更ながら彼の凄さを感じているところです。
 今年の3月に18年続けた「筑紫哲也 NEWS23」を終えるにあたって、彼自身が目指したニュースのあるべき姿として「力の強い者、権力に対する監視の役を果たし」「ひとつの方向に流れやすいこの国の中で、少数派であることを怖れず」「多様な意見や立場を登場させることで、社会に自由の気風を保つ」と最後の多事争論で述べたそうです。そして、WEB多事争論で、思いを同じくするジャーナリストとともに、その思いを伝え続けてきた筑紫さんの生き方に改めて合掌。

11月8日「支えで乗り越えて、光る粒違いの個性」

  高知市教育研究所の25回記念文化祭である「研究所まつり」を観せていただきました。不登校の小中学生らが通うこの研究所も75年から不登校の子どものもう一つの学びの場として年月を重ねています。私も県職員で中国残留孤児の帰国支援の担当していた20年前にはよくお世話になりました。残留孤児の同伴二世世帯の子どもさんが小学校へ編入する前に、準備期間を過ごし勉強させていただいていました。場所も二転して、その時以来の研究所まつりに懐かしさとともに、このような場所が今まで以上に必要性を増しているのだなと感じました。
  今年のテーマは、「ありがとう!いつまでも」。私にとっては、最後の全体合唱曲アンジェラ・アキの「手紙」が楽しみの一つであったが、ビデオ構成劇や中学生・卒業生の意見発表もすごかったです。私たちは発表の場の到達点しか観ていないが、日々の変化と成長を見てきた先生や保護者の皆さんにとっては、一層の思いが強かったことと思います。(写真は展示部門のものです)
  意見発表の中で言われていた「研究所と出会えたからの今があること」が、ここに通う生徒達の共通した思いではないかとつくづく感じました。所長が挨拶の中で紹介した「粒ぞろい」ではなく「粒違い」という個性の表現を楽しませていただいた3時間でした。今、苦しんでいる小中学生がたくさんいることだと思いますが、あるがままに受け入れてくれる市教育研究所という居場所があることは大きな力になっているはずです。

♪拝啓 ありがとう 十五のあなたに 伝えたいことがあるのです 自分とは何で どこへ向かうべきか 問い続ければ 見えてくる
負けそうで 泣きそうで 消えてしまいそうな僕は 誰の言葉を 信じ歩けばいいの
ああ 負けないで 泣かないで 消えてしまいそうな時は 自分の声を 信じ歩けばいいの いつの時代も 悲しみを 避けて通れないけれど 笑顔を見せて
今を生きていこう 今を生きていこう(アンジェラ・アキの「手紙」の一節)

11月7日「医療センターの精神科病棟設置議論も大詰め」

  昨日の高知県・高知市病院企業団議会第三回議員協議会では、高知県立芸陽病院の縮小・再整備方針に伴って精神科病棟の設置要請を受けている高知医療センターのあり方について高知医療センター精神科病棟整備検討委員会の中間報告の説明を受けました。
  これまでに6回の検討委員会で取りまとめられた内容において、県の整備案と比較して内容と規模を充実させたことから病床数、人員体制、建設費用などの面において乖離があり、建設資金の確保や償還、運営・経営面での心配も生じてします。これら相違が生じたことの説得力のある根拠や今後の課題である収益・費用面での試算を示した上で、県民の理解とともに県・市議会のそれぞれで合意の図れる議論を進めなければなりません。一番の課題は、もともとが不採算部門であり、なおかつ44床という規模では採算が取れにくいという状況が前提となる中で、赤字を出さないための経営努力と結果に対して県が政策医療としての責任をどこまで果たせるかと言うことの担保にかかってくるのではないでしょうか。

11月6日「子どもに寄り添う視点で」

  4日に、少し触れた全盲を含む重度障害の音十愛ちゃんの記事が今朝の高知新聞に載っています。経管栄養を行っている子どもの「医療的ケア」ができないとして、高知県立盲学校幼稚部への入学が認められていなかった音十愛ちゃんの入学に向けた一歩前進の話です。ここに至るまでには、ご家族の強い思いやそれを支える「音十愛さんの入学をすすめる会」の取り組みがあったからこそだと思います。
  ただ、県教委の入学を前提とした検討の内容は、多くの問題点を抱えたままとなっています。「医療的行為が不必要になる可能性」からの判断であって、看護師を配置するにも関わらず、常に母親を待機させて、看護師には経管栄養をさせないとしています。厚生労働省は看護師との連携があれば盲・聾学校などでの医療行為を認める通知を出しているのに、県教委はその点について判断しておらず、誰のための入学検討なのかの本質が置き去りにされているのではないかと思われます。今後の関係者との検討会で一歩踏み出すべきではないでしょうか。
 そして、その記事の隣には佐川町の白蓮寮で「行きすぎた懲戒」という「虐待」が行われていたという記事です。県は、「虐待とは考えない」として施設名も公表していないが、報じられているような「懲戒行為」を客観的に見たときに「虐待とは考えない」という判断は、むしろ県として信頼をなくすことになるのではないか。また、県は南国市での虐待死事件の検証から何を学んでいたのかとの批判の声が上がるのではないかと思います。子どもを守るべき児童養護施設での「虐待」の事実に県の指導責任も問われることになるのではないでしょうか。いつから、誰の責任で行われてきたのかなどこれまでの「寮」の運営に問題はなかったのか明らかにされる必要があります。
 世間は、アメリカ大統領選におけるオバマ勝利で、アメリカは変わるのかと浮き足だっていますが、本質が変わらない限り、本当の意味でのCHANGEは始まらないのではないでしょうか。
 高知の子どもを取り巻く環境を本気で変えるための本質的な取り組みが求められていることを感じさせられる二つの記事でした。

 話は全く変わって、昨日、10月に支払われた費用弁償65,000円を供託してきましたので、ご報告しておきます。

11月5日「産業振興計画を県民のものとするため」

 昨日、第3回県産業振興計画検討委員会によって計画の中間とりまとめが了承されました。私もこれまで可能な限りの部会や検討委員会の傍聴をし、産業経済委員会で節目節目の報告も受けてきているので、ある程度の概要が見えてくる部分がありますが、全体像をはじめて目にする県民にとっては、委員の一人も言っていたがこの計画の「見える化」はなかなか難しそうに思います。その意味でも、中間とりまとめに対するパブリックコメントの参加や計画の周知がどのように図られるかも大きな鍵になってくるのではないでしょうか。
 「潜在力が活かしきれない本県の厳しい現状の立て直しには、単なる景気対策を超えた、抜本的な体質改善が必要であり、眠れる獅子が目を覚ますための計画」であると知事が言うこの計画への意気込みが具体としてどのように実践されてくるのかを県民は期待していると思います。その時に、目を覚まさせるのは、市町村も含めた行政なのか、生産者・事業者なのか、消費者であり県政の主人公でもある県民なのかではなく、この三者が一体となった一つの方向が目指せるのかではないかと思っています。
 そして、もう一つの決意の表れとしての専任の推進のための部を新設するとのことですが、まだ、規模や内実は明確でないので、なんとも言えないが、既存関係部局との関係やどのような所管業務を移行させるのか、また、市町村や出先機関との関係など余程機能的・効率的な関係整理がされなければ、「屋上屋にすぎない」と批判されかねない組織となってしまうのではないかと懸念したところです。人も財源も充てることで強力に推進していくという計画を、職員はもちろんそれぞれの産業分野の関係者、県民の腹にストンと落とすための取り組みは始まったばかりではないかと感じているところです。いずれにしても、検討委員会受田委員長が言っているように「県民がその効果を一日でも早く実感できるように具体的な政策作りと実現」に取り組んでいけるような環境整備を図るための議論を進めていきたいものです。

11月4日「漫画・アニメというコンテンツ」

  三日間の連休の最後に「まんさい」こうちまんがフェスティバル2008をカルポートで鑑賞しました。多くのまんが家を輩出し、街にまんが文化が溢れる“まんが王国”土佐ならではのイベントに多くのこどもや家族連れが訪れていました。当日の有名声優トークショーには、泊まり込みの行列ができて、会場は900人超満杯だったそうです。二日間を通した手押した入館者は15000人ということで、昨年を1000人ほど上回ったようです。「ふきだしで吹き出せ!」「4コマまんが大賞2008年入賞作品展示」「小学館 少年サンデー50周年記念ブース出展」「1億3000万人のまんが論」「夢のごちそうをかこう」など普通に参加した人がその場でペンをとって参加という取り組みにもこどもたちが熱心に取り組んでいました。高知のこどもには「まんが」が文化として根付いているのかも。
  実はこの一週間の間に私用で出かけた際に、三鷹市の宮崎駿の「三鷹の森ジブリ美術館」宝塚市の「手塚治虫記念館」を見学していたもので、まんが・アニメというコンテンツの情報発信力や誘客力に圧倒された一週間でもありました。
  高知も一年の中での一時的なイベントとして「まんが甲子園」や「まんさい」でこれだけ賑わっているのですから、横山隆一記念まんが館アンパンマンミュージアムを軸にした50人を超す郷土出身の漫画家やそのネットワークを使った多彩な企画展でまんが文化の発信に今後の期待大です。石巻市には石ノ森萬画館、鳥取県境港市の水木しげる記念館などまんがによるまちづくりは全国で展開されています。ちなみに「朝読書」の振興と「まんが」文化のコラボレーションというのはキーワードになりませんかね。
 下の写真は「三鷹の森ジブリ美術館」、宝塚市の「手塚治虫記念館」そして、「まんさい」
での少年サンデー50周年記念ブースです。

 また、当日同じカルポートで開催されていた「音十愛さんの高知県立盲学校幼稚部への入学をすすめる会」にも足を運んで、「視覚障害幼児の発達と早期教育」の講演と音十愛さんのお母さんからの報告を聞かせて頂きました。こちらの詳細報告はまた後日。

11月3日「30年前にタイムスリップ」

 11月1日、大学時代の旧友が学校近くのホテルに集まりました。当初は8名の予定でしたが、残念ながら一名が熱を出して欠席。それでも北海道、山口県、岐阜県、埼玉県、富山県、大阪府、そして私が高知からと集まったメンバーにはそれぞれの30年間が刻まれていました。大学時代の他愛もないことをよく覚えているなあとか話ながら約7時間近く場所を変えつつ、久々に深夜まで飲みました。翌朝は二日酔いの身体に鞭打って大学祭を行っているキャンパスに足を運びました。私は、災害復興の勉強のため足を運ぶこともあり、今年だけでも二度目ですが、30年ぶりというメンバーもいて、タイムスリップを結構楽しんでいました。今度は、2年後龍馬伝で活気づいているであろう高知に集まってくれというと、結構龍馬脱藩の道に関心があったり、勤王党や新撰組に関心のあるメンバーもいて、実現の兆しが見えたところです。お互い元気で集まれたらと思います。
 メンバーと別れたあと「人と防災未来センター」を訪れました。今回で3回目ですが、今年一月のリニューアル後は初めてで、復興をたどるコーナーや防災・減災コーナーが充実して、また、新たな発見ができました。特に、災害情報ステーションでは、タッチパネルで南海地震による高知市や須崎市の津波浸水状況が画面上に展開されるのもなかなか興味深く、他県の人にも知ってもらうよい機会になると思います。 

11月1日「大学の地域貢献は」

  最近の日経グローカル110号に「全国大学の地域貢献度ランキング」が特集されていました。
  これは、日本経済新聞社が実施した「第3回大学の地域貢献度ランキング」調査によるもので、総合ランキング1位に北九州市立大、2位熊本県立大が入るなど、ベスト100のうち5分の1に当たる21校を公立大学が占めたとして、数が少ないことを考えれば、かなり健闘していると評価しています。
  大学が研究成果や人材を地域に役立てる地域貢献が広がっているが、新たなけん引役として公立大学が存在感を示し始めたと報告しています。
 その中でも、高知女子大が24位、高知大学と高知工科大学がともに45位と健闘しています。ちなみに高知女子大学は前回90位からの飛躍的アップで公立大学の中では4位、女子大学の中では全国1位と極めて高い評価を得ています。
 このような評価が、今後の大学改革議論の中で、どのように反映されていくのかも注視していきたいものです。

10月31日「解散に追い込む力は有権者に」

  「生活者支援」をうたう政府・与党の追加経済対策だが、国民の暮らしにどれだけ役立つのかいうと、極めて疑問が大きいのではないかとの声があります。とにかく景気対策をと打ち出しても、その後には消費税10%までの引き上げが控えていて、購買意欲は喚起されないだろうとの見方が強いのです。
  麻生首相というのは、解散権は自らにあるとしながらも本当は、自分で決めることができない状況に陥ってしまっているのではないだろうかと思ってしまいます。「解散権」をもてあそんだまま、ずるずると任期満了まで行くのではないだろうか。そんな気がしてきだしました。その間は、国民にとって耳ざわり、目ざわりの良いバラマキ施策をふりまいて、3年後には消費税引き上げということだけを、国民の信も問わないままに決めていく今のやり方が本当に国民のための政策を推し進めていると言うことになるのでしょうか。どう考えても政権を手放したくない一心でしがみついているうちに、「政局よりも政策」という言葉で、意のままに政局を作り出せる首相としての権力に酔った麻生首相は何らかの外圧によらなければ解散できない状況になってしまっているのではないでしょうか。外圧とは民主党の国会戦略でもない、まさに、有権者の怒りの声であり行動でしかないのではないかと思います。

10月30日「地震対策行動計画は詳細に」

  昨日の第二回南海地震対策行動計画検討委員会を傍聴し、第一次素案について交わされる意見を聞いていて、まだまだ煮詰めなければならない部分があるのではなかろうかと感じました。私としても、南海地震条例策定の時には、総務委員会で意見反映をできましたが、今回は委員会も違うので、パブリックコメントか本会議で補強を求めていくことをしなければと感じています。
  また、いろんな意見が出される中で、岡村高知大学教授が条例には盛り込めなかったが、行動計画では位置づけておかなければならない課題として、遺体の処置などもあらかじめ準備しておくことの必要性が言われていました。一次案には「広域火葬の実施体制の整備」の項があり、広域火葬の実施体制についてはあらかじめ定められようとしているが、そこに至る遺体への対応そのものとなると相当の準備が必要となることを痛感します。
  というのも、今、丁度読み進んでいる「地震は貧困に襲いかかる」(いのうえせつこ著・花伝社)の第2章には「死者の数はどのように確定されたか」として、死体検案書から遺体の安置所、さらには、34都府県の火葬場で処置されたことなど51頁にわたって書かれていて、その大変さを感じていたところだからです。その意味でも、岡村先生の指摘は的をえたものとなっていると感じた次第です。
  この本は「震災の被害は平等には訪れない。浮かび上がってきた格差社会と震災の全貌」として、被害の偏在から地震が貧困に襲いかかる実態を検証しているもので、ご一読をお薦めします。

 昨日の夕刊6面「ぴーぷる」のコーナーに、私の住むマンション自主防災会がお招きして講演いただいた阿比留哲さんのお話が掲載されていました。ご覧になってください。なお、お話の内容を掲載した「防災新聞ちより」の最新号も昨日できあがりましたので、マンションのみなさんに配布して、内容の共有化を図ることとしています。

10月29日「産業振興計画いよいよ中間取りまとめへ」

  昨日は、高知県産業振興計画中間とりまとめに向けてラストスパートのかかっている二つの部会を梯子しながら議論を聴かせていただきました。連休明けの来週4日には、第3回産業振興計画検討委員会に提出されるべきとりまとめ案が、まだまだ部会の中で納得ずくのとりまとめ案には至っていないという感じを率直に受けました。それぞれに5回の部会を開催するなど、相当に精力的に議論を重ねられてはきたのでしょうが、これだけの期間では、中間とは言え一つの到達点に達するまでの議論というのが相当困難な面があるのでは感じているところです。
  産業振興計画には「まとまりと生産性の向上による競争力の強化」「生活者、消費者を重視したこだわりのものづくり」「産業間連携による新たな可能性への挑戦」「産地の力を活かす流通・販売システムの構築」「誰もが能力を生かして働ける環境と場づくり」という5つの基本戦略があるが、この基本戦略が各部会を貫くのにふさわしいのか、また、委員の腹にどこまで据わっているかというところに少し疑問を感じています。

10月28日「ねんきん特別便」

 社会保険庁が、昨年12月からすべての受給者と加入者計1億873万人に送り始めた「ねんきん特別便」の発送作業が終わるというが、9月30日まで計8811万人に送られた特別便のうち、46.5%に当たる4100万人からは返答がなく、171万人分はあて先不明で届いていないとのことです。
 ちなみに、私の記録は全て正しく記載されていましたが、妻の年金記録は、県職員を退職するまでの間の年金記録16年分ほどが消えていましたので、退職したときに保管していた様々な記録の中から記入して返送しようとしていたところへ、地方職員共済組合から記録が届いて、訂正記入の上返送したことでした。
 保険者が変わったり、結婚で姓が変わったりした場合に、脱落する可能性が強いと言うことですから、そういう経験のある方はなおさらキチンとチェックしておくことが必要なのではないでしょうか。
 ここ数日、朝晩が急に冷え込み始めました。朝、散歩される方の服装もかわりましたし、交わす挨拶も「急に寒うなったね」とかわりました。昨日、朝の交通安全で通学路に立ったら、こどもたちの中に半袖の子どもがいなくなっていましたし、ポケットに手を入れている生徒も見かけました。「転んだときこわいから、手を出して」と声をかけたりするのも、季節の変わり目を実感するところです。

10月27日「コミュニケーションの支え」

  東京で働く社会人一年生の息子が、電話で気にかかることを言う時があるので、この土日に様子を見に上京してきました。部屋に入るなり、散らかしっぱなしの状態に妻と揃って「何これ」と声をあげてしまう悲惨な状態でした。学生時代はこれほどではなかったのにと言うと、平日は早朝に出勤し、夜遅くかえって来るという生活の繰り返しで、土日は何とかしようと思うが、ゆっくりしたくて洗濯掃除もままならないなどと言う。自覚の問題なのだろうが、確かに疲労が蓄積するとこのような状態になるのかもしれません。昨日の日曜日も会社の行事で朝から出ると言うことで、行った日はとにかくできる限りの掃除・洗濯に明け暮れました。
  夜は、息子が唯一のくつろぎの場として時々立ち寄るという焼鳥屋さんへ親子3人で行きましたが、元ボクサーとは思えない大将やおかみさん、常連さんとの本当に癒されるひとときの会話とお酒を楽しんできました。こんな場所があるから、まだもっているのかなと感じた次第です。お店には、高知のお土産として文旦や柚子酢の詰め合わせなど高知の情報発信もしてきましたが、お客さんの中で、高知と言えばということで出てきたのは、「坂本龍馬」「四万十川」だけでした。この二大ブランドは強いというより、これ以上に発信できていないこともまた感じた次第です。できたばかりの「土佐の偉人MAP」はりまや橋界隈の地図も配ってきたところです。  

息子には、とにかく、健康に気をつけて元気でいて欲しいと願う次第です。

10月25日「臨時会を終えて」

 昨日の臨時会では、国で成立した補正予算対応の補正予算と9月定例会で継続審査としていた平成20年度高知県流域下水道事業特別会計補正予算について、全会一致で可決しました。しかし、流域下水道事業特別会計補正予算については「労働法令を含む関係法令が遵守されるよう措置すること。」「業務の再委託に係る県内業者への優先発注について、十分な配慮がなされるよう措置すること。」「委託業務の履行確認や放流水の水質検査、緊急時対応など、県が公的責任で行うべき業務については、体制の確保を初め必要な措置を確実に講じること。」「制度導入後も、その効果や課題、問題点などについて、検証、評価するとともに、その結果を踏まえて必要な見直し措置を講じること。」とする附帯決議案が提出されましたが、採決の結果、賛成少数で否決されました。
 この議案については、段階を踏んだ報告もなく9月定例会において唐突に提案され、また、丁寧な説明や質疑に対する的確な答弁がなされず、委員が疑問や不安を解消できなかったために、継続審査に至ったという経緯を見ても、執行部の説明責任が決して十分であったとは言えなかったことや、決議案の趣旨は十分尊重されるべきものであるとして、その趣旨を十分念頭に置きながら、執行されることが委員長報告で強く求められました。

10月24日「あらゆる気象災害に備えて」

 昨夜、雨が降り続く中、「ジェミニの方舟〜東京大洪水」を読み終えました。昨日の夕刊には、住環境問題を扱う国連ハビタットは22日、地球温暖化に伴う海面上昇で、海抜の低い東京、大阪、神戸やニューヨークなど世界の主要都市が洪水被害などに遭う危険性が高まると警告する「世界都市状況報告」を発表したと報道されていただけに、読み終えた後に、いろいろ考えさせられました。
 同報告は、世界の全面積の2%に当たる海抜10メートル未満の低地に全人口の10%が居住し、特にアジア地域は、都市部の人口が海や川沿いに集中しており、洪水対策など緊急の対策が必要と強調しているそうです。さらに、温暖化に伴い海面が2100年までに1メートル上昇するとの予想もあると指摘し、洪水対策の進展にもよるが、特に大阪、神戸、上海、米ニューオーリンズ、インドのムンバイ、コルカタやエジプトのアレクサンドリアなどが洪水に見舞われる恐れが大きく、貿易の基盤である港湾施設への深刻な被害が懸念される都市として東京、ニューヨーク、オランダのアムステルダムが挙げられているそうです。
 今年の夏、一躍有名になったゲリラ豪雨と台風が同時または時間差で襲ったときにどうなるかと考えると、決して絵空事ではないリアリティさが迫ってくる内容でした。98豪雨以来10年余、大雨・台風の怖さを忘れかけている高知県民が多くなっているのではないでしょうか。毎年くるものだからという感覚でやり過ごしていたら痛い目に遭うのではないかとつくづく感じた次第です。
  高知白バイ・スクールバス衝突事故のバス運転手片岡さんが昨日収監されました。9月7日に支援者の集会で言葉をかけたままでのお別れとなりました。しかし、闘いは続くことになると思います。何が真実なのかを追求するために。
  今から、臨時議会に向けて、事務所を出発します。開会時間までに、9月定例会で継続審査となっていた下水汚泥終末処理場「高須浄化センター」の来年度からの包括的民間委託に切り替えるための特別会計補正予算案への対応について、会派の意思統一をすることとしています。

10月23日「防災への想像力」

 今朝の朝日新聞では、今年は、8年ぶりに台風上陸がないとの報道がされる中、この2日ほど読んでいるのが「ジェミニの方舟〜東京大洪水」(396頁)です。地震の「M8」、津波の「TSUNAMI」に続く洪水災害をテーマとしたもので、高嶋哲夫さんの災害三部作の新作です。日本をかすめ離れつつあった二つの台風が合体して巨大な台風となって東京を襲い、荒川、隅田川を氾濫させていく。「荒川防災研究」という論文をまとめた気象学者の主人公を取り巻く人間がそれぞれの場面のキーパーソンとなって巨大台風、東京大洪水に立ち向かっていくというもので、一気に読ませる作品になっています。「TSUNAMI」を読んだときもそうでしたが、この種の本を読んでいて感じるのは、災害に直面したときに、起こりうるさまざまな場面を想定できる想像力の必要性であって、想像ができるかどうかは日頃からの防災への関心度合いということになってくるのではないかと思います。
 今朝も午前四時に起きて読んでいるところなのですが、出かける時間になりましたので、後90頁ほどを今夜の楽しみに残していくこととします。






10月22日「夜のお出かけに忙しい首相に任せられるの?」

  最近、各マスコミが麻生首相の「夜のお出かけ」を報じています。歴代首相の中でも就任後一ヶ月の夜会合は突出して多く、30回にのぼるとのことであり、しかも高級飲食店・バーへ毎夜繰り出しているとなれば、単なる「気分転換」ではすまないのではないかと思われます。昨年の夜の会合は判明しているだけでも123回にのぼっているとのことです。「解散はいつ」ということが、暮らし向きが青息吐息の国民の最大関心事となっているとき、誰が同席し、何を話しているのか。ということが気にかかるとともに、先日のようにスーパーで庶民の生活事情を覗いた後に高級店での食事という上から目線の首相に「何が分かるか」という国民感情が突き刺さっていることはお感じではないのだろうと思わざるをえません。資金管理団体が06年中に支出した飲食費は、約3500万円に上っているようですが、マスコミもここまで報じるのなら、もう少し徹底取材して、「毎晩どれくらいの金額で、どのような支払い方法になっているのか」まで報じてもらいたいものです。  

10月21日「産業振興維新が意味するものは」

 国の補正予算可決成立を受けて、24日には臨時議会を開会し、約32億円の県の補正予算案を提出することの説明を昨日受けたところです。道路、河川、砂防、海岸、港湾、治山、造林関連及び国直轄事業負担金などの公共関連事業の前倒し的なものとなっています。
 あわせて、昨日は来年度予算編成方針を示しており、「産業振興維新21」とのテーマで「5つの基本政策推進重点枠」の創設を図るなど尾崎カラーを出そうとしています。「維新」とは「すべてが改まって新しくなること」の意であるだけに、「満足度31%」、「可もなく不可もなし5割」への焦りから尾崎カラーを打ち出すために、清算されすぎて、切り捨て・しわ寄せの県民サービスが、生じていかないのかなどのチェックは充分必要になってくるのではないかと思われます。

10月20日「あそぼうさいに1000人が参加」

  昨日は、第4回昭和小学校「あそぼうさい」での災害救助犬によるデモンストレーションのお世話をさせていただきましたが、こどもたちには随分と人気のあるコーナーとして定着しています。被災者役としてボックスの中に入って、探し当ててもらう役に名乗りを上げる子ども達がたくさんいて選び出すのに苦労しています。
  3回目まで参加してくれた救助犬「マリア号」が亡くなって、今年は土佐清水市の救助犬「ハート号」が参加してくれました。救助犬の養成も大変で、県内のできるだけ多くの自治体で対応できるような養成支援が求められているのではないかと思います。私がはじめて取り上げたこの課題も、段階的に昨年の「災害時救援協定」の締結(全国で本県をはじめ15自治体が締結中)などへと繋がって来ましたが、今後は次のステップへと進んでいきたいものです。
  以前にも、報告したとおり今回の「あそぼうさい」は「防災参観日」と位置づけて取り組みましたので、おとなの参加者も400人を超えこどもたちは500人を超えるていたようで、約1000人近い参加となり、今までにない規模となりました。特にお父さんの姿が多かったことを先生方も喜ばれていました。今後、総括会議も行われることとなると思いますが、次へのつなげ方を工夫したいものです。


  片付けと同時並行で準備をした午後の昭和体育会と青少年育成協議会主催の運動会「こどもがおとなの運動会」もおとなも含めて昨年よりは少し多めの100人ぐらいの参加で行いました。子ども達にとっては学校行事の運動会とはまた違って、初めてやる難しい競技も多いし、商品も出るので違った意味で張り切っていました。また、学年を超えてチームを組みますので、それぞれに気を遣いあっているところも一つの成果ではないかと思った次第です。
 いずれにしても、朝の8時30分から午後4時30分までほとんど座ることのないまま、昼食抜きで動き回っていたので、少々身体に応えました。


10月19日「深い〜い話」

  女子大の大学祭で女子大名誉教授の松崎淳子先生の講演があるとのことでしたので、足を運びました。テーマは「後輩達に贈りたい、よい食のすすめ」というものでしたが、まさに過去から現在までの食文化と食生活の在り方、今の食の課題、さらには郷土の素晴らしい食材を生かした食の営みなどたいへん聞き応えのあるお話でした。
  今、県が第一次産業を中心とした産業振興計画を策定しようとしているが、その真ん中に座るべき土佐の食文化についての話は、知事をはじめ委員全員が改めて腹に据えておかなければならないものではないかと思った次第です。
  本当は、講演後に、その食材を使った料理での試食会もあり、ご馳走になりたかったのですが、残念なことに自由民権記念館での映画「ふるさとをください」鑑賞のために移動しました。
  映画「ふるさとをください」は、共同作業所全国連絡会30周年記念として製作された映画で、「町に障害のある人たちが集団で引越して来て、クリーニングとパン製造の共同作業所を始めたことに関わる町の人たちの気持ちの変化について織りなす出来事が描かれたもの」でしたが、実際に和歌山県にある「麦の郷」という共同作業所であった話だそうですが、「知ろうとせずに排除する」ということが、今でも多くの地域で起きている不幸だろうなと考えざるを得ませんでした。
  さて、今から「あそぼうさい」の準備と参加のため、事務所を出発です。参観日を兼ねていますから、こどもたちはすでに登校中でした。

10月18日「医師の地域偏在の本質は」

 昨日の報道では、医師の偏在の背景の一つでもある医学部大学生ら約8000人の臨床研修先を決める「マッチング」結果が明らかにされていました。
 都道府県別では、東京など大都市の病院が人気を集める一方、富山の39・2%を最悪として、鳥取、長崎、高知、島根など5つの県では募集定員に対して確保できた学生の割合(充足率)が5割にも届かないという二極化が浮き彫りとなり、本県もワースト4位の48.8%でした。公立病院でも、国立病院機構高知や幡多けんみんや安芸病院には希望者ゼロとのことで、県内における格差も進んでいると言うことではないでしょうか。
 2004年の新医師臨床研修制度のスタートにより、大学医局による派遣医師の引き揚げが、自治体病院で起こり、医師が次々引き揚げられることにより、地域医療で頑張ろうと残った医師たちの負担がますます大きくなるという事態が全国の自治体病院で起こっています。結果として、過重労働になり、激務に耐えられなくなった医師が退職、中には診療科の医師全員が退職するという病院も少なくありません。そして、自治体財政の悪化が追い打ちをかけ、地域医療の崩壊という事態を招いているのです。
 医師不足、医師偏在の背景は臨床研修制度にあると言わますが、それも一つの要因ではあり、見直しが急がれるものの、もっと抜本的な問題として絶対的医師数不足を補うための医師養成に踏み込まなければなりません。政府もやっとそのことを認め始めて大学医学部の総定員を増加させることとしました。しかし、これも「誰が日本の医療を殺すのか」(本田宏著)に言わせると「それは『見せかけ』でしかないのである」とのことです。
 日本を低医療費政策に導いてきた「このまま医療費が増えつづければ国家がつぶれるという発想さえ出ている。これは仮に『医療費亡国論』と称しておこう」という当時の厚生省保険局長がとなえた「医療費亡国論」が四半世紀にわたって日本の医療を後退させてきたことをしっかりと見据えた政策の転換が迫られているのではないでしょうか。このことも、また、きたる衆院選の一つの争点であろうと思います。

10月17日「19日は昭和小学校であそぼうさい」

  私の住む市内下知地域における防災訓練として定着し始めている第4回昭和小学校「あそぼうさい」が19日(日曜日)に開催されます。私も第1回目から関わっており、毎年災害救助犬によるデモンストレーションのお世話をさせていただいています。毎年さまざまな工夫がされてメニューがどんどん盛りだくさんになっています。ちなみにメニューは以下の通りです。(写真は第3回の様子です)
「防災クイズ」「はしご車を見てみよう」「放水訓練」「震災写真パネル展示」「伝言ダイヤル・伝言板体験」「炊き出し訓練」「5年生による防災プロジェクト発表」「怪我の応急処置・手当法」「津波実験装置体験」「防災ずきん製作実演コーナー」「下知地区の浸水歴史パネル作成」「家屋の無料耐震診断」「防災キャラクターショー」「防災迷路」「起震車体験」「救助犬を使った被災者発見」「防災倉庫の備品展示」「防災グッズを見てみよう」「耐震性非常用貯水槽活用訓練」「消化器の使い方」「救命救助(AEDを含む)」「転倒防止コーナー設置」「学校内の海抜表示」「下知南地区津波防災検討会活動紹介」「防災スリッパづくり」「液状化現象」などです。
 当日の主な流れです。

家庭からの避難開始 9時〜
運動場への避難 9時30分
開会式
防災訓練開始 10時〜
防災訓練終了 12時

  ところで、今年は例年と違って「防災体験学習参観日」と位置づけて取り組んでいることで、実行委員会でも今までと違う議論がされてきました。子ども達が、日頃総合学習の中でどのように防災について学んでいるのかも含めて保護者には見てもらいたいし、何よりも今までこのような場にでたことない方々が、防災に少しでも触れて、地域に広がっていくことも大きな狙いです。その意味では参加者が倍増する可能性がある中で、どのように運営できるのかも試されます。
実行委員会での議論の中で、感じるのは、地域がどう学校と関わるのかということです。学校の行事として、期待ばかりするのでなく、地域が避難場所となる学校をお借りして、訓練をさせてもらっているんだから精一杯協力しようという関係になれないだろうかと思うのです。確かに、主催団体や協力団体として町内会連合会や民生委員協議会、地域人権協、青少年育成協議会、校区交通安全会議、地域安全推進協議会、そして地域の自主防災会も参加してはいるのですが、役員の役割という感じにとどまっています。本当は、そうではなく、地域にとって「防災訓練の絶好の機会」という意識になれたらなあと思うのですが。下知地区以外のみなさんでも関心ある方は、是非ご参加を。
  そんなことも思いながら、午後は青少協主催の地域の運動会のお世話もあり、一日中体力持つかなあと心配にもなっているところです。

10月16日「大人社会のいじめ」

  8月26日付け今日この頃「自衛隊という組織のあり方」の中で、「福岡高裁における海曹自殺で上官の言動原因として国に賠償命令の判決が下されたこと。それは、上官の屈辱的な言動によるストレスでうつ病になり、それが原因で自殺したとして、一連の言動と自殺との因果関係を認定したというものであり、まさに大人社会でのいじめ(パワハラ)による自殺としか言いようがない。それにしても自衛官の07年度の自殺率(10万人あたりの自殺者数)は34.4人で国家公務員平均の2倍であり突出していることや、自衛隊という組織において、07年度の懲戒処分は暴行、わいせつ、窃盗、飲酒運転、汚職などなど情報公開で得られた懲戒処分事案が800件を超えると言われる異常な組織」について書いたところ、今度は、海上自衛隊の特殊部隊の格闘訓練中に、隊員が頭を強打されて死亡したという事件です。実戦を想定した激しい訓練で、通常は2〜3人程度を相手に行われ、15人というのは異例の多さであったと言われています。今回の事件の2カ月ほど前にも、16人の隊員を相手にした「訓練」で、1人の隊員が歯が折れるなどの事件があったとされており、ともに特殊部隊を辞めようとしていた矢先の「訓練」だったとのことです。
  大人の組織的ないじめが平気で行われる組織、まさに、いじめと暴力で管理支配する軍隊の本質がまた一つ明らかになりました。
  今、日本のさまざまな大人社会の中で「いじめ」という病巣が広がっているかぎり、こども社会の「いじめ」もなくならないということを考えなければならないのではないでしょうか。

10月15日「いろんな意味で節目」

 昨日、県民の生活に深刻な影響を与えている原油高騰への対策や、公立小中学校、県立学校の耐震化、平成22年から放映が予定されている大河ドラマ「龍馬伝」への対応、高知女子大学の池キャンパスの整備などの施策が計上されている補正予算案をはじめ執行部提出の27件、議員提出の2件、請願2 件をいずれも全会一致で可決、承認、認定、採択しました。しかし、高須浄化センターの民間委託に関する県流域下水道事業特別会計補正予算案については、さらに慎重審議が必要だと言うことで全会一致で継続審査としました。
 今定例会では、懸案の高知女子大学再編整備関連予算案や、高知工科大の公立大学法人化関連条例案や産業振興計画の議論の進捗状況や教育問題など数多くの県政課題を軸に議論されてきました。
 大学改革については、昨年の議論を踏まえた上で、今年度に入ってからの議論として、財政的な厳しさは大きくは変わらないものの、「今後の財政収支の試算」において2011年度までの財政運営に一定の目処がついたことや、財政健全化判断基準の指標もクリアーされたこと。また、7月定例会に示された大学改革プランでは池キャンパス整備の見直しや永国寺キャンパスでの文化学部存続などの方向性、そして、社会科学系新学部構想とあわせた短大の議論なども含めて、検討会を立ち上げて議論がなされることなどが示されて以降、二度の本会議議論、さらには継続的な企画建設委員会議論を重ねる中で、一定の議論が深められてきたことなどから補正予算は了承の上、次のステージでの議論に入ることの判断をしました。
 しかし、池キャンパス整備の実施にあたっても、校舎の効率的利用、定数増の図られる学部における適正な教職員体制や管理運営費、教育研究費、実験実習費の確保など解消されなければならない課題もあるとの声は聞こえてきます。また、男女共学化の課題や今後の大学像の議論のありかた、さらには永国寺キャンパスでの新学部、短期大学の議論など今後の検討や判断に委ねられている面も多く残されていることから、「大学改革におけるあらゆる課題の民主的な県民合意の形成にあたって、より広範な意見聴取の上、誠意ある対応が図られること」ことが強く求められています。このことから、「平成20年度高知県一般会計補正予算中「県立大学整備費」及び債務負担行為補正「県立大学整備事業費」に対する附帯決議(案)」を提出しましたが、日本共産党と緑心会、西風の賛同を得るにとどまり、少数否決となりました。しかし、今回の女子大再整備にゴーサインを出した県議会としての重みを自覚した今後の取り組みが求められることとなります。
 また、今回の定例会では、その見直しが表明された試験研究機関の研究補助業務のアウトソーシングや住宅供給公社の廃止検討など今までの「官から民」のみ最優先路線について、踏みとどまって慎重な検討せざるをえない矛盾が出始めているのではないかということが特徴的なこととして表面化し始めたのではないかと思っています。9月定例会の終わりは12月定例会への始まりです。そして、解散総選挙へと。
 さて、昨晩はこの間アピールしまくってきた「ベトナムアンサンブルコンサート」を美術館ホールでおよそ200人のみなさんに楽しんでいただきました。入り口での枯れ葉剤被害のパネルに見入ったり、演奏と舞踊を堪能していただいたりとそれなりに関心を持っていただけたのではないかと思っています。ご協力いただいたみなさまに感謝いたします。

他の写真もこちらにアップしています。

10月14日「いよいよ閉会へ」

 9月定例会も今日が閉会日となりますが、県民クラブとしては、本会議に委員会で否決された「平成20年度高知県一般会計補正予算中『県立大学整備費』及び債務負担行為補正『県立大学整備事業費』に対する附帯決議(案)」の再提出をはじめ、委員会で不一致となった「原子力空母など米海軍原子力艦船の安全性の確立を求める意見書(案)」と「貧困の連鎖を断ち切り、住民生活の底上げを求める意見書(案)」を再提出することとしています。
 県立大学附帯決議(案)については、同僚の大石議員が提案説明を行い、私は「米海軍原子力艦船の安全性の確立を求める意見書(案)」の賛成討論を行うこととしています。いずれも、委員会の時よりも多くの賛同者が起立していただきたいとの思いで最後まで頑張ります。
 
 さて、今朝から割と強い雨が降っていますが、何とか夕刻までにはあがってもらいたいものです。ベトナムアンサンブルコンサートに気持ちよく足を運んでいただきたいと思います。耳にし目にする機会の少ないコンサートです。是非、たくさんのみなさんに触れていただきたいと思います。

10月13日「明日へ頑張れ」

  第17回四国小学生バドミントン選手権大会が高知で開催され、大会会長として挨拶をさせていただきました。日本小学生バトミントン連盟に加盟している四国4県の67クラブには1000余人の小学生が登録されていますが、昨日の大会には、250名ほどの選手が参加されていました。指導者の方や応援の保護者の方を含めると相当の数になり、くろしおアリーナには選手の気合いの入った掛け声と多くの歓声が響き渡っていました。
  今年は北京五輪でも、バトミントン日本選手団が活躍されましたが、この中に未来のスエマエ、オグシオがいることを期待しています。小学生らの底上げが課題と言われていますが、もっともっと広げていかなければと、毎年頭を捻っているところです。関心のある方がいましたら、是非高知県小学生バドミントン連盟までご連絡下さい。
 ちなみに今日は体育の日。小学生の基礎体力は依然、低水準のままだが、体力低下に危機感を抱く教育現場が体力向上に取り組んできた効果の表れとして、中高生の体力は、98年度からの10年で回復基調に転じたとのことです。

10月12日「リレー・フォー・ライフ−絆で支える生きる」

 昨日から今日にかけて、高知大学医学部のグランドでリレー・フォー・ライフ(Relay for Life )というイベントが開催されています。これは、チームを組んでがんと闘うイベントで、がん患者や家族、その支援者らが公園やグラウンドを会場に、交代で 24時間にわたって歩き続け、がん征圧への願いを新たに、絆を深めあう催しとして行われているもので、私も県議会チームの一員としてわずかの時間帯でしたが、参加してきました。
  1985年にアメリカの外科医ががん患者を励まし、アメリカ対がん協会への寄付を集める目的で24時間グラウンドを走ったことで始まり、最近では、全米をはじめ世界20カ国以上で開かれ、延べ約50万人が参加、がん征圧に向けた運動として世界的な盛り上がりを見せてるとのことで、日本では二年前から開催されているそうです。
  昨日今日と開催されているのは、国内では高知、徳島、大分、そして、海外ではローマ、オーストラリアのようです。
  身近で、早くに癌で逝ってしまった方を弔い、癌と闘っている方がいる中、行動に参加することで「支える」気持ちを意思表示できるのではないかとの思いで参加してきました。


10月11日「解散風は止んだのか」

 「いったい解散総選挙はどうなるのか。」巷で聞かれるのは、このことばかりです。「政権投げだし」「世襲」による政治のリーダーでは、今の政治の混迷を抜け出せないのは多くの国民が気づいています。いくら「世界同時不況の経済をどうするのか」「景気対策、緊急経済対策をどうするのか」と言ったって、今の破綻してしまった自公政権のもとでは一向に光明はささないことは分かっています。だからこそ、民意は問われなければならないし、示さなければならないのです。解散権をふりかざし、自らの維持延命のために、国民の生活を犠牲にし続けるこの国のリーダーの資質が疑われています。
 ところで、先日も報告しましたが、衆院選一区予定候補者四人による公開討論会で久々に見た橋本氏でしたが、「大二郎の旗揚げ」以来ほとんど更新されることのなかったホームページに、6日付けで「大二郎の旗」が全文掲載されていました。それまでは「年間協力費は一口一万円です。メンバーになっていただいた方には、『大二郎の旗』の冊子を送らせていただきます。」と書かれてあったのですが、どういう風の吹き回しでしょうかね。3ヶ月経ってみて、このままではほとんどの人に読まれずに終わってしまうかもしれないとでも思ったのでしょうか。一万円出さなければ読めないときに、私は「「ちゃっかりしている」なあと思った次第です。私の政策は金を出して見てくださいっていうことでしょうか。本当に国民とともに歩む政治を作り出したいのなら、いの一番に県民・国民に知らせる努力がされるべきではないのでしょうか。」(7月4日付「今日この頃」欄)と書いてあったのですが。

10月10日「コンサートのチケット売りに躍起」

 ここに来て尻に火が付いていた「ベトナム民族アンサンブルチャリティコンサート」準備に、少し動きが出始めました。
 コンサートに招待をしていた高知新聞・高校生海外派遣事業「100年の翼」派遣団の高校生の一人が、カンパを募っているので当日、「枯葉剤被害児童リハビリ施設支援プロジェクト」に対して寄付金として渡したいとの申し出があり、喜んで受けさせていただくこととしました。
 また、告知のお願いをしてあったRKC高知放送さんから連絡があり、今日のラジオ番組「丸ちゃんの頑張らじオ」に午後3時20分から出演させていただいて、お知らせができることとなりました。少しでも広がっていけばと思っています。
 さまざまな方のご協力で少しずつ盛り上がり始めています。14日まで後僅かとなりましたが、滅多にない機会ですので、できるだけたくさんの方にご鑑賞いただきたいと思います。
  予算委員会の質問と答弁のテープ起こしができましたので、アップしておきますが、あくまでも仮のもので正式の議事録ではありませんので、ご了承下さい。

10月9日「女子大整備補正予算の附帯決議は否決」

  昨日の企画建設委員会では、私たち県民クラブの提出した「附帯決議案」は残念ながら少数否決されてしまいました。趣旨は良く分かるのだが、執行部も誠意をもって対応しているのだから「附帯決議」という重いものを突きつける必要ないのではないかということらしいです。執行部が誠意を持って対応されるのであれば、「附帯決議」をつけても、「大丈夫です」と胸を張れるのではないでしょうか。これまで、議会として3年かけて随分慎重に審議してきた経緯のある事業に対して、今後の執行にあたって、よりよい大学改革プラン、池キャンパス整備としていくための「附帯決議」です。本当に必要ないのでしょうか。
  2年前の6月定例会で「海洋深層水体験施設整備事業費」に対して附した附帯決議も、反省している執行部に対して、さらなる今後の反省を求めて、「法令遵守」など極めて当たり前のことを求めたこともあったんですけどね。

 昨日は、帯屋町公園の北側にあるベトナム料理店XUANさんに「ベトナムアンサンブルコンサート」のチラシを置かせてもらいました。藁をもつかむ思いです。

10月8日「女子大整備へ附帯決議を」

  企画建設委員会における県立大学の池キャンパス再整備のための事業費については、補正予算案採決への姿勢として、最終的には会派として賛成することとしました。
  昨年の議論段階では、6月定例会においては、財政見通しの厳しさ、永国寺キャンパスの存続・活用のあり方や大学の将来構想もまとまっていない段階で、百億円にも及ぶ事業にゴーサインを出すことについて、県民への説明責任を果たしえないとの判断から、減額修正に賛成しました。また、9月定例会においても、池移転整備計画や永国寺キャンパスの存続や活用についての見通しの不透明さや新学部構想議論から短大機能の議論が置き去りにされていたこと。さらに、財政的な見通しに財政健全化判断基準が明確にされていない中で見通しが立ちがたいことなどから、引き続き減額修正を行いました。
  今年度に入って、財政見通しの2011年度までの目処がついたことや財政健全化判断基準がクリアーされている中で、7月定例会に示された大学改革プランでは池キャンパス整備の見直しや永国寺キャンパスでの文化学部存続などの方向性、そして、社会科学系新学部構想とあわせた短大の議論なども含めて検討会を立ち上げて議論がなされることなどがしめが示されて以降、二度の本会議議論、さらには継続的な企画建設委員会議論を重ねる中で、一定の議論が深められてきたことなどから補正予算は了承の上、次のステージでの議論に入ることの判断をすることとしました。
  しかし、私たちの会派では、それでも池キャンパス整備の実施にあたって、解消しなければならない課題や今後の大学像の議論のありかたや永国寺キャンパスでの新学部、短期大学の議論など「大学改革におけるあらゆる課題の民主的な県民合意の形成にあたって、より広範な意見聴取の上、誠意ある対応を図ることを強く求める。」として「平成20年度高知県一般会計補正予算中「県立大学整備費」及び債務負担行為補正「県立大学整備事業費」に対する附帯決議(案)」を提出することとしました。この附帯決議の先行きも厳しい状況ではありますが、最後までの取り組みを行うこととしています。

  昨晩は、小雨が降る中、連合高知主催の「STOP!THE格差社会キャンペーン”今こそ政策と政治の転換を”高知県集会」に参加してから、カルポートで行われていた衆院選一区予定候補者四人による公開討論会に足を運び、耳を傾けてみました。詳しくは述べませんが、感想を一つ二つ。1000人近い人で埋まった会場のあちこちに、ありがちな企業動員組と思われる集団が多かったこと。この方達は、福井氏の発言が終わるたびにゴソッゴソッと抜けていく感じでした。また、この福井氏の発言ときたら橋本氏が「古い経済学に基づいた政治を語る人に任せられない」と真っ向から否定する「昔の経済政策」論を蕩々と繰り返すのみで、思わず笑ってしまいました。さらに、福井氏は「小泉・竹中路線に痛めつけられた。地方は虐待されてきた」とまで、言い放つとともに「三位一体では地方をいじめたと告白せざるをえない」と言う始末。「中福祉・中負担」で消費税は10%程度にとただ一人増税論も展開していました。しかも、これらの発言に四人の中で一番拍手が大きいのですから、ただただ唖然としてしまいます。

10月7日「高齢者への虐待」

  2007年度に都道府県や市区町村が確認した高齢者への虐待件数は、06年度より712件増えて1万3335件に上ったことが厚生労働省の調査で分かったことが報じられています。そのうち、27人が死亡していたとのことです。
  調査は今回が2回目で、07年度に市区町村などに寄せられた通報・相談にもとづいて、施設や家庭を訪問したり、関係者から話を聞いたりして事実関係を調べた結果、家族・親族による1万3273件と、老人福祉施設などの職員による62件の虐待を確認した。
 家族や親族から虐待を受けた高齢者は77.4%が女性で、80歳以上が50.6%と半数を占めたことにも見られるように、高齢者の中でもより弱い層に矛先が向いているのではないでしょうか。このような事象が当たり前のようになってしまう社会の背景から変えていくことが求められています。
  今日は常任委員会二日目です。そろそろ委員会によっては採決に入りますので、今から議会へ出向いて、会派の意思統一を図りたいと思います。

10月6日「人間らしく扱えと言う当たり前の声」

 昨日、自由民権記念館で映画「蟹工船」の上映会があり、鑑賞したかったのですが、時間が取れずに行けませんでした。
 私が生まれる前の年1953年に製作されたこの映画を以前にビデオで観たことがあったのですが、「蟹工船」ブーム「小林多喜二没後75周年」として、あちこちで上映会が開催されているようです。ラスト20分の「俺たちがいなければ蟹一匹取れやしない」と最後に怒りを爆発させる蟹工船の労働者たちの要求は、人間としての尊厳を脅かす不当な扱いに対しては、人間らしく扱えと言う極めて当たり前の声なんです。時代時代で当たり前の声を出せるようになるため、どれだけの労働者の闘いの歴史があったのか。そして、今も、当たり前の声をあげていくための闘いが求められています。

10月5日「先手を打つことと迎え撃つこと」

  昨日、居住しているマンションの自主防災会の防災講演会が開催されました。3回目を迎える今年度は、アンケートで希望の多かった被災したマンションのお話を聞きたいとのことで、福岡県西方沖地震で被災した福岡市・天神ロイヤルガーデン管理組合の阿比留哲さんを招いて「被災したマンションからの教訓」と題して講演頂きました。自主防災会のない隣のマンションの方も含めておよそ30名の方に参加して頂きました。
 ご存じのように福岡県西方沖地震は、2005年3月20日午前10時53分、福岡県北西沖の玄界灘で発生した最大震度6弱の地震であり、全く予期せず備えもしていなかったマンションでの被災時のパニック状況、半壊の診断を受けたマンションの復旧・復興工事への過程などを概ね以下のような内容でお話し頂きました。

「復興への道のり」
●特別委員会「地震被害復興委員会」組織を緊急編成
 地震発生直後の集会で住民に復興計画立案などへの参加を呼びかけ、30人で構成・発足し、そこでの議論の在り方。
●コミュニテイ作り
 みんなが同じ心になるために、文書(300種類発行)や集会(100回の会議)などを通して全ての情報について徹底して共有化を図った。
●重要な業者選定
 事は急ぐという事で、設計や構造に熟知している元々の請負業者に工事を依頼した。半壊という事態でショックを受けていた業者は意気に感じて、社運をかけ、誠意をもって対応してくれた。販売業者や管理会社も相談窓口を設けてくれた。
●資金の調達
 復興工事には、2億6千万かかるとなったが地震保険と修繕積立金で1億を調達し、残りは借金で調達して、借金は10年で返済することとしている。
●1年ぶりに完成
 徹底的に補強改修するために、共有部分だけでなく専有部分も全部検査した。被災者の財政的負担を軽減するためにも、在宅工事とした。K型ブレースや耐震壁などを5ケ所に設置し、今後震度7の地震にも耐えれる工事も併せて行った。

「減災を目指して」
●コミュニティの強化・維持
 隣の住民の顔すら知らなかったが、震災復興の過程で、徐々にできていったコミュニティをさらに強化し、維持していくことが必要だと感じた。
 そのため、サークル活動などを奨励し、居住者同士の絆を深めることが大切。
● 共助の体制作り
 自助、共助、とりわけ互いに助け合う共助はきわめて重要なテーマ。災害発生時に対処するため、居住者を予めニつに分け「助ける側」と「助けられる側」の態勢を決めておく。
 連絡体制や居住者台帳、要援護者台帳の整備・保管をしている。
● 周辺の地理など内容を掌握
 病院、クリニックなど医療機関や公園、広場、公民館、体育館といった施設、さらには小高い丘が周辺に何ケ所あるのか知らない人の方が多い。外出からの帰宅コース上のこと、特に路上で発生したときどこに逃げ込んだらいいかなどは掌握しておくべき。
● 地震、減災の知識吸収
 地震学者や対策専門家の話を聞く機会があれば努めて出席を。
 これらの取り組みが、減災を目指すための「先手を打つことと迎え撃つこと」ということになるとの話は、経験者故のお話として随分示唆に富んだもので、私たちの自主防災会だけでなく、今後のマンション自主防災の組織化・活性化に役立つものでした。

10月4日「引きこもり・自殺予防は一歩前へ、法違反のアウトソーシングは見直しへ」

 昨日の予算委員会での質問も最後は時間切れになってしまいました。あと5分あれば最後の予定までもう少し余裕を持ってできたのにと残念です。
 それでもひきこもり対策や自殺予防対策について、日頃から考えていることが少し具体化に向かっていきそうな答弁がえられたように思います。
@厚生労働省の「ひきこもり地域支援センター」(仮称)の事業化にあたっては、親の会など関係者の意見も聞いて、より機能的な仕組み作りが検討されていくことになりますし、支援センター以外にもアプローチできる一時的な相談窓口として市町村や福祉保健所の位置づけ、医療的な連携・支援のあり方についても検討されていくこととなります。また、ピアカウンセリングの機能を持たせることにもなる当事者や親たちの「居場所づくり」として、より柔軟な考え方で検討がされることも明らかになりましたが、教育委員会と健康福祉部の連携が始まることから具体化につながっていくこととなります。
A自殺予防対策として、「高知県自殺対策行動計画(仮称)」には、より高知県らしい効果的な取り組みとして急がなければならない本県の特色を生かした課題について盛り込まれるよう要請するとともに、自死遺族のみなさんの声に依拠する対策やケアを大切にする取り組みを進めていくこと。「民間団体に対する支援の充実」として「いのちの電話」に対する支援のあり方について、人材養成への支援やいのちの電話の存在の周知の方法などについても検討されていく考え方が示されました。
 そして、今朝の高知新聞にも報道されているように、この4月からアウトソーシングが行われた試験研究機関における現場の混乱や「同一業務への派遣継続におけるクーリング(中断)期間が適当でない」こと「研究補助業務が派遣業務の条件である一時的、臨時的業務にあたらない」と労働者派遣法に触れるような業務のあり方を指摘する中で、県の直接雇用に戻すことも含めて改善を求めたところ「来年度からの業務に支障が生じないよう、できるだけ早く見直す」ことが知事から示されました。
 給与カットの見直しについては、「職員の士気や家族も含めた生活の影響も考えると、来年度以降の給与カットはできる限りしたくないと考えている」が、予算編成過程で判断するとの考え方に変わりはありませんでした。
 最後に、県立大学改革については、大学改革議論が最初からボタンの掛け違いの上につぎはぎされれたパッチワーク改革プランのように思えるが、それでも今回のプランで大学改革を進めていこうとしていることについては、尾崎知事の責任がこれから問われることになると言うことで責任論について質したかったのですが、残り30秒で真意が伝わらなかったようで残念です。
 また、いずれテープ起こしをして、議事録をアップしたいと思いますので、今しばらくお待ち下さい。
 それにしても、予算委員会最後の武石議員の指摘による人事課での女性職員に対するハラスメント事例は聞きしにまさるもので、知事は謝罪したものの、結局この間の県庁組織運営・人事管理のあり方の弊害が露呈したものだと思えます。ハラスメント事例は散在していると思われますので、今後のチェックと再発防止のための議論が急がれます。

10月3日「いざ予算委員会」

  本日、予算委員会の3番手として質問をします。とにかく予算委員会は一問一答で制限時間40分と時間との勝負になります。いくらこちらの質問を少なくしても答弁者の答弁が長くなれば刻一刻と時間はなくなっていきます。かつて、質問の趣旨と違う答弁をしだした副知事に答弁中止を求めたこともありました。その意味では予算委員会は答弁次第によっては、次にどう展開していくか分からない面白みもあります。
質問項目は以下のとおりですが、最後まで何とか行き着きたいと思っています。

1 ひきこもり対策について 
(1) 「ひきこもり地域支援センター(仮称)」の事業化について
(2) 多様な相談窓口の設置と医療的な連携・支援について
(3)   当事者や親の居場所づくりへの支援について
2 自殺予防対策について
(1) 行動計画における本県の特色を踏まえた課題の検討について   
(2) 「自死遺族の集い」と県との関わりについて      
(3) 「いのちの電話」への支援について          
3 アウトソーシングの来年度予算化にあたって
(1) 試験研究機関の現場の実態に対する認識について        
(2) アウトソーシングの検証状況と労働者派遣法に基づく派遣事業に対する認識について                       

(3) 検証結果を踏まえたアウトソーシングの見直しについて    
4 給与カットの見直しと県庁組織の在り方について
(1) 給与カットの見直しを検討する時期について         
(2) 長期病気休暇におけるメンタルヘルスの背景と改善策について
5 県立大学改革について  
(1) 改革のあり方に関する知事の責任について

10月2日「食の危機管理を」

  本会議での質問戦も今日が最後、明日は予算委員会となります。産業振興、大学改革などあらゆる側面から質問がされている割には、答弁が繰り返しのような気がしており、常任委員会議論ではさらに突っ込んだ議論がなされなければと思います。さて、私は当然本会議で取り上げられるものと思っていた事故米・汚染米・メラミン混入菓子など食の安全・安心の問題が取り上げられないので若干拍子抜けしているところです。昨日の新聞で、県立病院における状況が報告されていましたが、県内全体の報告はまだという状況を見たとき、対応がすこし遅すぎるのではないかと感じているところです。やたら不安を煽ってはいけないとは思いますが、県内使用施設の状況の把握や県民への説明などもっと速やかに対応されてしかるべきなのでは思います。文化厚生委員会では報告がされるようですが、食の危機管理への対応は、もっと神経をとがらせてもいいはずなのではと思いつつ、明日の予算委員会の質問整理をしているところです。昨日締め切りの発言通告では「ひきこもり対策について」「自殺予防対策について」「アウトソーシングの来年度予算化にあたって」「給与カットの見直し・県庁組織のあり方について」「県立大学改革について」の5項目を通告したところです。                                                  

10月1日「政治資金収支報告公表」

  昨日、県選管が公表した07年政治資金収支報告書で、橋本大二郎元知事の資金管理団体「こだまひろがるネットワーク」が収支の大半を不明としていて、疑念を招いています。前会計責任者と連絡がつかずということだが、余程内部のこじれがあるのではないでしょうか。昨年の9月定例会で政治資金パーティーの余剰金の使い途や後援会会計の不明朗さについて予算委員会で質問したのは丁度一年前の今日でした。結局その後一年たっても整理されていなかったと言うところに、橋本氏関連の政治団体の危うさを感じます。その危うさが、今年もいろいろな「チーム大二郎」絡みの組織の紆余曲折にも表れているような気がします。
  なお、私の後援会の収支報告は下表の通りです。昨年は確かに選挙の年で例年より多く支出していますが、選挙のない年でも、160万円前後の活動費でコンスタントに活動しています。昨年は135万円の自己資金と大半を多くの皆さんの個人寄付によって賄っています。ありがたい限りでこの場をおかりしまして、改めてお礼を申し上げます。




  質問戦も二日目。今日の質問戦を聞いて、私の予算委員会での質問項目は確定したいと思っています。

7月1日〜9月30日分です
4月1日〜6月30日分です
1月1日〜3月31日分です