「今日この頃」2013年のバックナンバーです                     トップページへ

3月31日「3.31新想定から1年、根底は犠牲者0」

 今日は3.31新想定から一年ということを、高知新聞は一面トップで報じています。犠牲者ゼロへの思いは、日増しに高まっており、自治体の取り組みも加速化が図られています。しかし、その備えの格差を案じる声も多くあります。
 3.11直後は、ハードとソフトの多重防御で備えることが言われていましたが、「国土強靱化」のかけ声ととともに、「巨大な防潮堤」が復活しようとしているのではないでしょうか。3月29日付週刊金曜日では、「巨大防潮堤を考える」と題して「海が遠くなることの危険」を問うています。「海の可視/不可視と犠牲者率」を南三陸町で見た時に、海が見えるエリアより地形の影響などにより海が見えないエリアでの犠牲者率が高かったということが報告されています。
 改めて「海が、非常時にも日常時にも視界から消え、遠くなる。そのことが人に、社会に、何をもたらすのか。想像力を働かせたい。」との報告に思いを寄せながら、3.31新想定と向き合いたいと思うところです。
 今日は、津波避難ビル指定が加速化する中で、マンションがどうあるべきかを考えるためにもMLCP(マンション生活継続計画)フォーラムで勉強するため、東京へ行ってきます。災害時に自立対応できるマンションでなければ、津波避難ビル指定も危ういのではないかとの思いです。

3月30日「新たな年度へ地域の支え愛」

 新年度が始まれば、地域の様々な活動も、総会の開催などで新年度計画が決定されたりします。私は昭和校区交通安全会議の会長をさせて頂いているところから、春の交通安全運動のスタート前に役員会の準備をしています。
 改めて2012年度の実績を確認してみると、夜間の自転車指導も含めて年間68回街頭指導に立っていたことがわかりました。そして、13年度の計画では75回にのぼります。今年度は、下知コミュニティセンターもできることだし、それぞれの交通安全運動の前段では、交通安全学習会を地域の皆さん対象に開催しようかと思っており、3日の役員会に提案してみようかと思っています。
 学校だけでなく、交通安全指導員でも、30数年続けられた方が、定年(75歳)で引退され、新しく担なって下さる方に加わって頂くなど、出入りがあったりします。
 でも、地域の支え愛に、燃える皆さんと一緒に、地域の安全・安心のために少しでもできることを積み重ねていきたいと思っています。






3月29日「失いたくない土電の本当の顔、職員さん、バス・電車」

 連日の土電問題報道に心を痛めている方から、私のHPを見たからということで、お電話を頂きました。
 内容は、土電役員が元暴力団との不適正な関係があったとすれば、それは決して許されないことであるし、毅然とした県や議会の対応が必要だが、このことによって、そこに汗して働く職員の方や県民が利用するバス・電車が失われることのないようにという強い思いでした。その方の、子どもさんは、この数日の報道に心を痛め、運転手さんを励ます手紙を書かれているとのことです。
 私は、お話を聞きながら、思いは全く一緒だし、そのようなお声はいくつか届けられていると言うことも答えさせて頂きました。
 特に、利用の多い高知市民をはじめ県民の皆さんは同様の思いをされていることだと思います。
 そうでなくても、公共交通機関の基盤が脆弱なこの高知県で土電のバス・電車が果たしている役割は極めて重要であり、路面電車を活かしたまちづくりは地域の観光資源でもあります。その意味からも、これらの人材・地域資源・欠かすことのできない移動手段を失わないためにも、会社役員の対応を含めた真相究明を果たし、自浄作用を発揮することこそが、求められているのだと思います。
 そのことが真に成し遂げられたとき、県民の信頼は失われることなく、土電の顔である運転手さんをはじめとした職員の皆さんやバス・電車が輝きを取り戻すことができるのではないかと思ったところでした。


3月28日「土電問題の真相究明をめざして、しっかり調査を」

 昨日、3月定例会が閉会しました。
 今定例会は、閉会間際に土佐電鉄役員問題が浮上し、バタバタしましたが、ギリギリの中で、取りうる措置として、土佐電鉄及び関連会社などに支出している補助金の一部を除いて凍結するよう委員会報告に盛り込むとともに、「暴力団排除・真相究明を目指す決議」を全会一致で可決するなどして、総額で4450億円余の新年度当初予算案などを可決することでした。
 しかし、今後も十分注視して、真相究明を果たしていかなければなりません。その際にも、暴力団排除条例に抵触するか否かだけでなく、不適正な関係などの道義的問題も問われなければならないのではないかと思います。自民党の皆さんが昨年12月定例会で、全部改悪した子ども条例第7条にある「県民は、自らの意識、行動等が子どもに与える影響の大きさを自覚し、自らの規範意識を高めるとともに、子どもが健やかに成長することができる社会環境づくりに努めなければならない。」という条文もしっかり受け止めていただきたいものです。
 一方で、これまでも、反対をしてきた高知短大廃止に関する予算修正動議に賛成し、「公立大学法人にかかる中期目標の一部変更に関する議案」には反対しましたが、いずれも少数で、県民がいつでも学ぶ機会をえられる高知短大の廃止関連議案が可決されてしまいました。
 また、共産党会派と共同提出した「地方公務員給与費に係る地方交付税の一方的な削減に関する意見書」は全会一致で可決されましたが、賛成討論を行った「米軍輸送機オスプレイの配備見直し及び低空飛行訓練の中止を求める意見書」は少数否決されました。「「原発事故子ども・被災者支援法」にもとづく施策の早期具体化を求める意見書」は、提出の段階から各会派の賛同をえることができて、全会一致で可決したことは、素直に喜びたいと思いますが、今後は高知でもより具体的な運動につつなげていきたいと思います。
 県内談合問題、土電問題など大きな宿題を背負って新年度を迎える高知県政ですが、私自身も企画建設委員会から総務委員会へと所属常任委員会が変わります。総務委員会でも新たな気持ちで、しっかりと県政のチェックと提言活動に取り組んでいきたいと思います。

3月27日「暴力団排除・真相究明をめざす決議可決の見通し」

 いよいよ定例会閉会日を迎えることとなりましたが、議案の採決以外にも、終盤を迎えての土佐電鉄役員と暴力団との不適正な関係問題が生じたことへの対応で、閉会日も決議の採決などがあります。
 昨日までに、各常任委員会で予算議案は可決するものの、警察に照会をしていることなどの調査の結果が出るまでの間は、土佐電鉄株式会社および関連会社などを相手方とした補助金等関連予算の執行凍結が各委員会の総意として確認され、委員長取りまとめで報告されることとなりました。
 昨日の報告でも、県民クラブは共産党会派とともに県議会全体の総意として執行凍結に関する附帯決議を求めることとしていましたが、昨日会派間の協議で「この事態を受けて、高知県議会は、平成25年摩当初予算に係る同社に関連する一連の予算について、原則予算執行を凍結する措置をとった。」とする文言も入った「暴力団排除・真相究明をめざす決議(案)」が合意され、今日の本会議で全会一致の上、可決される見通しとなったことから、附帯決議の提出は見送ることとなりました。

3月26日「土電関連予算は凍結へ」

 昨日、企画建設委員会において、土電社長に元組長との関係を誇示された男性株主が県に指摘し、昨年6月時点で交通運輸政策課は問題の概要を把握し、以降副知事、知事へと報告しながら、その後の対応は、決して十分とは言えずに推移していたことが明らかになりました。
 今後、県は暴力団排除条例に抵触するかどうかを順次、県警に照会することとなっており、その結果を待って適切に判断したいということです。
また、会社の臨時取締役会では、社長から23日付の辞任届が出されたこと、その辞任届を保留した上で、今後、社長と代表取締役会長の西岡県議の2人を対象に、暴力団とつながりがあったかどうかを外部の弁護士を交えて早急に調査することを決めたとのことです。
 土電内部の調査が行われている中で、県議会としても傍観するのではなく、県議会の信頼に関わる問題として、議長の言う「院外の経済活動」で済ますことのできない対応を議会としても背負わされていると言わざるをえません。
 まずは、予算議案は可決するものの、平成25年度高知県一般会計予算中の土佐電気鉄道株式会社を相手方とする補助金等関連予算の執行凍結に関する附帯決議を求めましたが、委員長報告での「執行凍結」とする委員が多いため、本会議に提出する予定です。
 今日も、まもなく明日の閉会日に向けての附帯決議提案説明や意見書討論などの打ち合わせと委員長取りまとめ委員会のため、議会棟に出向きます。
 

3月26日「土電関連予算は凍結へ」

 株主との対応で、土電社長が元暴力団組長(故人)との関係を誇示した対応など土電社長の暴力団幹部との関係報道は、県民に対して大きな不信感を抱かせるとともに、県議会をはじめ高知市など土電に対して補助金などを支出している自治体の予算議案などへの審査対応のあり方を迫っています。
 今朝の新聞報道など、徐々に明らかになる関係やYouTubeにアップされた動画などで、県民の前に明らかにされる事実を議会としても、きちんと調査するなど、暴力団排除条例違反の事実を明確にするとともに、そのことを踏まえた予算議案の適正な審査をする必要があります。
 今朝9時から議会運営委員会、10時からの企画建設委員会とそれぞれ議論が行われますが、一方で土電の取締役会、記者会見などもあるだけに、それらの状況も見ながらの対応を行っていくことになろうかと思います。

 



3月24日「やはり訓練は繰り返してこそ」


 雨を心配しながらの防災・防火訓練を先ほど終えました。なんとか降らずに予定されたメニューをこなしたところです。
 今年は、例年行なっている通報避難訓練、初期消火、水消火器訓練、資機材紹介に加え6年ぶりの高層はしご車による7階からの救出訓練や5年ぶりの起震車体験など盛りだくさんのメニューに取り組みました。サーパス知寄町Tの60世帯70人を超える参加者に加え、新しくできたサーパス知寄町Uの防災会からの20人を超えた参加者も加えて100人近い参加者となり、いつもより賑わいましたが、反省点も見つかるなどの訓練となり、「やっぱり繰り返しやらんといかん」という感想しきりでした。
 防災会では、今年度2度目の訓練となります。昨年度までは、年一回の訓練でしたが、これをきっかけに来年度以降年2回というのが定着するかもしれません。
 起震車も震度7になると、さすがに緊張した表情になっていましたが、やはり7を体験しておく必要があるとの感想も多く出されていました。

3月23日「暴力団との不適正関係、談合問題秘密会議に県民目線で」

 定例会も本来なら、議案採決に至る予定であったが、急遽浮上した土佐電鉄社長と元暴力団幹部との不適正な関係を巡って、土佐電鉄に交付予定の補助金関連予算などの再審査を求めることとなりました。
 ただし、その多くは、詳細を把握するため月曜日25日に再度交通運輸政策課から報告を求め、審査することとなります。昨日の報告では、これまでの5年間で1億4200万円の補助金が交付されており、来年度予算では5566万円の関連補助金が計上されています。なお、バス協会などの関連支出分などについては、25日に改めて報告を受けることとなっています。
 また、新聞報道までに「このような関係」について知っていたのかと言うことについて、林業振興・環境部などは「新聞ではじめて知った」と述べたのに対して、交通運輸担当部局は「そのことも含めて月曜日」にということで、首を傾げたくなる対応に終始していました。
 いずれにしても、暴力団幹部との不適正な関係があれば、当然補助金の返還や不交付という事態に至りますので、そのことを踏まえた対応と判断が求められることとなります。昨日から「土電らでもあんなもんかえ。」という声も聞こえてくるように、県民の不信感が高じてきはじめていますので、議会としてもきちんとした対応が求められています。
 そして、昨日は県内談合問題における報告事項についても、その対応を巡って課題が残りました。
 談合37事業者の経営分析などの報告の求めに対して、「業者の経営上の利益を損ねる」ということで「秘密会」で報告することが諮られました。私としては、、公開原則の議会審査を踏まえた形で、可能な範囲の情報で公開の審査を求めましたが、自民党などの多数で「秘密会」での情報提供がされることとなりました。
 私としては、県の持つ経営分析の情報を議会と共有するという姿勢に対して、知り得た情報は、守秘義務を課されるもので、県民と共有できない情報を知るという、県民不在の「秘密会」には出席できないとの思いで、退席しました。
 談合問題に対して、毅然とした対応をとってきた県に対して、指名停止短縮措置請願を自民党らで決めてきたことによる圧力に負けることなく、厳格な対応をして頂きたいものです。
 指名停止期間が長期に及ぶことで経営状況が厳しくなり、雇用関係にも影響が出るなどの問題もありますが、国の官製談合では、これら業者からの働き掛けに対して、入札情報の漏洩に関わった四国地方整備局職員は7人が懲戒免職、3人が停職という厳罰で臨んでいるときに、談合と関わらずに厳しくとも誠実に事業展開をしてきた事業者が圧倒的に多い中で、指名停止期間の短縮措置をとれば、将来にわたって「コンプライアンス」確立は臨むべくもない事態に至るのではと危惧しています。

3月22日「委員会審査も終盤」

 定例会企画建設委員会も終盤を迎え、今朝から残された土木部港湾振興課、港湾海岸課の議案審査を行い、その後報告事項に入ります。
 その中には、県内談合問題への対応などの報告もありますが、その内容によっては「公開」で行うのか「秘密会」で行うのかが論議されることにもなろうかと思います。議会審議は原則「公開」です。その原則を覆す正当な理由があるのか、または、公開で可能な情報の提供でしっかり議論すべきではないかと思います。「非公開」であれば、議員は知り得た情報に対する守秘義務が生じるわけで、県民に対して説明できない審査のあり方で進めることには、問題があるのではないかと思っています。
 今日中には、委員会での議案採決が行われることになると思います。

3月21日「減災まち歩きで新たな気づき」

 昨日は、雨の中、南海トラフの巨大地震が起きた時には、津波が押し寄せる以前に、浸水が始まる可能性のある私たちの住む下知地区を、高知大学岡村眞特任教授の「防災・減災」の視点からの解説付きで、散策しました。名付けて「減災まち歩き」。
 自分の住んでる街で、津波から逃げるという視点で歩くということで、当初の予定を大きく上回る70人近い住民の方々が参加して頂きました。
 下知コミュニティーセンターを出発し、3キロほどの道のりを、時折立ち止まりながら岡村先生から電柱やブロック塀が避難路を防ぐ可能性や堤防の液状化による沈降・倒壊の可能性、避難場所として避ける場所などのお話を聞きながら約2時間かけて歩きました。
 防災学習を行っている昭和小学校4、5年生の中からも保護者同伴で参加してくださった方が4組あり、将来の防災の担い手になって下さる方々がいたことも大変頼もしく思いました。
 とにかく揺れから身を守り、次に逃げる。その間は極めて短く人を助ける時間はないということを踏まえた備えが必要な地域です。
 水平避難よりも垂直避難が優先される地域で、逃げるところをどう具体的に確保するかにかかっています。
 新年度には、地域にできた新しい自主防災会も連絡会に加入してくださることなども予定されていますが、地道に取り組みを重ねていきたいと思います。

3月20日「押し付けられる危機」

 県は日本のTPP参加によって関税が撤廃された場合の県内への影響を試算し、公表しました。2011年の農業産出額958億円の13.4%にあたる128億8000万円が減少し、農林水産業全体では158億円が現象することとなっています。
 政府の試算を基に同じレベルで県内の主要7品目に当てはめて試算したもので、コメが最も影響を受け、関税がすべて撤廃されて対策もない場合、125億円の産出額が70億円減少し、牛肉は産出額12億円が6億6000万円減少。かんきつ類は5億9000万円減ることとなります。
 一方、製造品出荷額は110億円増加すると予測していますが、政府資産と同じレベルで増加するとは言えない面もあり、本県産業には極めて厳しい影響が生じるのは明らかです。
 さらに、昨日は、米海兵隊の普天間飛行場に配備されているオスプレイ4機が岩国基地に飛来し、本県上空を含む訓練ルート「オレンジルート」で訓練しており、事前通知もなしに好き放題に訓練することが当たり前になってくるのではとの危機感が県民の間に広がっています。
 いずれの危機感もアメリカによって押しつけられてくる今の日米関係を放置しておいて良いのかとの怒りを県民が共有しながら、声をあげていく必要があります。

3月19日「やれる備えを着実に」

 国の中央防災会議作業部会「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」が、南海トラフ巨大地震に伴う経済やライフライン、交通など第2次の被害想定を公表しました。被害額は計220兆円で従来想定の約3倍、国家予算の2倍超。ピーク時の断水被害人口3440万人、停電2710万件(契約数)、避難者950万人で、被災する可能性のある人口は国民の過半数の6800万人に上り、中部・西日本大震災の被害規模に言葉を失います。
 本県はといえば、被害額は約10兆円余、ピーク時の断水被害人口65万人、停電42万件(契約数)、避難者56万人と想定されています。加えて深刻なのは孤立集落は868集落にのぼり、中山間地での対策の遅れも指摘されています。しかし、都市部における長期浸水地域でも孤立地域が想定されるだけに、とにかく「備え」てこの被害を少しでも減らしていきたいものです。
 地域でも、できることからとの思いで取り組んでいる減災連絡会が、明日、高知大岡村先生のガイドで、市内中心部でも最も被害が大きくなりそうなこの下知地区を「減災まちあるき」していきます。
 こんな取り組みの積み重ねで、正しく恐れて、備えていきたいと思います。

3月18日「命を守るツール」

 昨夜、2月に取材されたTBS系列の「夢の扉」が放映されました。
 海洋開発研究機構の金田義行さん(高知新聞「地震新聞」で「南海トラフ最新科学」を連載している鉄人カネさんです。)が、スーパーコンピューター「京」を活用して、南海トラフ巨大地震から命を守るためのシミュレーションをつくる姿を追ったものです。そして、それは地震動や地盤沈下、液状化、津波、漂流物などが一体的にシミュレートされた「複合災害予測シミュレーション」へとつながっていくとのことです。
 田老町防潮堤の残骸を目にした金田さんが感じたインフラよりも避難すること、そして、避難する力をつけるためのシミュレーションづくりで現場を歩いていること、その際に金田さんが着目して歩かれたところが、まさに私たちの住む「下知地区」で、日頃私たちが目にしている光景ばかりでした。これまでの取り組みで、防災・減災視点で町歩きをしていたつもりでも欠落していた点が多くありました。
 取材された私たちの声は、技術を使う人の気持ちに応えるということで、技術を使う側の気持ちとして金田さんに伝えて頂けました。
 それに応えて、さらに技術に気持ちがつながった時、それが命を守る力になり、命を守るツールとして必要とする想定被災地に住む私たちの大きな力になってくれるものと期待しています。
 私たちは、この命を守るツールを使いながら、危機感をより具体的なものにし、避難を諦めないように備えていくことで地域の命を守っていきたいと改めて感じさせられた番組でした。

3月17日「地域とワーカーズコープ」

 今日は午前中は中央公園で開催中の全労済「防災カフェ」を見学してから、午後からは映画『ワーカーズ』上映に始まるフォーラム「地域・つなぐ社会連帯」に参加してきました。
 映画「ワーカーズ」は、東京都墨田区で地域との関わりを求め、市民と共に仕事をおこす協同組合に参加している働くものと地域との関わりを紹介したドキュメンタリー映画で、「仕事のあり方」について考えさせられる映画でした。
 成果主義・効率優先・格差・貧困がすすむなか、働くことに生きがいを持てない時代と言われる今、「働きがい」とか「生きがい」とか「絆」を見いだせるような仕事が地域の中にあることを確認されました。
 パネルディスカッションでの高知の事例にも、そのような形態で作り出せる働き方のヒントが報告されていました。
 基調講演の「社会的困難をかかえる人々と、社会連帯運動及び協同労働の協同組合の役割」を聴くに付け、今の社会や地域にこそワーカーズコープの果たすべき役割が見出されなければと感じたところです。県議会でも2011年2月定例会でも「協同出資・協同経営で働く協同組合法(仮称)」の制定を求める意見書を可決しているのですが。


3月16日「安倍首相のTPP交渉参加表明に反対する意見書可決」

 昨日までで、経済対策関連の補正予算議案の審議と採決が終わりました。
 さらに、昨日安倍首相がTPP交渉参加を表明しましたが、それに反対する意見書を全会一致で採択しました。
 月曜日から通常の常任委員会で、経済対策関連以外の補正予算や来年度当初予算、条例関係の議案などについて審査をすることとなります。
 なお、8日の代表質問の仮の議事録ができましたので、関心ある方はこちらからご覧下さい。

3月15日「自殺者3万人割れのもとで高止まりの本県自殺死亡率」

 これまでにも、推計で昨年の自殺者が15年ぶりに3万人を下回るということが報じられていたが、昨日、内閣府と警察庁によって、昨年の自殺者総数(確定値)が2万7858人と発表されました。
 前年から2793人(9.1%)減って過去最大の減少幅となり、15年ぶりの3万人を下回った要因として、自殺者の多かった年代や都市部での減少が顕著なため、内閣府は「国や自治体の対策の効果が出ている」と分析されています。
 自殺者の性別は男性が1万9273人、女性が8585人で、職業は「無職者」(学生・生徒を除く)が最も多く1万6651人でした。全ての年代で前年より減少し、特に30代は3781人で前年比15.1%減、50代は4668人で同13.2%減、60代は4976人で同10.3%減と減少率が高く、元々自殺者数の多いこれらの年代の減少が総数を押し下げたとみられています。
 一方、全国的には前年に比べ9.1%減少しているものの、本県は前年比で1.4%の減少にとどまり、10人減の214人にのぼっています。自殺死亡率で見ると前年より若干改善しているものの、山梨、新潟、秋田に次いで高く、前年のワースト6位よりも悪化しています。
 本県でも、さまざまな取り組みを重ねていますが、よりきめ細かく支援の届きやすい仕組みづくりなどが急がれるのではないかと思います。

3月14日「『1%の1%による1%のための 』TPPに反対」

 これまでにもTPP反対の論陣を張ってこられた東京大学大学院鈴木宣弘教授が世界4月号に「最悪の選択肢・TPP 許しがたい背信行為」と題したレポートを掲載されています。その中に、「TPPは、ノーベル経済学賞学者のスティグリッツの言葉を借りれば、米国の巨大企業中心の『1%の1%による1%のための 』協定であり、大多数を不幸にする。」との記述で、「人口の1%ながらアメリカの富の40%を握るごく一部の多国籍化した巨大企業がTPPによって無法ルール地帯を無理やり世界に広げることによって儲けようと推進しているものである。」と喝破しています。
 そして、今自民党内でも争点になっている「条件闘争」では立ち行かないことも指摘されています。
 スティグリッツの著書「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」が、本棚にありましたので改めて熟読してみたいと思っています。
 自民党県議団も一昨日の議会運営委員会では、TPPに関する意見書について、「わが会派からは、さらに立派な意見書案を提出する」と仰っていましたが、言葉通りにはならなかった面があったのか、会派提出をあきらめたようです。
 共産党とともに提出したTPP交渉参加反対の意見書案だけが明日の本会議に提出され、緊急を要するということで採決されることになります。



3月13日「政務活動費での飲食容認反対」

 昨日で、本会議質問戦が終わり、今日からの二日間が予算委員会における一問一答となります。そして、金曜日からは常任委員会ということになりますが、今回は国の緊急経済対策の補正予算関連分だけ、先行して審議し、15日に本会議を再開し、他の議案と分離採決することとなっています。
 そこには、緊急を要するということでTPP参加反対の意見書も提出され、議論がされます。通常の議会閉会日に採決される意見書として、県民クラブからは米軍輸送機オスプレイの配備見直し及び低空飛行訓練の中止を求める意見書、「原発事故子ども・被災者支援法」に基づく施策の早期具体化を求める意見書などを提出し、地方公務員給与費に係る地方交付税の一方的な削減に関する意見書なども提出されることとなっています。
 さて、今朝の高知新聞でも報じられていますが、「政務活動費で飲食容認」ということで、改正地方自治法によって「政務調査費」から「政務活動費」に変更されたことによって、これまでマニュアルによって禁じていた「飲食を伴う」活動についても支給が拡大されることになります。
 私は、現状のマニュアル策定にも関わった経過から、県民の不信を招かないような厳正なマニュアル策定に腐心したつもりでしたので、今回もその適用拡大については反対してきましたが、容認を強行されました。本県のマニュアルは、調査のための旅費なども実費に近い支給とするなど、それなりに適正なものだと自負していましたが、このようななし崩し改訂が進められることは残念でなりません。
 共産党会派とともに反対した私たちの会派では、政務活動費を飲食代には充当することなく大切に使用させて頂く予定です。










3月12日「大きな矛盾を抱えた『区切り』に抗う」

 東日本大震災と原発事故から2年が経ち、本会議中の私たちは午後2時46分を議場で迎え、全員の黙祷を捧げました。
 今年の3.11では、2年の間に生まれた復興格差や2年前と何も変わらない状況の中にありながら、「区切り」という言葉がやけに目立つような気がしてなりません。
 2011年の暮れ、国が「原発事故収束宣言」を出して以降も、原発事故も原発災害も終わっていないことは誰の目にも明らかです。
 「イチエフ」では今日も、被曝リスクと危険に見合った待遇の得られない中での過酷な労働を強いられた原発作業員が事故の収束に向けて作業を続けています。
 原発事故被災者の生活再建は、さまざまな困難に直面し、住み慣れた場所に「戻りたいけど戻れない」人々や健康不安などを抱えて暮らし続ける人々が、全国で約12万人にのぼります。
 福島の原発災害避難者をはじめ被災地に暮らす人たち一人ひとりの心情に合致した人間復興は遅々として進んでいません。
 複雑に入り組んだ広域複合災害をもたらした、この国のシステムが問われているのに、そのシステムには手が付けられようとしていないという、大きな矛盾を抱えたままの「区切り」などはあろうはずがありません。
 2年を経て、原発事故をなかったことにしようとする流れや、原発再稼働を急ごうとする流れは何としても食い止めなければなりません。
 無理矢理「区切り」を付けようとしている意図的な動きや、被災地以外の不理解と忘却に対して抗うことが、被災者・被災地支援ではないかと思う一日でした。
 写真は昨年11月に訪ねた閖上地区です。



3月11日「3.11を迎えて」

 誰も忘れられない、忘れてはいけない3.11を迎えました。
 昨日はそんなことを確認しあうかのように、城西公園に集まり、「3.11を忘れない!原発ゼロ大行動 in 高知」、抗議パレードに参加してきました。写真にあるように、新築なる原発御殿の四電ビルを見やりながら「原発いらねえ、メルトダウンだぜ〜♪」とメルトダウンブルースが奏でられていました。
 今日は本会議中でも2時46分に黙とうを捧げることになっています。
 真の人間復興を成し遂げるために、この国は変わらなければと思います。






3月10日「3.11を控えて」

 昨日は福島県川内村に住んでいた2011年に原発事故にあった作家兼作曲家のたくきよしみつさんの講演で「裸のフクシマ〜原発30km圏内で暮らしていた著者が真実を語る〜」を聞かせていただきました。
 たくきさんのメッセージに込められていたのは、結局は、原発事故で問われているのは、私たちが変えられないこの社会の構造でありシステムではないかということのように思えます。そこにも、議会質問の冒頭でとりあげた福島からの避難者の「これだけのことが起きたのに、この国は変われない」という言葉に通ずるのではないかと思ったところです。
 2年目の3.11を明日に控え、午前10:00〜 城西公園で「3.11を忘れない! 原発ゼロ大行動IN高知」!が開催されます。参加してきます。






3月9日「質問戦の不十分さを反省」

 昨日は、多くの皆さんに傍聴いただきありがとうございました。十分な回答を引き出せずにすみませんでした。
 しかし、いろんな角度から質問しても、回答は繰り返しという姿勢には苛立ちも感じますが、そこを突き破る力が私たちに必要だということだと思います。
 今朝の高知新聞には、職員給与と定数管理残業問題の質問しか取り上げられていませんでしたが、その他にも次のような課題を取り上げたところです。
 来週、やりとりの議事録をテープ起こしして、アップしますので全体の内容は今しばらくお待ちください。
1 知事の政治姿勢
(1)国の補正・当初予算に見られる新政権の分権姿勢について
(2)談合問題について
(3)大学の地域貢献と短期大学の発展的解消問題について
2 県職員の健康管理と残業、給与削減問題
(1)定数管理のあり方と健康管理、残業問題
(2)退職手当削減に続く給与カット問題への対応について
3 南海トラフ巨大地震への備えについて
(1)避難手法の検討、津波避難場所の選択肢の検討を県民参加の力ですすめ、「避難放棄者ゼロ宣言」を発することについて
(2)津波避難路確保と空き家対策について
(3)雇用の復旧・復興のありかたについて     
4 社会的包摂と支え合いのしくみについて 
5 原発事故子ども・被災者支援法の拡充などについて
6 産業振興計画第二期の林業分野における取り組みについて7 新堀川など地域資源を活かした街づくりについて
 来週は常任委員会もありますし、新年度からは、常任委員会の所属も変わりますが引き続いて頑張ります。

3月8日「午後1時から登壇予定」

 今日、午後1時予定で、本会議質問にたちます。昨日の質問戦のやりとりを踏まえて、重複する部分など質問の差し替えなどを行って臨みますが、どうなることやら。
 いろんな方の思いを受け止めながら、準備した質問ですので精一杯頑張りたいと思います。
 なお、質問の様子はネット中継でこちらからご覧いただけます。

3月7日「今日から本会議質問戦」

 オスプレイが県民の不安の声を無視して、本県上空などで飛行訓練を開始しました。怒りを込めた行動が順次提起されていきます。まずは、11日月曜日12時半から市役所前で抗議集会が行われます。議会としても、出来るだけ早い時期に、意見書決議などに取り組みたいと思うのですが、多数会派がどのような動きに出るか。
 さて、今日から本会議の質問戦に入りますが、明日の午後1時予定の私の質問の項目は次のようなことで準備しています。
 小項目が50問ほどになりますので、またまた早口になりそうです。
1 知事の政治姿勢
(1)国の補正・当初予算に見られる新政権の分権姿勢について  
(2)談合問題について
(3)大学の地域貢献と短期大学の発展的解消問題について
2 県職員の健康管理と残業、給与削減問題
(1)定数管理のあり方と健康管理、残業問題
(2)退職手当削減に続く給与カット問題への対応について
3 南海トラフ巨大地震への備えについて
(1)避難手法の検討、津波避難場所の選択肢の検討を県民参加の力ですすめ、「避難放棄者ゼロ宣言」を発することについて
(2)津波避難路確保と空き家対策について
(3)雇用の復旧・復興のありかたについて     
4 社会的包摂と支え合いのしくみについて 
5 脱原発と原発事故子ども・被災者支援法の拡充などについて
(1)原発事故子ども・被災者支援法について  、
(2)脱原発と電気料金値上げについて        
6 新堀川など地域資源を活かした街づくりについて
7 産業振興計画第二期の林業分野における取り組みについて 

3月6日「オスプレイの低空飛行訓練を許さない」

 遂に、国民の不安を無視して垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの本土低空飛行訓練が今日から始まります。しかも、当初の九州イエロールートから四国紀伊半島のオレンジルートに急遽変更されることも明らかになり、県民の不安は一気に高まっています。
 この間、欠陥機オスプレイに関しては、何の不安も解消していません。これまで、1988年に伊方原発真近へ米軍ヘリが墜落したこと、94年に早明浦ダム湖に米軍ジェット機墜落、さらに99年にも米軍ジェット機が高知県沖に墜落したという米軍機墜落多発地帯のこの四国上空をオスプレイを我が物顔に飛ばしておくことは、やがて取り返しのつかないことになるのではないかとの不安が、県民の間に増大しています。
 今こそ、沖縄都連帯して、怒りと反対の声を広く大きく組織していこうではありませんか。
 議会としても、何らかの行動を起こすべきだと思っています。



3月5日「復興へ人手が足りないのは自治体職員も一緒」

 毎日新聞では、「被災49市町村で職員数百人が不足」と報じています。
 東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の自治体で職員不足が深刻化しており、3県49市町村は今年4月から計1490人の職員派遣を国に求めているが、総務省によると現時点で全国の自治体から職員派遣を受けられるめどがついたのは475人にとどまっているということです。
 被災自治体が任期付きで採用する職員を加えても685人にとどまり、数百人規模で不足する可能性があるいうことだが、このことは直後の復旧過程から指摘してきましたが、行革合理化による人員削減のツケが、復興を遅らせていることになっています。
 3県の要望で目立つのは保健師、土木、建築、機械の専門職員の要望数の伸びで、復興には欠かせない人材だが、土木、建築の専門職員の需要は全国の自治体で高まっており、要請に応じられないということです。まさに、安倍内閣の15ヶ月予算で計10.5兆円規模の公共事業費がばらまかれたことも拍車をかけており、高知でもどう対応していくかが求められています。
 そんなことも質問の中には、盛り込んでいきたいと思います。

3月4日「8日質問本番に向けての一週間が始動」

 この土日は、土佐のおきゃくをはじめとしていろんなイベントの賑わいも楽しみたかったし、いろんな聴きたい講演会もあったのですが、足を運ぶことができず、議会質問の原稿整理のため、議会控え室や事務所に閉じこもる時間が多い二日間でした。
 いつも事前準備をしているつもりなのですが、結局そうなっていなかったということなのでしょう。
 しかし、3月3日は地元の地球33番地の記念日でもあるので、少しだけ足を運び、午後2時からは、カルポートで開催された「これからの地域コミュニティを考えるフォーラム」の前半だけ参加してきました。
 このフォーラムは、少子化・高齢化や人口減少が進む中で,今後も住民自治活動が継続して行われるような地域での支え合い・助け合いの連携協力のしくみづくりや,これからの地域課題を地域と行政が手を携えて担い合えるしくみづくりを「地域コミュニティの再構築」として取り組んでいる高知市の主催で2010年度から取り組まれています。
 私は、校区交通安全会議会長をしている関係から、毎回案内が来ていますので出席しているのですが、今年は松下啓一教授(相模女子大学人間社会学部社会マネジメント学科)の基調講演「地域内の連携と市民力」に加えて、我らが昭和小校区市民防災プロジェクトの国見代表が取組事例を発表するということもあって、参加しました。
 松下先生の言う「自治の担い手としての市民の市民力を意識して、具体化し、地域の活動を位置づけ、『地域の分権改革』」が、少し意識されている取り組みの事例発表なのかなと感じました。
 昭和小校区市民防災プロジェクトも、「いのちとまちを守る」というビジョンを掲げて船出したメンバーが地域の皆さんに支えられて「一時避難場所を共有」できるゴールに向かった「津波避難ビル探し」という航海が続いていきます。
 さあ、今日も質問準備の一日が始まります。大項目は「知事の政治姿勢」「県職員の健康管理と残業、給与削減問題」「南海トラフ巨大地震への備えについて」「社会的包摂と支え合いのしくみについて」「脱原発と原発事故子ども・被災者支援法の拡充などについて」「地域資源を活かすために」という6項目ですが、中項目では15項目ぐらいになりそうです。そこから小項目となると・・・・考えたくないが、考えなければ。

3月2日「談合請願対応は時間必要」

 昨日の知事の提案説明で、県内建設業者による談合事案への対応について、12月定例会で可決された指名停止期間の短縮措置等を求める請願の取り扱いに関して、「コンプライアンスの状況や経済動向などを、引き続き多面的に検討する時間が必要。なお、賠償金の分割払いについては、法令に基づき、個々の事業者の経営状況などを把握した上で、適切に対処していく。」との考え方を示しました。
 「37事業者において、基本方針に基づいて具体的な取り組みを始めている事業者が多いものの、社内研修などについては計画に基づきこれから実施する事業者もあるなど、全体としてはコンプライアンスの確立に向けて現在進行形であると受け止め」ている状況だけに、そう簡単に判断できないということでしょう。
 請願に賛成した会派などが、県のその慎重な姿勢に対して、余計なプレッシャーなどをかけることのないよう注視しておきたいと思います。
 定例会も開会し、いよいよ質問の準備も、この土日が山場なのですが、いろいろと足を運びたい会などもあって悩ましい限りです。

3月1日「結構ユニーク、昭和小校区市民防災プロジェクト」


 月曜日は、TBSが「下知減災連絡会」の関係から取材に、そして、昨日は「昭和小校区市民防災プロジェクト」の関係で読売新聞大阪本社が取材に来てくださいました。やはり、3.11が近づいているということなのでしょうか。午前中の南海地震対策再検討特別委員会が終わってから、午後3時からは、私も取材現場に参加しました。昨日は、そもそものプロジェクトのスタートから、現状の津波避難ビル依頼行動までの間を取材されていきました。昭和小学校の屋上やこれから津波避難ビルとして指定される下知コミュニティセンターなどと場所を変えての取材もありましたが、本来ならマンションで津波避難ビルとして指定されていたのがあれば、そこで取材していたのでしょうが、そこまで至ってなくて残念です。これまでに依頼してきたマンション等は7棟、これからも粘り強く続けます。
 そんな昭和小校区市民防災プロジェクトの国見代表が高知市の「これからの地域コミュニティを考えるフォーラム」に出席して、事例報告をされます。この機会に、このような取り組みが広がっていくことを期待したいと思います。
 今日から3月定例会開会です。

2月28日「退職手当改悪を恨む」

 昨年暮れの県議会12月定例会で、追加提案された退職手当の削減条例については、反対の意思も示してきましたが、結局賛成多数で可決成立したことを受けて、明日3月1日をもって約136万円減額されます。
 マスコミは「県職員82人が駆け込みで退職」と報じるが、その心中を察してあげてほしいと思います。定年対象者のおよそ4人に1人が、悩みに悩んで、職場を去ることを選択せざるを得ないことを強いる制度を押しつけたもので、早期退職者を決して批判できるものではないと思います。
 一方では、同期でありながら誕生日の関係で、早期退職の選択肢さえないもの、職場の都合でどうしても早期退職を選択できないものとの間に溝ができ、県庁生活の最後にいやな思いをさせてしまうことに、当局こそが責任を感じてほしいと思わざるをえません。
 このような事態は予想されたものであり、私たちも指摘してきました。しかし、そのことを承知で制度化した県と、このことを避けた他の県内自治体では、そこに働く職員の「公務員生活」の達成感は大きく違うことになるでしょう。
 それは、去る人ばかりではなく、残る人も同様で、来年からさらに段階的に減額し、14年度には15%が減額されていく過程で、年度途中で線を引くという県のやり方は、職場と人間関係、県民との間に溝を生じさせてしまうことになります。県に対しては、これらのことに今一度心を配る対応を求めたいと思います。 
 さあ、今から県議会で南海地震対策再検討特別委員会です。


2月27日「質問準備も正念場」

 いつものことなんですが、議会質問の準備にとりかかっていると必ずいろんな相談事や取材などが入ってきます。一昨日の「夢の扉」もそうなんですが、明日取材をとかの声もかかってきます。ありがたいことなんですが、議会用務が入っていれば当然、対応できないこともあります。それでも、この間の地域の様々な取り組みの中でそれなりに取材対応ができる方々もおいでますので、そちらにお任せすることになりそうです。
 相談事は、当事者の方にとっては深刻な課題ばかりですので、お話を聞かせていただいていますが、お返事などの対応が少し先になる場合は、ご容赦いただくことも多々あります。
 そんな慌ただしさを抱えながらも、8日午後からの質問準備に向けて、一つ一つ積み上げていきたいと思います。
 それにしても、今日はずいぶんと暖かく、事務所のオキザリスが可愛く咲いています。








2月26日「地震減災対策へ『夢の扉』を開けて欲しい」

 TBSテレビ「夢の扉」のディレクターから、海洋開発研究機構の金田義行さん(高知新聞「地震新聞」で「南海トラフ最新科学」を連載している鉄人カネさんです。右端の写真は、昨年海洋研究開発機構で、「南海トラフ海溝型巨大地震への備え」について、最新の知見に基づいたお話を聞かせて頂いた時の様子です。)が、スーパーコンピューター「京」の中に、実在する街を再現して、地震が発生した場合のあらゆる災害がシミュレートでき、具体的な対策が検討できるという技術を開発し、27日には地震津波シミュレーションワークショップで発表するので、そのシミュレーションを見て感想を聴かせて欲しいとの連絡が入りました。
 その実在する街が高知市であり、水没する地区が下知地域と言うこともあり、事前には金田さんとディレクターは二葉町や昭和小学校を歩いた上で、ネット検索で「下知減災連絡会」に行き着き、今回の取材となりました。
 急遽集まっていただいた昭和小校区市民防災プロジェクトのメンバーや下知減災連絡会の皆さんと一緒に見せていただき、感想について取材を受けるというもので、それぞれに「今後の活用の仕方」「避難方法や避難場所の確保にどうつなげるのか」「シミュレーションの技術的な面として、俯瞰したものだけでなく、3Dや歩行者目線の角度からのものも欲しい」「一般の市民・県民が普通に利用できるデータとして提供してほしい」「子どもの通う学校の通学路がどのようになるのか」などさまざまな意見が出されていました。
 現在は、部分的な成果物ですが、この研究が、さらに地震動や地盤沈下、液状化、津波、漂流物などが一体的にシミュレートされた「複合災害予測シミュレーション」へとつながっていくとのことですが、その過程においては、備えたい市民の生の声を反映し、より具体的な対策に活用できるものとしての早急な完成が待たれます。金田さんからは、今までに5回ほどお話を聞かせて頂く機会がありましたが、今回こんな形でつながるとは思ってもいませんでした。
 番組は、3.11の前夜10日の午後6時半からTBS系列(テレビ高知)で放送予定ですが、WBCの日本戦放映が入れば一週遅れるとのこと。そちらも気になります。

2月25日「こわされた『日常』を取り戻すために」

 3.11からまもなく2年目を迎えます。いまだ、復興への糸口も見いだせず福島原発事故・放射能汚染と闘う人々からのメッセージには、怒りが込められています。
昨日の「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」代表の佐藤さんのメッセージをしっかりと受け止め、私たちもメッセンジャーになり、できることから行っていく必要があります。
 震災直後の情報隠蔽で作り出された「健康被害」や「生活破壊」、子どもたちのために何もせず、間違いだらけの対応しかしてこなかった行政、そして県民健康管理調査への不信感が生じる中で、「子どもたちを守るためなら何でもやろう」と、つながった親たちの姿を私たちは傍観している時ではありません。
 親たちは、子どもたちの避難、疎開、保養、移住に対しての支援拡充や内部被曝を防ぐための食の提供、住民の立場に立った医療体制の整備などに取り組まれているが、それは福島だけの取り組みでなく、私たちにも求められている支援です。
 会場からの「今、高知で何ができるか」との問いに、佐藤さんは「野菜の供給と保養の受け入れ」と言われたが、昨年からの小さな取り組みを、県内で広く取り組めるようにしていくことこそが、「福島からのメッセージ」を受け止めることになると考えます。
 佐藤さんのメッセージをしっかりと受け止め、こわされた「日常」を取り戻すために、フクシマを二度と起こさないための闘いと繋がりあいたいと思う。

     これ以上物が溢れる暮らしはいらない  これ以上電気を使う暮らしはいらない
     これ以上自然を壊す暮らしはいらない  これ以上傷付けあう暮らしはいらない
     これ以上押付けあう暮らしはいらない
     農村を蔑ろにした結果が今の社会 都市を大きくした結果が今の社会
     弱者を切り捨てた結果が今の社会 いのちを軽視した結果が今の社会
     自分が変わらなければ暮らしは変わらない 自分が変わらなければ社会は変わらない
     自分が変わらなければ人類滅亡への坂道を転げ落ちることになる
     地球に生まれたいのちは、必要があって生まれたいのち
     無駄に失っていいいのちなど一つもないはず
     世界中の人々が気づき変わり、つながらなければいのちは守れない

2月24日「慌ただしいが実り多い一日です」


 今日は朝から「龍馬マラソン」を応援し、中宝永町交差点通過を見届けたあとは、高知城ホールで「酒害対策市民セミナー」に参加して、自殺と酒害の関係について自殺予防総合対策センターの竹島所長の「支え合い、癒し合う」と題した講演を聴かせていただきました。そのあとは、ソーレに足をのばし「福島からのメッセージ〜子どもたちのために今できること〜」と題して、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」代表の佐藤幸子さんの熱のこもったメッセージをいただきました。いのちを守りたいというあらゆる人々とつながるために全国に福島からのメッセージを届けている佐藤さんのお話は、また改めてご報告させていただきます。
 慌ただしい一日でしたが、今日の最後は18時半から、マンション自主防災会の役員会です。3月24日の防災訓練についての打ち合わせが主な議題です。

2月23日「課題の多い3月定例会へ県民の声を生かして」

 昨夜は、第46回県政意見交換会を開催し、4456億円の来年度当初予算案と382億円の経済対策分の補正予算案などの概要と、この定例会で代表質問を行う私が考えている県政課題などについての問題意識を報告させていただきました。
 寒い中、週末にいろいろ予定がある中30人を超す皆さんにご参加いただき感謝です。会場からは、空き家対策、都市計画道路はりまや町一宮線と新堀川、県立短大の廃止反対、伊方原発再稼働の問題などについて3人の方からご意見をいただき、意見交換をさせていただきました。
 空き家対策の課題となっている固定資産税の問題やはりまや町一宮線の交通量と工事再開に対して物申すこと、また、県立短大は、あらゆる学びの場を確保していく面からも必要性は高まっていることから、廃止に向けた中期目標変更議案は認められないこと、伊方原発の再稼働を認めない高知からの声を高めていきたいことなどについての考え方についても述べさせていただきました。
 いつも、不十分な報告に対して、耳を傾けてくださる皆さんの声を大事に、議会質問に臨みたいと思います。





2月22日「『もたれあい』の電力業界値上げに不信募るばかり」

 沖縄電力を除く9電力会社は、原発専業の日本原子力発電が資金繰りに行きづまらないよう支援する方針を固めたことが、報じられています。
 銀行から融資を受けられないおそれがあるからということで、1200億〜1300億円規模の債務保証や資金支援をする方向ということだが、各電力会社は相次いで電気料金値上げを予定している中で、業界内の支援に多額の拠出をすることが理解を得られるのでしょうか。
 一方で、日本原子力発電は、原発を動かしていないにもかかわらず今年度上半期の純利益が過去最高の209億円になった背景も、東京、関西など5電力が電気を買う契約を続け、電気が送られていないのに「基本料」として計760億円ほども払っていることが明らかになっていますし、敦賀市に2013年度も引き続き約7億円を寄付することにもなっています。
 電力業界内は、発電しない原発への支払いを行い、そのツケは電気料金として利用者に押し付けるという構図を断ち切らない限り、利用者の信頼回復はありえないと思います。

2月21日「『県政意見交換会』で大いに語りあいましょう」

 3月1日開会の定例会では、4456億円の来年度当初予算案と382億円の経済対策分の補正予算案など78件の提出議案が予定されています。
 大型予算の背景には、安倍政権の大盤振る舞いの参院選向け予算の影響があるものと思われますが、国の予算案は企業向け減税の乱発、公共事業の復活、生活保護費の削減、地方交付税削減など、特定業界への利益誘導を中心とする旧来の自民党の予算への回帰を鮮明にしており、それに便乗するだけのものでよいのかしっかりとした審議が必要となります。
 政府は、物価目標2%の上昇を掲げるとともに、大胆な金融緩和と財政対策、成長戦略の「三本の矢」でデフレ脱却をめざすこととしていますが、今後、円安で原油価格や穀物価格の高騰による物価高も懸念され、相変わらずの賃金抑制が続けば、労働者や年金受給者などの生活破壊になりかねない「アベコベミクス」に翻弄されない闘いとも連携していく必要があります。
 私は8日午後代表質問を行うこととなりますが、その前段に明日は午後6時半〜県政意見交換会を開催し、県民のみなさんからご意見をお伺いしながら、質問戦に臨んでいきたいと思います。明日公表される予算案など議案についても、報告の上、意見交換をさせていただきたいと思います。
 すでに、「参加するから、○○の資料を準備しておいて」とか「用事があって行けんき、次はいつやる」とかのご連絡を頂いておりますが、是非、多くの皆さんのご参加をお願いします。

2月20日「『地域での自立生活』を保障するために」

 16日に高知城ホールで「障害者の介護保障を考えるシンポジウム〜地域で自分らしく暮らすとは〜」に参加し、「どんなに重い障害・難病でも地域で自分らしく暮らしたい!」と願う当事者の思いをどう実現していくのかについて、学ばせていただきました。
 この会は、障害者のヘルパーの時間(「支給量」)が自立した生活に必要なだけ保障されるように、障害者団体と障害者の介護保障問題に取り組んできた弁護士らによる「介護保障を考える弁護士と障害者の会 全国ネット」の主催で開催されたものです。
 地域での自立生活の法的根拠とは?介護の公的保障を受けるためにはどのような制度が利用できるのか? 全国の数々の交渉や裁判に関わった弁護士の視点からのお話は、「障害者が支援を受けることは権利である」との先陣たちの闘いの延長線上にある「地域での自立生活の権利性と公的保障」の進展状況について、理解することができました。
 時間の関係で途中退席することとなりましたが、全国自立生活センター協議会副代表の中西 正司さんの「 当事者主権と自立生活 」についての講演やこの高知での自立生活の実践例などが、具体的な権利保障として進展していくことを我々が目指さなければならないと思ったところです。
 2年前に、在宅で人工呼吸器を装着しながら暮らしている方への支援のあり方について議会で取り上げさせて頂いた課題が、来年度には、新規事業の重度障害児者等在宅生活支援事業費補助金3事業が予算化されるようです。それでは決して十分とは言えないものでしょうが、はじめの一歩として、次へつなげてけるようにしたいものです。




2月19日「『オブラートに包まない議論』は当然公開で」

 今朝の新聞報道で、県建設業協会が知事ら県幹部との間で県内談合問題への対応について意見交換がされて、業界側が「談合の構造がなくなっても業界は『働けど働けど楽にならざり』だ。オブラートに包んだような議論は取っ払いたい。」と県との率直な協議を求めたとの報道がされていました。
 だから、談合はあってもやむを得ないということではないだろうが、だとすれば「働けど働けど楽にならざり」というのは、労務単価の大幅下落が原因なのか、資材費の高騰などが原因なのか、内部留保や決算状況を詳らかにして、透明性を担保して、オブラートに包まない徹底した議論をしてもらうのが、県民に対する信頼回復ではないかと思うところです。
 本音を吐露された面はあるのかもしれませんが、このような言葉を聞けば、「行動憲章」そのものがどこまでの強い決意なのか、疑問が生じてきます。
 今後も県と業界は継続的に協議していくとのことだが、このような状況では、コンプライアンスの確立検証というのは、相当先になるのではないかと思いながら21日の企画建設委員会に臨むことになりそうです。

2月18日「『被曝を避ける権利』を保障させるために」

 昨日は、「子どもたちの未来を守る愛媛の会」の主催で松山市で開催された「原発事故子ども・被災者支援法勉強会 in 四国」に参加してきました。
 本来は「復興庁・環境省との対話集会in四国」ということでしたが、結局政権交代による影響などで復興庁・環境省の職員は出席できず、原発事故子ども・被災者支援法の勉強会と参加者の皆さんとの交流の中で、支援法を具体化させるために基本方針に委ねている部分が極めて多いだけに、どのようなことを盛り込むべきかとの課題で話し合われました。
 「被曝を避ける権利」をどう保障していくのか。「対象地域」をはじめとして「被災者の定義」と「支援内容」に当事者や支援者をはじめとした国民の声をいかに反映させていくのかが問われてきます。
 そのためにも、当事者の声を第一に、支援内容の具体的な提言を行っていく取り組みが必要となってきます。高知の声を届けていくための取り組みを急ぎたいと思います。






2月17日「『制裁の悪循環』ではなく、北東アジア非核兵器地帯の具体化に向けて」

 昨日の高知県日朝友好・国交正常化促進会議のセミナーで「アメリカの各軍事戦略と北東アジアの平和の枠組み―非核兵器地帯を柱に包括的なアプローチを―」と題してNPOピースデポ代表の湯浅一郎さんの講演を聞かせていただきました。
 先日、共和国が3度目の核実験を強行したばかりという時でもあり、停戦協定から60年、朝鮮戦争は終わっていないという唯一残る冷戦構造の中で、「制裁の悪循環」に陥るのではなく、北東アジアの非核化と協調的安全保障への道をめざすための課題が提起されました。
 90年代には、朝鮮半島の非核化南北共同宣言が行われるなど世界で4番目の非核兵器地帯が東アジアに誕生したとも言える意義のある時期や米朝枠組み合意などがあったが、法的拘束力のない中で、相互の誤解が増幅するなどの中で、紆余曲折を辿り、結局「制裁の悪循環」に陥ってきたと言わざるをえません。
 「北東アジア非核兵器地帯構想」や「包括的な平和の仕組み」に向けて、朝鮮半島における戦争状態を終結させることを前提に、「北東アジアの平和と安全に関する包括的なアプローチ」が多国間協議のもとに進められていくことが望ましく思われます。
 市民、自治体、国会議員を軸に世論形成をしていくためにも、市民社会が果たす役割が重要であるとすれば、この高知でも立ちはだかる壁に対して、粘り強く「壁を押し続ける」ことを肝に銘じなければと感じさせられたお話でした。
「壁を押し続ける」市民のお一人として高知県日朝友好・国交正常化促進会議(会費年間1000円)に参加してくださればと思います。

2月16日「慌ただしい日程」

 今日は、昨日の南海トラフ巨大地震をはじめとする自然災害への対応と災害時の広報をテーマとして、災害時の首長の役割について理解を深めるための「トップフォーラムin高知」に参加しての報告をと思っていましたが、今朝から自治労県本部青年部大会での挨拶、そのあとは県民からの相談受付、そして、今から「障がい者の介護保障を考えるシンポ」に参加し、そのあとは高知県日朝セミナーと立て続けの日程のためかないません。
 また、おってご報告したいと思います。

2月15日「歴史に学んで『未来への希望の船出』」

 今春、はりまや橋小学校に衣替えする、高知市の新堀小グラウンドから、整備工事中に掘り出された藩政時代のお堀に使われた石灰岩を使った石庭が近くの横堀公園に作られたというので、再現おひろめイベントが行われましたので見学に行ってきました。
 本来は、新堀小5年生の授業の一環でもありましたが、「さえんば来楽座」での県立民族資料館宅間館長の「新堀についてのお話」に始まって、地名は歴史を学ぶ上でたいへん大事であることを事前学習をした後、横堀公園に移動して再現された「新堀の石垣」を前に、さらに詳しい説明を頂きました。
 この公園は、地域の皆さんが、日頃から整備し、2年をかけ武市半平太邸跡碑花壇の整備と「新堀の石垣」が完了したものです。
 それにしても、館長と話していて、もう少し市教委が注意深く整備工事を発注していたら、もっときちんとした遺跡が発掘されたかもしれないのに、残念との思いが募ります。都市計画道路の建設中に「雁木」も埋設保存されたりしながら、藩政時代の「新堀」「横堀」などの息吹が失われ、希少動植物の生存の危機も迫っています。
 石庭を整備された林さんは、「未来への希望の船出」を石庭のテーマにされているだけに、このまま、都市計画道路の延長工事を再開するのではなく、自然と文化の息づいた水辺空間を生かしたまちづくりを、若者や子どもたちにもしっかり考えてもらいたいものです。

2月13日「『震災がれき広域処理』がもたらした災い」

 受け入れ先での放射能汚染への不安、税金の無駄遣い、北九州市などでの訴訟、大阪では逮捕者までが出た震災がれきを被災地以外で処理する「広域処理」が、必要量が当初の推計の6分の1にまで激減したために、来月末で打ち切られることがも東京新聞「こちら特報部」で報じられています。
 昨年3月、震災がれきの広域処理が、国家総動員的に強行されようとした時、「受け入れ協力」をしない自治体が「悪」かのようなキャンペーンにつながることを懸念して、このコーナーでも次のように指摘しました。
 「岩手、宮城、福島の3県で発生したがれきは計2252万8000トンで、阪神・淡路大震災の瓦礫量の1.5倍であるということが言われたりしますが、そのベースとなる阪神・淡路大震災の瓦礫は倒壊家屋解体処理分だけで、本来比較すべきものを含めると2000万トンとなり、1.12倍で、被災面積あたりで比較すると、今回の瓦礫量が相対的に少ないということになるのです。 しかも広域処理分は20%程度であることからも、被災自治体では、瓦礫処理を地元自治体で行うことが地元雇用にも寄与するということを主張される自治体もあり、必ずしも広域処理が進まないことが復興の遅れにつながっているとは言えないとの声もあります。また、広域処理の妥当性について、環境・安全面、経済的、社会的観点からも疑問が呈されています。 〜中略〜 これで国を信頼して、広域処理に協力をと言われても、住民や自治体の理解を得ることは極めて困難だと思うのですが。」
 結局は、最初からの見積もり間違いで、ゼネコン利権の餌食のために、被災地と被災地以外の自治体との対立構図を招いたという大きな過ちを招いたことになります。
 こんなことが繰り返されかねない、「震災復興」「国土強靭化」による公共事業バラマキというゼネコン利権のための壮大な無駄が繰り返されかねません。きっちりとチェックしていく必要があります。

2月12日「改憲に粘り強く抗って」

 昨日は、「2.11建国記念の日を反対する県民の集い」が開催され、「いま、憲法『改正』を考える」と題した高知大学岡田健一郎先生の講演を聴いてきました。
 「改憲手続の概要と問題点」「改憲案を読む作法」「改憲案の歴史−9条以外に注目して」「自民党『日本国憲法改正草案』(2012年4月)の検討」について、整理されており、昨年の衆院選における民主党惨敗後の自民党が進めようとしている改憲戦略について詳細に語っていただきました。
 会場からの質問も含めて、今考えなければならないのは、明文改憲が参院選の後に準備されているのではという危機感の中で、集団的自衛権の行使を可能にする「国家安全保障基本法」の成立が目論まれている解釈改憲も侮ってはいけないということ。また、今の若者にどのように戦争体験や平和憲法の大切さをつなげていくのかの大切さなどを改めて確認したところです。



2月11日「『肯定能、ボチボチ力』をありがとう」

 昨年暮れ、下記のような記事で報告させていただいたコニヤンこと小西先生が、今朝午前10時に急逝されたとのお知らせを頂きました。実は、年が明けてから再入院されていたので、今日の午後2時に前回一緒に訪ねた中岡さんとお見舞いに行こうと約束していたのに、行く直前に訃報がメールで届きました。
 頼まれていたコニヤン人形が、数時間違いで間に合いませんでしたが、先ほど枕元に届け、お疲れさんでしたと声をかけてきました。
 学校に行きづらかったりして悩んでいる子どもさんたちにとっては、かけがえのない大事な先生で、私もめて、先生の教えの「肯定能、ボチボチ力」に救われた方々や子どもさんがどれだけいたことかと思うと、若すぎるだけに悔やまれてなりません。
                                   合掌 






12月24日「感激、おもちゃギャラリー」

 昨日は、かねてからの念願のコニヤンのおもちゃギャラリーをコニヤンの教え子で昭和小校区市民防災プロジェクトの事務局長をしていただいている中岡さん(昭和小PTA会長)と一緒に訪ねました。
 コニヤン先生は、これまでにもこのコーナーに時々登場頂いている、日頃は不登校の児童達に寄り添いながら向き合われている「ボチボチ力」の先生です。入院中は、直接にお見舞いにも行けなかったので快気祝いも兼ねてお邪魔してきました。
 おもちゃギャラリーは、「想定外」の充実ぶりで、随分と楽しませて頂きました。中岡さんと若き日のコニヤン先生の学校生活の話は、時代を感じながらも、こんな関係が築ける先生と教え子のつながりは、今は希薄になっているんだろうなと思ったところです。
 また、コニヤン先生は「高知県こども条例検討委員会」委員で、その策定過程に関わられた先生で、自然と今の県議会の状況にも話は及びこども条例改悪の暴挙について、随分と憤慨されていました。


2月10日「『逃げる』を改めて考える」

 昨日は、高知県自治研究センターの主催で第2回「33..1111東日本大震災から高知は学ぶシンポジウム」に参加し、テーマの「逃げる」について、牛山素行静岡大学防災総合センター副センター長の基調講演「災害情報と避難−最近の津波災害・豪雨災害から学ぶこと−」、気仙沼市内の脇1・2・3区自主防災協議会事務局長内海勝行さんの被災地からの報告や黒潮町役場情報防災課長松本敏郎さんの「県内自治体からの報告」から学ばせていただきました。
 「避難する」ということをいろんな視点から考えさせられるお話ばかりでした。
 避難することで、自ら危険に近づいていくことがあり、「能動的犠牲者」も多く発生してしまうこともある中、地域防災を考える上で、重要なこととして「地域を知ること。素因を知るための情報源は充実しつつある」「被害がどのように発生しているか知ること」「避難を画一的に捉えないことが重要」であり、必ずしも決められた場所へ避難することがいいとは限らないこと。避難で「命を救う」効果が最も大きいのは津波災害であることを考えれば、黒潮町で、目的としている「避難放棄者を一人も出さないこと」が、その一歩かもしれないと考えさせられました。
 また、内の脇1・2・3区自主防災協議会事務局長内海勝行さんの話にもあったが、訓練を目的化するのではなく、訓練をしていたことで「やったつもりになる」のではなく、本当に「逃げるくせづけ」をすることが大事で、「てんでんこ」で逃げることができない人々を守る日頃の備えの中から、「能動的犠牲者」も生じさせないことの必要性を感じたところです。

2月9日「状況証拠で談合認定判決」

 談合事件が公共工事だけでなく、委託事業においても談合認定の判決が下されました。逮捕者の出た越知町の隣佐川町において、町が委託した家庭ごみの収集業務をめぐり、入札にあたる見積書の提出に参加した業者の談合があったと認め、賠償を請求するよう命じる判決です。
 確かに、「業務委託料が談合によってつり上げられ、町はこの差額分の損害を被ったことになる」と言われるものだが、それまでの落札率が38〜65%という低率であったことにも問題があったのではないかと思われます。全国的にも行政のアウトソーシングが強行されたときにきわめて低率で、その分が人件費つまり働く人へのしわ寄せとなり、労働災害や偽装請負などの問題を引き起こしてきたことが指摘されていたことからも、談合の背景にも目を向けてみる必要があるのではないかと思ったところです。
 また、画期的なのは、全国では例もありましたが、状況証拠で談合認定を行ったということであり、今後の談合防止にもつながる判決ではないかと思われます。
 9年前、私も100条委員会の委員の一人としてまとめた「坂本ダム等に関する調査特別委員会報告書」では、次のようなことから、「談合が行われたと認めざるを得ない」としました。
@事前に談合情報が2度にわたって流れた。
A談合情報どおりの共同企業体が落札した。
B落札率は98.41%という高率であった。
C不落の7企業体全てが、知らされていないはずの予定価格を上回り、なおかつ3番札から8番札まで、ほぼ2億円の差額で均等に並んでいる。
D受注意欲のあるべき入札参加者が、公正に競争入札をした場合に、入札額が均等差で並ぶということはありえない。
E平成5年度に実施された10億円以上の工事のうち、入札記録の残っている2工事の不落企業体の次番札との差額幅は、坂本ダム本体工事と比較して均等性に欠けている。
F入札結果については、県監査委員の監査結果も「入札金額が一定差額に並ぶというような状況は、事前の調整なしに偶然に生じるとは考えにくい」とする指摘がなされている。
G落札をした熊谷組には、過去に県土木技術退職者が再就職したことがないにもかかわらず、入札の行われた平成5年度のみに、再就職していた事実があることは、極めて異例のことである。
H入札に関する資料は残っているが、談合に関する宣誓書などだけ見つからなかった。
I「実際、業者にヒアリングしても、話し合いをしたと言うことは出てこない。そのところが、談合の問題に対する対応の仕方の困難性がある。」と土木部幹部は証言している。
 「建設会社からの選挙資金の提供疑惑、入札に関わる多くの不自然な事柄、笠氏がいずれかから巨額な資金提供を受けた事実などがある。さらに談合の認定について、談合の直接的な証拠がなくても間接的な事実を総合することで認定する方法が、過去の判例でも認められていることを踏まえた」結論であったが、これが今であれば、もっと説得力を持ったのではないかと思わざるをえません。

2月8日「社会に潜む脆弱性の課題の洗い出しから震災への備えを」

 6日には、今年度から、安全で安心して住める災害に強い街づくりを推進するため、危険な老朽空家住宅を除却する際に、除却費の一部を助成する制度を創設している荒川区の防災都市づくり部建築課を訪ねて、制度の概要と取り組み状況などについて調査させて頂きました。
 助成建築物としては、「1年以上使用されていないことが確認できること。住宅部分の面積が2分の1以上あること。昭和56年5月31日以前に建築されていること。」で、区の現場調査等により倒壊等のおそれがあると診断された場合に、危険な老朽空家住宅の所有者(個人又は中小企業に限る)に対して、100万円を上限として除却に要する費用の3分の2の額を助成することとなっています。このような制度でスタートした今年度は20件分を予算化して、10件の執行がされることとなっているとのことでした。他自治体と比較しても高い上限額で対象と想定される約60棟の除却を3年間の間に、図っていくとのことです。
 23区の中では、足立区が昨年度からスタートする中、今年度は荒川区と台東区が制度化し、来年度は墨田区が制度化する動きがあるようで、災害が起きたときに被害が大きくなることが想定されるところで先行しているようです。とりわけ荒川区は「災害で一人も犠牲者を出さない」まちをつくるという区長の強い決意が、来年度予算に色濃く滲んでいるとのことでした。
 本県でも、火災や犯罪の面だけでなく津波避難路整備の面からも空き家対策は急がれる中、適正管理だけでなく誘導施策を講じた取り組みにつなげられたらと感じました。
 そして、昨日は、震災対策技術展を訪れて、各ブース周りと資料収集を行いましたが、防災先進県高知のブースも目立っており、あらゆる防災産業の成果が結集している中に、高知のものづくり技術も打って出る機会になっていました。私の近くに立っていた他県のブース関係者が「高知は力が入っていますね」との囁きが、耳に入ってきました。
 また、セミナーでは早稲田大学濱田政則教授の「東日本大震災の教訓と今後の地震・津波対策」を聴講し、「地震・津波予知の失敗とその後の混迷」「耐津波学の構築と津波対策の推進」「首都直下地震への対応」について、東日本大震災は津波による未曽有の被害を発生させたが、その中でも津波に耐えた構造物が多数存在したことからや事前の防災教育と訓練が多くの子ども達の生命を救ったことの教訓をもとに耐津波学の構築と津波対策の推進などについて、学ばせて頂いたところです。私も、常に考えているところですが、濱田先生もおっしゃっていた、今後の課題の中で社会に潜む脆弱性の課題の洗い出しから次への対策は、早急に必要な課題だと思います。

2月6日「原発事故避難者の積極的な受け入れ態勢検討へ」

 昨日、放射能汚染から高知に避難されている方々の集まりである虹色くじらの会とグリーン市民ネットワーク高知の皆さんたちと知事宛の「放射能汚染の影響を回避し、子どもらの健康管理支援の受け入れ体制確立を求める要望書」を副知事に手交し、意見交換を行ってきました。
 原発事故がもたらしたのは現在の暮らしそのものの破壊だけではなく、将来にわたる健康被害への不安であり、放射能「被災地」・「被災者」への支援が求められています。
 今後、福島に限らずこの放射能「被災地」で発生する可能性のある「健康被害」から多くの子ども達を守るために、「福島など放射能「被災地」に暮らす親子を短期保養の形で、本県に積極的に受け入れる体制の整備を図ること。」「短期保養期間中、または、本県に放射能「被災地」から移住している子ども達の継続的な「健康調査」を行いうる医療体制の整備を図ること。」「以上のことを行うための財政的支援や対象地域の拡大などについては、国に要望するとともに、制度化されるまでの間、本県としての可能な限りの取り組みを先行すること。」などについて申し入れました。
 副知事からは、深刻な状態に胸を痛めているということを前提にしながら、「どういう体制がベストなのか、機能的な体制を検討していきたい。また、健康調査については、実態に合わせて可能となるような検討もしたいが、可能な限り取り組めるよう国にも訴えていきたい。」との考え方が示されました。
 参加者からは、国の「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」いわゆる原発事故子ども・被災者支援法の具体化に向けて、対象地域の問題や原発事故避難、母子避難のことを踏まえた一元的な窓口などについての検討も求める中、対象区域の拡大なども含めて国に訴えるとともに、これからの課題として、皆さんの意見を踏まえながら検討していきたい。短期保養の受け入れなどについても、人数にとらわれることなく全力で受け入れていきたいし、将来的な移住問題についても、他県の先進的な事例を調べてみたいなど真摯に受け止めていただけたようです。
 同席させていただいた私としても、県の前向きな姿勢を今後は、本県の具体的な取り組みとともに原発事故子ども・被災者支援法の基本方針にも反映できるよう頑張っていきたいと思います。

2月5日「『談合防止対策最終報告』への県の対応を注視」

 昨日、談合防止対策検討委員会から県知事に対して最終報告が提出されました。最終報告はこちらから
 これまでも、途中の検討過程は随時報告してきましたが、「一般競争入札の対象となる工事の金額を原則5000万円以上から段階的に引き下げて、範囲を拡大すること」をはじめとして、「指名競争入札については業者数を固定せずに参加業者をわかりにくくすること」「談合した場合の指名停止期間を現在の10か月から12か月に延長し、再犯業者への加算は現行の2ヶ月を4から6ヶ月に引き上げるなどの罰則強化」なども盛り込まれていますが、賠償金については、「現行の請負金額の20%でも高率であることから、超えることについて慎重な判断」求められています。
 これに対し県は、今後「委員会が示した提案の具体化を図っていくこと」となりますが、具体化が確立されて、それに対応した入札があるていど実施されて、その間の検証がされない限り、コンプライアンスの確立が図られたかどうかは見定められないと思うのだが、3月議会に執行部としてどう臨むのか注視しておきたいと思います。

2月4日「生活保護切り下げで『貧困のスパイラル』」

 昨年来、急激に高まっている「生活保護」批判が、いよいよ自公政権のもとで、基準額の引き下げへと踏み込み、来年度予算から3年間で670億円(約6.5%、国費ベース)削減しようとしています。
 生活扶助基準額の削減幅6.5%のうち、5.7%は近年の物価下落分だというが、一方で、アベノミクスによって物価は上昇させようとしているのに、なぜこんなことが理屈づけられるのでしょうか。
 厚労省の試算では、受給世帯の96%は保護費が減ることとなるそうで、住民税が非課税となる所得基準などは生活保護の基準額を考慮し定められているので、生活保護費の減額に伴って税を払わねばならない人の所得基準も下がり、新たに課税される人が増えることなども想定されます。
 また、家計の苦しい世帯に小中学校の学用品代などを支給する就学援助制度についても多くの自治体で、「所得が生活保護の基準より10%多い世帯まで」など生活保護を基準に決めていることから、生活扶助の1割減で3万〜7万人が就学援助を受けられなくなるという試算もあります。このことによって、困窮者の子どもが再び貧困に陥る「貧困の連鎖」も懸念されています。
 これまで、セーフティネットの綻びを繕いなおすことに努力してきた人々と市民運動の連帯に逆行する動きは、「貧困のスパイラル」を引き起こすことになることを多くの人々が不安視している中で、極めて稀な「不正受給」批判をテコにした攻撃を看過することはできません。

2月3日「『沖縄一揆』と連帯してオスプレイ反対、国防軍反対、憲法改悪反対」

 1月27日にオスプレイ反対東京集会には4000人を超す参加者が結集し、「沖縄一揆」ともいう行動が展開されました。
 一方で、そのような行動がなかったかのように安倍首相が昨日、沖縄を訪れ相変わらずの総額3千億円規模の来年度沖縄振興予算のアメと普天間飛行場の辺野古移設というムチを繰り返しました。
 このような安倍政権が、「国防軍」を念頭に置いた最終的な狙いが憲法9条の改悪にあることが明白である以上、憲法96条にうたわれている憲法改正要件の緩和姿勢は、許せないということをきちんと見抜いた国民のチェック機能を働かさなければなりません。
 衆参両院の3分の2以上の賛成で国会が発議することができるというハードルを2分の1以上の賛成で発議できるように引き下げるものであるが、これは単なる手続き論ではなく、憲法の本質にかかわる条項であるということを踏まえておかないと大変なことになることを確認しておかなければなりません。

2月2日「福島の子どもたちの声に耳を傾けて」

 今朝の各紙は、原子力規制委員会事務局の規制庁審議官が、敦賀原発の敷地内断層報告書案を事前に日本原子力発電に渡していたという規制する側と規制される側のもたれ合いの関係が変わっていなかったことが報じられています。
 「原子力ムラ」のもたれ合いの構図が継続している中で、東京電力が、福島第一原発の高濃度汚染水を処理した大量の水を海洋放出することを検討し始め、九州電力は鹿児島県の川内原発1号機の原子炉から燃料を取り出す作業を始め、原発の再稼働に向けた、安全対策の炉内調査や、長期間止まっていた原子炉を動かすために必要な点検が始められようとしています。
 昨日から、高知市永国寺町の高知こどもの図書館で開催されている「福島の子どもたちからの手紙展」に行ってきました。原発事故で人生が大きく変わってしまった福島県の子どもたちの放射能や放射能汚染への恐怖や思い、心の叫びが伝わってきます。
 「いつになったら友だちとこうえんであそべるかなあ?おちばのしおり作りたかったな。どんぐりごま作りたかったなあ。えんさくいきたかったな。たのしみにしていたうんどう会がなくなった。」「おしえて下さい 僕達はどうなりますか?いくつまで生きられますか?福島県に住めますか?」「原発がなければ、こんなことにはならなかった。東京は、ぜんぜんこまっていないし、お金もうけのためだけに、原発を作った。」こんな子どもたちの声に、耳を傾けられない大人がこの国に溢れているのではないでしょうか。
 4日までの12:00〜17:00(最終日は15:00まで)開催されています。短い期間ですが「手紙展」に是非足を運んでくださればと思います。なお、今日2日14:00〜15:30までの間、「福島の子どもたちからの手紙」(朝日新聞出版)を課題本に読書会もされます。

2月1日「地域の活動拠点で防災三位一体の取り組みを」

 地域の下知コミュニティセンターのオープンに向けて、運営委員会役員会や地域活動部会、防災部会、図書館部会と精力的に会合を持ちながら準備が進んでいます。
 そこでは、開館記念事業として、4月16日に高知大学岡村先生の開館記念講演会を行うこととなりました。テーマは「南海トラフ巨大地震から下知地区で生き延びるために(仮題)」ということでお願いしようとなっています。実は、その前段に下知地区減災連絡会として、3月20日午後1時から、下知コミュニティセンター出発で、「津波浸水までの短時間エリアを歩く」ということで、岡村先生の説明つきで、地域を防災減災の視点で見つめながら「減災まちあるき」を行うこととしています。連絡会の役員だけではなく、加えて昭和小学校で防災学習を行っている小学生4、5年生に親子連れで参加して頂くような呼びかけもしようということで、準備を行うこととなりました。写真は、そんなことを議論した下知地区減災連絡会役員会の風景です。写真には写っていませんが、女性役員もいらっしゃいます。
 まさに、下知コミュニティセンターが、この地域のあらゆる活動の拠点として稼働し始める日も、すぐそこまできました。そして、防災部会、下知地区減災連絡会、昭和小校区市民防災プロジェクトが三位一体の取り組みをすることで、地域の防災力が向上すればと思います。



1月31日「被災地で談合による復興妨害が?」

 補正予算も含めてだが、震災復興予算が、本当の意味で被災者・被災地の隅々に届くことを願うばかりです。しかし、廃棄物処理の大手ゼネコン集中とか手抜き除染事業などにとどまらず、復興事業から県外業者を排除するための談合疑惑が報じられるに至っては、被災者・被災地を食い物にしているのかと憤りすら感じます。
 復興事業が、県内事業者の復興にもつながることは当然大事なことですが、そのために県外業者を排除するための談合が行われているとしたら本末転倒も甚だしいばかりです。 昨年11月末の週刊金曜日に続いて、先週の1月25日号に掲載されているジャーナリストの成田俊一さんのルポは、「地元企業による資材供給妨害による復興妨害」へと復興妨害疑惑を報じています。その記事では、復興道路舗装工事の高値入札を狙った地元業者に対し、ある県外業者がそれよりも低い90%前半で落札したことに対して、組織的な資材供給妨害と排除が行われている裏に、地元業者による談合受注調整が行われていたとしか考えられないとしています。
 その後、県土木事務所と公正取引委員会も調査に乗り出しているが、どうしたことか、資材供給妨害によって、工事が進まない県外事業者に対して後期延長願いを拒否して、工事契約が解除されようとしているのです。しかも、その措置において不作為の実態と職権の濫用ぶりが指摘されています。
 このようなことが、被災地で行われているとしたら、入札談合防止云々よりも、業界のコンプライアンス遵守というものは、全国的に見ても程遠く、今朝の新聞にあるように「経営難で順法意識が低下」するという理屈がまかり通る業界の体質改善は、容易なことではないと思わざるをえません。

1月30日「『人からコンクリート』への回帰予算案へのチェックを」

 来年度予算の政府案が92.6兆円という過去最大級の額で決まりました。金利は上がらないという希望的観測や成長率を高めに想定する中で、税収見通しを高めに見たり、基礎年金負担分を消費税増税で返すからと別枠にしたりと、いろんなからくりで4年ぶりに新規国債発行額を税収以下に抑えたとい言い繕っています。
 そして、その内容は、生活保護の支給基準が引き下げられる一方、1年分に相当する公共事業費を補正予算に盛り込んだばかりでありながら、前年度比16%の伸びとなっています。選挙結果の揺り戻しは、質より量、人からコンクリートへと政策・予算の揺り戻しとなろうとしていることが、色濃く滲んでいます。高知県にとっては、南海トラフの巨大地震への備えのための防災・減災関連予算などは必要とされるところだが、目的を見失ったり、単なるバラマキ公共事業となっていないのかが懸念されます。
 自公政権の成立を許した野党のチェック機能を果たしていただくとともに、我々国民のチェック機能こそ果たさなければならないと思います。

1月29日「『談合社会』を変えられないのか」

 これまで議論が重ねられてきた高知県談合防止対策検討委員会も昨日12回を迎え、最終報告「県発注工事等における談合防止対策について〜これまでの検証と今後取り組むべき対策〜」が取りまとめられました。私も、公開となってから、可能な限り傍聴してきましたが、委員としては、なかなか「これで根絶できるだろう」とは確信を持てるものにはなりきっていないという感触を受けています。あくまでも、「既存の制度の枠の中で議論をしてきたのであって、踏み込んだものになっていない」との委員の発言が象徴しているような感じで、「どんなに厳しくなっても、なぜ存在するのか」という「不信感」をぬぐい去ることは、県と業界の本気度にかかっていると言わざるをえません。
 談合防止問題については、この国が、福島原発事故を経験しても、「原子力ムラの構造」と「犠牲のシステム」を変えられないことと、似通った土壌があるのではないかと思ったりします。これまでいかに厳罰主義を用いても、入札改革を行っても繰り返されてきた談合事件に見られる「談合社会」を変えられないこの国の中で、地方から変えていくことが何とかできないものかと思えてなりません。
 「最終報告案」は、来月4日に尾崎知事に提出され、県はそれを受けて対応策を3月定例会に報告することとなっています。その際に、「12月定例会で可決された指名停止期間短縮措置請願への対応にも言及せざるをえない」としていることについては、注視しておかなければならないと思っています。特に、安倍政権の補正予算で多くの公共事業費が、本県においても予算化されることが想定される中で、それを処理せんがために安易に停止期間の短縮措置を行うとなりかねないことを懸念しています。
 県は、「議会の決定は重い」ということだけで、「政治的配慮」による判断に安易に同調することなく、しっかりとコンプライアンス確立を図ることを見届ける役割を果たしてもらいたいものです。

1月28日「『マンション防災力向上』へ長所を活かして、短所を補う」

 昨夜の我がマンション防災会での第7回防災講演会では、マンション防災の著書もあるマンション管理士の飯田太郎さんを東京からお招きして、「マンションの防災力を高めよう」と題したお話を聞かせていただきました。
 「いつくるか分からない大地震だからこそ、備えには工夫が必要であること」ということを考えたとき、明るく、楽しく生活することと、地震への備えを忘れないことを、両立させる工夫をすることが地震対策の最大のポイントであるということ。
 マンションの地震対策は、これから確実に続く、長寿化と人口減少も考えて、取り組むことが重要で、いつまでも元気な高齢者と若い人が仲良く暮らすコミュニティであることも、地震に強いマンションの重要な条件であること。
 また、確実に進むのは、マンションの建物や設備の老朽化であり、建物や設備のメンテナンスをキメ細かく行うなど、マンションの長寿命化のための努力も必要であること。そして、ご高齢の居住者や若い世代にとっても魅力的なマンションにすること。
 「いつ、地震が起きても対応できるようにすること」や「長い目でみて、マンション生活全体のことを考えて備えること」から「居住者の皆さんの心や意識=ハート」「管理組合や自主防災会などの仕組み=ソフト」「建物や設備の改善=ハード」について、考えておくこと。
 そのために、「地震対策はマンションの長所を活かして、短所を補うことが重要」であり、そのためにも「できるだけ、皆で一緒に行動し、生活をする」「リーダー不在の時でも在宅している人が、誰でも応急対応できるようにする」こと、「避難所などの外部に避難しないで、マンション内で生活ができるように日頃から備え」ておいて「1週間程度は、外部からの支援がなくても生活ができるようにする」こと。マンションの共同生活を維持するために重要なものは、「電源、情報通信、高所用の運搬具」などを備え、家具転倒防止などを徹底するためには、ある程度の<お節介>も大切になってくる。衛生管理や健康管理も重要なテーマであることから、それらを具体的にお話いただきました。
最後には、マンションが地域社会のために役立つと認めれば、行政が支援しやすくなることから、地域に役立つ防災力の高いマンションであることをアピールすることで、行政の支援を引き出しやすくなることや津波避難ビルのこともしっかり考えることで、行政の力を上手に活用することなどもアドバイスを頂きました。
 飯田さんが、高層住宅管理業協会や内閣府大臣官房渋谷審議官たちと勉強会をして、マンションの防災力を高めるためのMLCP(Mansion Life Continuity Plan)=マンション生活継続計画が具体的なものになる時には、高知でもマンションの防災力が少しでも向上し、地域の避難場所として役立つようになればとの思いで頑張っていきたいものです。

1月27日「『マンション防災力』を考える」

 今夜は、我がマンション防災会の防災講演会です。講師は、地震からマンション生活を守るMLCP(Mansion Life Continuity Plan)=マンション生活継続計画を提唱されているマンション管理士の飯田太郎さんを東京からお招きしています。この数日、資料とかを受け取って準備すればするほど、マンション防災を支援する中間支援組織の設立が準備されるなどの動きがあることを知りました。
 マンションでは、地震後に@建物が大きく損傷する可能性が少ないA公的支援の手が及びにくいB外部に避難することも難しいことから、自立して対応することの必要性から、共同生活を維持継続するための計画が検討されていることのようです。
 そんなことも踏まえたお話が聴けるようで楽しみにしていますが、今から講師の出迎えや講演会準備と慌ただしくなります。









1月26日「『生きることが困難な時代』を心豊かに生きるための流儀」

 不登校やいじめの問題、体罰の問題が横行する今の社会で、これまで徹底して弱い子どもの立場に立ち、いかなる場合も社会的弱者の側に立ち切る確信を持たれて、たんぽぽ教育研究所で、そういった方の相談にのり、寄り添ってこられた大崎博澄前教育長の「生き方講座・絆を紡いで心豊かに生きる私の流儀」についてお話を伺ってきました。
 21世紀という生きる事が困難な時代に、貧しくても心豊かに生きる術を身に着ける事が大切ということで、8つの流儀について、詳しくお話いただきました。
 時折、自身の詩集「人生の扉はひとつじゃない」からいくつかの詩を紹介しながら、その一「ありのまま」 その二「小さなものを愛する好奇心」 その三「人の心の痛みに思いを寄せる想像力」その四「人の話をとことん聴く、しかし、自分を見失わない」その五「ときめきを忘れない」その六「人を分け隔てしない」その七「小さな弱い人を守る」その八「世の中を正さなくちゃ」という流儀について、なぜそのような流儀を身につけるに至ったかを聴くにつけ、このような流儀を身につけた方が増えれば、少しずつ「生きる事が困難な時代・社会」を変えていくことができるだろうにと思ったところです。




1月25日「『退職手当削減』が引き起す問題」

 ここ数日公務員の駆け込み退職が報道されています。まさに「想定内」の事態であり、そのような状況に追い込まれている公務員の皆さんを責めることはできない矛盾に満ちた制度であると言わざるをえません。
 国が衆院解散当日に十分な審議もしないまま退職手当削減を強行し、それを自治体に押しつけてきた結果として、職員組合の合意もないままに、12月定例会閉会日に追加提出、自民党などの多数で可決成立させるという代物でした。
 それは、今年度から約130万円強を減額し、経過措置を経て、2年後には約400万円を減額するというもので、職員にとっては、将来に対する期待権と生活設計を破綻させられることとなります。しかも、実施日が3月1日となっていることから、年度末まで勤務することによって退職手当が減額されるという極めて不都合な矛盾であり、定年退職予定者の皆さんに、動揺が生じない方が不思議であるくらいです。
 中には「モラルの問題」と批判される方もいますが、一昨日のニュース番組でもキャスターの方が「制度そのものに問題があって、なかなか駆け込み退職をされる方を責められませんよね」とコメントされていましたが、その通りだと思います。
 私は、退職間際の職員が生活者として抱える自らの生活不安解消や年度末の混乱回避のためにも、退職手当減額の実施時期を見直すことを求めて、本会議質問を行うとともに反対討論に立ち、退職間際の職員の気持ちと混乱が予想される職場の声を代弁しましたが、その声も届かず残念な思いがしました。
 昨日の朝日新聞では、その数は9府県450人にのぼっていると報じられていましたが、今朝の高知新聞では、県内では数十人かと報じられています。
 私は、知事をはじめ県当局が「心苦しい」と言いながらも、強行したのであれば、悩みに悩んで下した「退職」という判断に対して、無理な慰留によって追い詰めるのではなく、職場の混乱回避に全力を尽くし、40年前後の県職員生活を気持ちよく終えてもらうことに腐心すべきだと考えています。

1月24日「『建設業協会改善計画書』のくだりの訂正とお詫び」

 昨日のホームページをご覧になった建設業協会関係者の方から、メールでご指摘を頂きました。「昨年、11月「骨子」を取りまとめた時には、建設業協会は議会にも届けてくれたのですが、昨日は知事に提出したのみ。請願さえ採択してもらったら、それで終わりということかとひねくれた私は、穿った見方をしてしまいます。」というくだりに関するものだと思われますが、「前回も知事への提出後議会各会派に対しては一週間後に届けたもので、「骨子」が一週間後の提出だったので・・・と、甘い考えでおりました。反省しております。なお、改善計画書は当協会ホームページに公開してございます。」とのことでした。そして、「建設業協会と致しましては、独禁法違反の件で、団体として罰則の減免はお願いできる立場にございませんし、お願いしておりません。」とのことでした。
 ご丁寧なご指摘をいただきましたので、掲載させていただき、事実関係を誤って伝える部分は削除し、次のように訂正し、お詫びいたします。
 「昨日、知事に提出された改善計画書は、ホームページ掲載分をダウンロードし、今後しっかりと精査させていただきたいと思います。そして、罰則の減免を願い出る立場にはないとする協会の毅然たる姿勢を今後も貫かれ、一日も早いコンプライアンスの確立を願うばかりです。」
 そのようなことを書いたところで、今朝の新聞には国土交通省四国地方整備局が高知県内で発注した工事を巡る官製談合で、新たに出先機関の歴代副所長4人が関与を認めたことが23日、同省の内部調査で判明したことが報じられている記事を目にしました。
 発注側の保身姿勢と受注側の圧力姿勢の大きさに問題の根深さを感じます。

1月23日「談合再発防止へ対策検討委と建設業協会」

 昨日は、第11回談合対策検討委員会を傍聴し、入札制度の見直しや罰則の強化などを盛り込んだ最終報告案についての審議を聞かせてもらいました。
 「入札制度の見直し」「ペナルティーの強化」「コンプライアンスの徹底」の3項目を盛り込んだものですが、この段階でも多くの修正意見などが出されることからも、その根深さを感じざるをえません。
 加えて、この間越知町発注工事における談合事件、国土交通省発注工事における談合疑惑などが相次いで明らかになっているだけに、そのことを痛感します。
 昨日の修正意見を踏まえて、1月28日に開かれる次回会議でとりまとめられ、2月に知事に報告される予定です。
 そして、昨日、午後には、県建設業協会が、談合の再発防止策などを盛り込んだ改善計画書が知事に提出されました。「倫理委員会」や「公益通報制度」の設置などが談合再発防止に向けて、どれだけ実効性を担保することになるのか、見守りたいと思います。
 昨日、知事に提出された改善計画書は、ホームページ掲載分をダウンロードし、今後しっかりと精査させていただきたいと思います。そして、罰則の減免を願い出る立場にはないとする協会の毅然たる姿勢を今後も貫かれ、一日も早いコンプライアンスの確立を願うばかりです。


1月22日「発災後の保健医療活動も日常の備えから」

 東日本大震災での教訓を活かして、南海地震に備え被災後の県民の健康及び生活環境を守るための円滑な保健活動の実施についての指針を明らかにすることを目的に作成した「高知県南海地震時保健活動ガイドライン」の説明会に参加してきました。
 被災直後から南三陸町を中心に被災地での保健医療支援活動に駆けつけられた保健師さんなどを中心に、日頃から地震対策、公衆衛生活動に参加されている県職員、市町村職員の皆さんが熱心に聞き入っておられました。直後の被災地でのご苦労にまず敬意を表させていただきます。
 最初に、危機管理・防災課から「高知県地域防災計画の見直しについて」これまでの見直し過程と課題が報告されていましたが、安定ヨウ素剤の予防服用など、私としては原発事故災害対策についてもう少し聞きたかったのですが、時間不足で消化不良でした。
 その後、「南三陸町での支援を振り返って」ということで、県立大学災害看護プロジェクトの竹崎久美子教授から「保健活動の経過と見えた課題」と題して、また、須崎福祉保健所小松保健監からは、「発災後の混乱期の経験から」と題して問題提起を頂きました。
 発災直後に、大きな役割を果たしたと思われる医療チームも充分な連携が取れないままに一時的に大量に投入されると、それは「第2の津波」とでもいうべき、「混乱」を招いたことなどから、日常からどう備えておくのかということが求められていることなどが報告されました。被災地での支援活動を通じた多くの教訓をしっかりと盛り込んだこのガイドラインを参考に、各市町村での具体的な保健活動マニュアルの作成や平時の保健活動の見直しを促進することが急がれています。
 とにかく、全てに通ずることですが、日常できることしか非常時にはできないということをしっかり抑えて、今から備えることが求められています。

1月21日「こどもの環境づくり推進委員から、条例改悪に批判」

 一昨日、「県こどもの環境づくり推進委員会」が、県庁で会合を開き、県こども条例が4月に全文改悪されるのを受け、同条例を実現するための「県こどもの環境づくり推進計画」(計画期間2012〜16年度)も作り直すことなどが了承されたことが報じられていました。
 私は、傍聴に行けませんでしたが、聞くところによると委員14人中5人が欠席していたとのことですが、委員の皆さんの気持ちを知りたいというのが率直なところです。新聞では、県議会での拙速な議論への批判が相次いだとのことですが、このようなことを通じて政治不信を招くことになるとすれば、議会の責任は大きいと言わざるをえません。
 みなし規定で、委員は任期中継続されることとなっていますが、退職を節目に辞意を表明された委員さんもおられるとのことですが、委員の皆さんの心中を察するところです。 先日の県談合防止対策検討委員会でも委員から「ペナルティーの強化について、政治的な多数派によってひっくり返されてしまうのであれば、最初から政治的な配慮で議論したら良い。」と批判もされている中、県行政と真剣に向き合ってくださる県民の皆さんを遠ざけるような県議会へと後退してくことを懸念します。そうならないための活動に力を注いでいきたいと思います。

1月20日「PTAバザーに地域のつながり」

 今日は、事務所で「県政かわら版」の原稿作成をしながら、途中で昭和小学校PTAのバザーに出向いて、おうどんとちらし寿司の昼食を頂きました。大食堂となっていた体育館は、授業の終わった子どもたちも駆けつけて満杯状態に、もう少し遅ければありつけなかったかもしれません。「昔遊び」コーナーでは、コマ回し、けん玉など私も含めておとなの方が楽しんでいました。
 いずれにしても、PTAの皆さんは日ごろから昭和小校区市民防災プロジェクトの役員を担っていただいている役員を中心に総動員でお世話をされていましたが、地域のつながりが見える催しとなっていました。
 バザーから帰ってきて、引き続き原稿作成に取り掛かっていますが、まもなく地震避難路・避難場所について提言したいとの方が事務所を訪ねてこられます。大手民間企業で長く土木技術者として仕事をされてきた方で、いろんなご意見を頂く機会があります。その方も、以前から高知の談合体質を心配されていたということでした。

1月19日「県内で続く談合疑惑」

 1月16日には、県建設業協会が談合防止へ倫理委員会を新設したことが報じられた一方で、18日には、県からも補助を受けた越知町発注のファイティングドッグス本拠地化運動場整備工事で越知町の業者が談合容疑で逮捕されたことが、報じられました。
 そして、今朝の新聞で四国地方整備局中村河川国道事務所発注工事で談合疑いで入札が中止されていたことが報じられています。
 このような動きがある中で、1月15日に開催された第10回高知県談合防止対策検討委員会では委員から「ペナルティーの強化」について「ペナルティーの強化について、議会の意見によってひっくり返されるという仕組みがあるということを知らなかった。行政上の専門的な決定であって、政治的な多数派によってひっくり返されてしまうのはどうかと思う。そういうことを前提にして、ペナルティーの強化のことを議論することの方向性自体がどうかと思う。それであれば、最初から政治的な配慮で議論したら良い。」という意見が出されています。
 まさに、昨年12月議会での指名停止期間短縮措置を求める請願を議会が多数決で可決したことが、談合防止のために真摯に検討されている委員の皆さんの議論に水を差すこととなっており、議会として県民に対する信頼を失うことになっているのではないかと懸念します。
 昨年末、地域で若者から「談合指名停止期間短縮請願は可決されたけど坂本さんは、反対されていましたよね。それが、本来の対応だと思います。」と、声をかけられました。
 業界のコンプライアンス確立の先が見えない中、我々にも厳しい対応が求められていると思います。
 来週25日には、企画建設委員会で談合防止対策検討委員会の最終報告などについて報告を受けることとなっています。

1月18日「自殺者3万人割れに楽観せず、一層『生き心地の良い社会』へ」

 警察庁の発表では、去年1年間に自殺した人が27、766人と前年より2、885人、率にして9.4%減り、15年ぶりに3万人を下回ったとのことです。
 年間の自殺者は平成10年以降3万人を超え続け、ピーク時の2003年には34、000人余りに上りましたが、今回、1997年以来、15年ぶりに3万人を下回りました。本県は212人で、全国の減少率を下回る5%減で、明らかにはなっていませんが自殺率による比較では、全国的にも課題が多いのではないかと思われます。
 15年ぶりに3万人を下回ったことについて、自殺対策に取り組むNPO法人「ライフリンク」の代表、清水康之さんは「特に大きかったのは、市区町村のレベルで実践的な取り組みが進むようになったことだと思う。しかし、1日70人を超える人が自殺で亡くなっているという現状は変わらないので、楽観するのではなく、より一層スピード感を持って対策を進めていくことが大事だ」とコメントされています。
 昨年来高された清水さんの「『生き心地の良い社会』へ〜今、私たちにできること」と題した講演で、感じたのは、人が自殺せざるを得ないときは「生きることの促進要因」よりも「生きることの阻害要因」が大きい時であると位置づけられていたが、どう考えても、今の社会は「将来への不安や絶望」「失業や不安定雇用」「過重労働」「借金や貧困」「家族や周囲からの虐待・いじめ」「病気、介護疲れ」「社会や地域に対する不信感」「孤独」などの阻害要因が増加し続けているのに、なぜ減少しているのか」ということでした。その意味でも、今回の結果で楽観せず、「生きることの阻害要因」を除き、「生きることの促進要因」の増加の取り組みに力を入れなければならないと思ったところです。

1月17日「我が事としての1.17を」

 阪神・淡路大震災から丸18年を迎えました。被災地では震災後、増え続けてきた人口が初めて減少に転じ、復興住宅の高齢化率は50%に迫るなど、自立に向けた格差は拡大しています。
 兵庫県によると、被災12市の人口は震災で約15万人減少し、2001年に震災前を上回り、その後も増加していたが、昨年末、わずかに減少しています。伸び率も、西宮、宝塚、芦屋、川西の阪神間4市は震災前の1割増だが、淡路3市は震災前の8割台、尼崎市も9割にとどまっているし、神戸市も初めて減少に転じたとのことです。被害の大きかった長田区は震災前の7割台、兵庫区も9割となっています。
 復興住宅の高齢化率は48%で過去最高となり、県は見守り体制を強化し、住民の絆づくりに取り組まれています。
 18年経ってなお、復興格差が顕著な中で、この阪神淡路大震災が風化していくことは、3.11の風化にもつながると感じざるをえません。
 今日という日を「我が事として」捉える1.17としたいと思います。
 私の毎年の1.17の迎え方は、午前5時46分に合掌し、非常食で一日を過ごすことです。
 今日明日の南海地震対策再検討特別委員会でも、来年度予算に向けてしっかりと議論をしたいと思います。

1月16日「津波避難ビルを一つでも多く」

 18回目の1.17を明日に控え、今日は昭和小校区市民防災プロジェクトによる津波避難ビル指定協力依頼行動を行ってきました。
 昨年11月以来の2回目となりますが、今日は老人保健施設とマンションなど全部で3箇所となります。一つでも安心できる避難場所を探したい。地域の命を失いたくないとの思いの行動が続いています。
 サービス付高齢者向け住宅では、防災担当の職員さんも配置されるなどしていて、日頃から検討がされているところですが、津波避難ビルとして指定され、標榜することの課題はいろいろとお話くださいました。同行された市役所職員の方にも受け止めていただいて、課題が解決した時には協力いただくことなどを重ねてお願いしてきました。
 また、2軒のマンションでは、今回の協力依頼を受けて、理事会で正式に協議し始めるところと、「どうせいざという時には、受け入れざるをえないのだから、指定を受けて備えておいた方が良いから、早く話をすすめる」というところとそれぞれですが、皆さん要請を真摯に受け止めていただいています。写真右にありますように、マンション施設内を案内していただいたところもありました。
 これで依頼してきた津波避難ビルは7棟となりました。まだ、結果は出ていませんが、良い返事を頂けたところもありますので、次につなげていきたいと思います。

1月15日「阪神でも東日本でも防げる死というのはあったはず」

 昨日も少しだけ報告した室ア益輝関西学院大学総合政策学部教授で災害復興制度研究所所長の特別講演のポイントをもう少しキーワード的に報告しておきます。
1 災害は、人間の命だけでなく、人間らしく生きるための基盤を破壊する。
 →ひとり一人の生きる基盤を、社会全体として取り戻すことが求められる
「人間復興」とは、ひとり一人の災害からの再興を社会的に図ることで、人間らしさを取り戻すための社会的寄り添いである。
2 制度はそのひとり一人の再興をするための社会インフラである
→自立するという目標とそれを追及する運動が先。それを支える社会手段としての制度は後
 制度をつくるのも、制度を動かすのもまた人間である。制度を使い、制度にいじめられるのも人間であって、そのことによって不幸の累乗があってはならない。
「法律いじり」にばかり追われるが、今の制度でできることがある。
3 制度の壁として考えられること
責任がある以上「補償」であるべき
・他人事ではなく「わがこと」
・自己責任よりも社会責務
自助・共助・公助は、7:2:1の割合だと言われるが、自助の前に公助があるべき。
・日常時に対応した法規を非常時に適用することによって派生する問題
・災害基本法などの災害関連法規そのものがもっている限界からくる問題
・災害関連法規の本来の趣旨を忘れて硬直的に運用することからくる問題
 我が国の災害対応とそれに関わる法制では、「天災としてあきらめる」「焼け太りを許さない」といった発想が、伝統的に受け継がれてきた。創造的復興がなんでもありを生み出して、流用問題を生じさせた。
・後追い的限界、縦割り的限界、理解不足的限界
4 法制の課題 
・安全性の確立
・減災のサイクル
・防災自治の原則 
新しい社会には新しい考え方が必要、でないと進化する災害に対応していけない。
 先生は、残念そうに「阪神でも東日本でも防げる死というのはいくらでもあったはずである。」ということを仰っていたが、私たちには、そのことと真摯に向き合いながら取り組んでいくことで、南海トラフ巨大地震と向き合う責務があると決意させられたところです。

1月14日「1.17、3.11を風化させないために」

 1.17から18年目が近づく神戸、西宮へ毎年この時期に出向いています。
 西宮に向かう前に、5度目となる人と防災未来センターを訪ねて、常設展示、企画展「市民が撮った東日本大震災−3.11キヲクのキロク写真展−」を観たあと、時間がなかったために「1.17 3.11 つながる人つながるまち」に後ろ髪をひかれながら西宮へと向かいました。
 初日は、関西学院災害復興制度研究所主催の全国被災地交流集会に参加し、「みんなで考えよう―原発避難のこれから」をテーマに3時間半の密度の濃い円卓会議が開催されました。
 避難先でさまざまな取り組みを始めた広域避難の人たちの現況報告を受け、支援団体や受け入れ自治体の動き、パーソナル・サポートのありようなどについて情報交換が行われ共有化が図られました。後半は、原発事故子ども被災者支援法のアクションプランやセカンドタウン、全国的な被曝管理の制度設計、個人情報の問題などについて議論が行われ、全国で取り組まなければならない課題も幾分か明らかになったように感じます。この高知で何をしなければならないか、具体的に動けたらと思っています。
 そして、昨日は、「守るべきもの」がある社会へ―災害復興と社会的包摂」をテーマにした2013年復興・減災フォーラムに参加しました。
 4時間半にわたって室ア益輝関西学院大学総合政策学部教授で災害復興制度研究所所長の特別講演、熊坂義裕社会的包摂サポートセンター代表理事で前宮古市長の基調講演、そしてパネルディスカッションで、災害からの復興と、平時からの社会的包摂(誰もが包まれた状態)の実現とは無関係ではありえない中で、今何が見過ごされているかなどについて話し合われました。
 室ア益輝先生は、長く高知市の防災人づくり塾の講師陣のお一人として、高知にはなじみの深い方でもありますが、今年退官されます。その講演の中では、「災害は、人間の命だけでなく、人間らしく生きるための基盤を破壊する。だから、ひとり一人の生きる基盤を、社会全体として取り戻すことが求められていることを『人間復興』として成し遂げていくために、何が障壁となっているかということ」を被災地・被災者の現地主義にもとづいて、時折涙ぐみながらに訴えられました。会場からは、熱い講演と長年のご尽力に対して、万雷の拍手が送られていました。私も、本当に長い間お世話になったし、これからの高知に対して、引き続きご助言・ご提言をいただきたいと思ったところです。
 フォーラムについては、朝日新聞16日付けで詳細掲載される予定ですが、私もおって詳細報告させていただきたいと思います。

1月12日「地域から反差別・人権運動の再構築を」

 昨日は、部落解放同盟高知県連荊冠旗開きに先立って開催された人権講演会で「新たな時代の部落解放・人権政策を巡る現状と課題」について大阪市立大学非常勤講師で部落解放・人権研究所運動理論部会副会長の谷元昭信さんのお話を聞かせて頂きました。
 人権状況を巡る日本の状況が危機の時代を迎えている中で、「人権の危機」を生み出している背景として、人権・平和の危機を招いている経済不況と社会不安の中で、その社会不安を吸収している反人権・差別主義勢力の論理に対して、きちんと反論できていない反差別・人権運動の不十分さが指摘されていました。
 その意味からも、地域から、もっともっと丁寧な反差別・人権運動を再構築していくことが求められたところです。
 昨年10年ぶりに実施された「高知県人権に関する県民意識調査」によると、今の日本は、基本的人権が尊重されている社会だと思う人は5人に一人、国民の人権意識は、4〜5年前に比べて高くなっているかと聴かれれば、そう思う人は前回よりおよそ10ポイント減の16.9%、そして、日本社会における人権にかかわる問題として、関心のあるものは同和問題と答えた人が、前回第2位45%から第7位28%と大きく後退しています。そして、人権が侵害されたときに、「何もしなかった」と泣き寝入りした人が38%と前回を上回り、同和地区を気にするのは、「結婚するとき」という人が1/3で、相変わらず最も多いという結果を見たとき、その厳しい人権意識の状況に置かれている背景をしっかり分析しながら、そのような人権意識状況にある人たちとしっかり向き合い、論理的に反差別・人権運動の理解を求めていくことが必要になっていることを迫られていると思ったところです。
 この国では、天災と人災の「二重災害」とも言うべき津波・原発災害からの震災復興も基本的人権を踏まえた、人間復興と言うにはほど遠く、原発や米軍基地という「犠牲のシステム」からは、脱却できないまま、そして、経済不況と社会不安を拡大しかねない極めて危険な方向へと進む政治選択が行われました。そのことを踏まえたとき、今年は民主主義の徹底、基本的人権の尊重、反差別・人権運動の再構築の年として切り拓いていく戦線を拡大していきたいものです。

1月11日「資本主義経済ではなく『コミュニティとともに生きる経済』」

 今朝の朝日新聞には、敦賀原発などを持つ原発専業会社の日本原子力発電が、原発を動かしていないにもかかわらず今年度上半期の純利益が過去最高の209億円になったと報じています。
 東京、関西など5電力が電気を買う契約を続け、電気が送られていないのに「基本料」として計760億円ほども払い、原発を動かしていないので発電の費用がかからず、もうけが大きくなったもので、各電力会社の支払ったて「基本料」計760億円の費用は各電力の電気料金に含まれ、利用者が負担していることになっています。
 こんな仕組みがまかり通ることからも、フクシマを経験してもこの国は原発依存から脱却することができないのだと思わざるをえません。
 利潤追求のためなら、どのような犠牲も厭わない国であれば、あまりに恥ずかしいではありませんか。
 昨日の内山節さんの講演は、「失業の不可避性など資本主義の持つ限界が明らかになる時代に「自分たちの生きる世界を自分たちでつくりながら世界を改革する思想である南の思想」へと向かう時代にある。「コミュニティと「ともに生きる経済」との結びつきへの模索」が、被災地で行われているし、そこへの期待が高まっていることからも、経済成長と不離一体の原発型社会から脱していくのが3.11後にデザインする社会である。」ということであったことからすれば、この国の3.11後の社会をどうデザインするかを迫られているように思えます。
 まさに、今朝の日本原電のもうけの仕組みの報道の中に、そのことへのメッセージも込められているように感じたところです。


1月10日「原発を成立させている構造自体を変える」

 関西電力の八木誠社長は7日の福井県庁で行った年頭記者会見で、大飯原発3.4号機を除き停止中の県内の原発九基について「安全対策をやり、国民の理解を得た上で、なんとしても再稼働を果たしたい」と意欲を示したそうです。
 運転年数が四十年を超えた美浜原発1、2号機(同県美浜町)に関しては「今後、原子力規制委員会が定める基準に対応したい。基準をクリアすれば運転を延長できると理解している」と述べ、廃炉を前提にしない考えを明らかにしています。
 新政権になって、原発推進勢力は臆することなく原発復活の狼煙を挙げ始めたと言えます。
 そんな時だからこそ「危険だから反対というだけでなく、原発を成立させている構造自体を変えなければいけない」という内山節さんの講演を聴きたい。
 3.11後の復興のグランドデザインは、原発事故を生みだした“呪縛の構造”をこわし、「等身大の世界」を確立し、経済成長とセットで存在する原発に焦点を当て、これからの社会のあり方を考える講演会が今夜6時から共済会館で開催されます。
 私も理事を務めさせて頂いている公益社団法人・高知県自治研究センターの主催です。ご案内が遅くなりましたがどうぞお越し下さい。

1月9日「『みえない雲』との向き合い方」

 我が家ではずっと定期購読している「通販生活」に、付録のDVDがついていたとのことで、連れ合いから渡されたのはドイツの2006年の映画「みえない雲」でした。
 西ドイツ(当時)のバイエルン州の原子力発電所で起こった架空の放射能漏れ事故と、その後の被曝者の体験を取り上げたものでした。
原発事故の突発性、日常生活がふいに断ち切られる惨劇、「雲」に追われるように避難する群衆、先を争う醜い人の我欲、無人となった町や村の荒廃、そして被災者を苦しめてゆく放射能障害、さらには今回、福島からの避難者が強いられた差別、「放射能は移る」と忌避された転校生に対するいじめにも似たエピソードが展開されていくものです。
 その中で、翻弄されていく主人公との向き合い方、フクシマとの向き合い方に、ドイツと日本の違いがあるのかと思わざるを得ませんでした。


1月8日「『粘土プロレス』に吹き出す」



 昨日の高知新聞に記事が出ていましたので、「粘土プロレス ~ワールドハチャメチャ高知巡業2013~ デハラユキノリ新作フィギュア展」に足を運んでみました。
 下ネタありの想像以上のユニークさで、思わず吹き出しそうなものもありました。写真右端にあるザ・ブッチャーのフィギャーは漫画家・西原理恵子さんお買い上げでした。
 時々、報告しているサンダーバードレプリカ人形などのフリーランスの造形作家をしている私の弟の作品(写真下列)とは、また趣が違いますが、会場を出たところでデハラさんにお会いした際に、「ジャンルは違うかもしれないけどお互い頑張りたいですね」とのお言葉も頂いたところです。
 それにしても、中学生ぐらいの時にプロレスラーを粘土で作って、それぞれ技をかけさせて写真に収めていたりしたものですが、あの写真もどこへ行ったものやら。兄弟揃ってのプロレス好きは、ずっと継続しています。

1/14(月・祝)まで開催中です。12:00~19:00
スリーカウントギャラリー(粘プロ特設展示室)
〒780-0833 高知県高知市南はりまや町1-17-1ケンタッキービル3F
お問合せ nendo@dehara.com

1月7日「『ゾンビ竹中平蔵』で蘇る悪夢」

 あの竹中平蔵が、安倍内閣の成長戦略づくりを担う新設の「産業競争力会議」のメンバーとして復活するとの報道がされていますが、あれほど弱いものいじめの得意なゾンビを重宝がる経済政策は、庶民にとってはあの悪夢を思い出させるものがあります。
 この記事を読みながら、半年ほど前に読んだ佐高信著「竹中平蔵こそ証人喚問を」を思い出しました。
 佐高氏が、竹中を証人喚問すべきだとする理由として、多々あるが、1つは木村剛を金融庁の顧問にし、彼が会長となった日本振興銀行が破綻したのに、その責任を問われてもコメントを回避していること。2つ目は、郵政「民営化」にからむ「かんぽの宿」のオリックスへの払い下げ問題。そして、3つ目が“逃税疑惑”等の個人的な問題などであるとしています。
 一番ひどくてセコいのが3番目の「逃税疑惑」です。 「知ってる?『1月1日』に日本にいなければ、住民税は請求されない、つまり払わなくていいんだ」と竹中本人が周囲に洩らし、実際に93年から96年にかけて米国と日本の間を6回も住民票を移動させ、なおかつ1月1日は毎年米国に居住していることにしていたというものです。
 こんな人間が、金融財政担当大臣になり、自分は痛みを感じず、他人に痛みを押し付ける改悪を推進したのが、あの小泉構造改悪だったとすれば、いろいろと察しがつこうかと思います。
 ちなみに冒頭の「産業競争力会議」のメンバーには、佐高氏のこの著書で「理念なき欠陥社長」として批判の対象にしている三木谷浩史楽天社長も参加しています。


1月6日「『被災自治体支援』での自殺を考える」

 昨日の夕刊の記事で、東日本大震災の被災自治体支援で岩手県大槌町に派遣されていた兵庫県宝塚市の男性職員が、宿泊していた宮古市の仮設住宅で自殺されていたことが、小さく報道されていました。
より詳細な報道では、カレンダーの裏には、周囲への感謝と「大槌は素晴らしい町です。大槌頑張れ」と記されていたということですが、男性は昨年10月1日に派遣され、任期は今年3月31日までだったそうです。仕事納め後の12月29、30両日も復興計画に関する住民の聞き取り調査のため出勤しており、遺体が見つかったのは3日だったとのことです。
 岩手県では、昨年の7月、陸前高田市へ盛岡市から派遣されていた男性職員が、乗用車内で「自分の希望で被災地に来たのに、役に立てず申し訳ない」との趣旨の家族宛ての文書を残して自殺していた事例もありました。
 昨年、南海地震対策再検討特別委員会で、陸前高田市、大槌町を調査のために訪ねていたとき、この両自治体では行革による大量の人員削減の後、震災でさらに多くの職員を失い、とても支援の職員だけでは対応できないと言われていました。それだけに、相当過重な仕事をこなされていたのではないかと思わざるをえませんし、また、慣れない土地・職場での、仕事に行き詰まることがあっても、自らで抱え込んでしまっていたということがあったのかもしれません。
 助かった命を、失わせることのないように復興に向けて支援をされている職員の方が、自死という形を選択せざるをえなかったことが悔やまれてなりません。
 全国から支援のため被災地に派遣されている職員の皆様と受け入れる皆様の支え合いを大切にして下さいと念じざるをえません。






1月5日「『自己肯定感』について考えましょう」

 昨年の今頃開催された「ひきこもりについての公開講座」(高知県地域自殺対策緊急強化事業補助金により開催)が一週間後に迫りましたので、お知らせさせていただきます。
 今回は、自分自身が母校の関西学院大学で開催される「日本災害復興学会」に出席のため、欠席となることでお詫びの意味も込めての告知です。
 講師は高知県出身で立命館大学大学院応用人間科学研究科高垣忠一郎教授です。昨年の講演は大変ご好評頂き、準備した資料が全てなくなってしまいました。今回は親子関係に焦点をあてて「自己肯定感を育てる親子関係」と題して、お話がされます。
 昨年のお話を聞かせていただいて、「高度経済成長とともに、その成長を支えるための経済優先の人材づくりへと教育が、「走り続けることが当たり前」のような若者を育てたのではないか。そして、おとなは子どもとの向き合い方の中で、心を聴いてあげないままに、置き去りにしてきたのではという「生きづらさ」を生じさせてきた背景がある中で、どう向き合うのか。人にとって辛いのは無視されること。存在を無視されることほど辛いことはない。学校へ行けないということは、その子の一部分であって、部分的なことを見て、「まるごと否定している」。そうすると「自分が自分であってはいけない」という気になってしまう。世間の「普通」から離れている子どもや若者が、「こんな自分でいいじゃないか」と思えたら元気にもなれるが、そう思えないことで、自己を否定している。「部分」でもって丸ごと否定されることが多いが、存在そのものをまるごと肯定する。子どもや若者が丸ごと愛されている、肯定されていると言うことを実感できれば、自己肯定感が育つのではないか。」ということなどを通じて、「まるごと、しっかり受け止めてくれているという安心感」を感じられる大人の向き合い方、社会のしくみが自己肯定感を育てていくことになるのではと感じさせていただいたものです。
 参加料は無料です。どうぞ会場にお越し下さい。
 と き 1月13日(日) 13:00開場  13:30〜16:00
 ところ 男女共同参画センター・ソーレ3F大会議室

1月4日「『手抜き除染』横行を放置しない」

 今朝の朝日新聞1面は「手抜き除染相次ぐ 」の見出しで、東京電力福島第一原発周辺の除染作業で、取り除いた土や枝葉、洗浄に使った水の一部を現場周辺の川などに捨てる「手抜き除染」が横行していることを報じています。
 元請けゼネコンの現場監督が指示して投棄した例もあり、発注元の環境省は契約違反とみて調査を始めており、汚染廃棄物の扱いを定めた特別措置法に違反する可能性があるとのことです。
 環境省は昨夏以降、福島県内の11市町村を除染特別地域に指定し、建物や道路、農地などから20メートル内の本格除染を始めているが、これまで4市町村の本格除染をゼネコンの共同企業体(JV)に発注し、楢葉町が前田建設工業や大日本土木など(受注金額188億円)、飯舘村が大成建設など(77億円)、川内村が大林組など(43億円)、田村市が鹿島など(33億円)となっています。
 取材では、作業員約20人から、ゼネコンや下請け会社側の指示で投棄したという証言を得、「作業ルール通りやればとても終わらない」との声も聞いているとのことです。
 これらのゼネコンは、震災がれき処理でも莫大な受注を受けており、まさに、震災バブルで潤っているところだが、今回の「手抜き除染」などを見るに付け、「除染手当の中抜き」払いなど、震災バブルとゼネコンの関係にある問題点が、「復興予算流用問題」などともつながっているのではと考えざるをえません。
 この仕組みを放置することなく、一日も早い「人間復興」への転換を図らなければなりません。

1月3日「『ベアテの贈りもの』をしっかり受け止めて」

 第二次世界大戦後、GHQ民政局員として日本国憲法の男女平等などの条項を起草した米国人女性、ベアテ・シロタ・ゴードンさんが昨年12月30日89歳で亡くなられたことが、各紙で報道されています。
 ゴードンさんは生前、日本の憲法は米国の憲法より素晴らしい。決して『押しつけ』ではない」と主張し、9条(戦争放棄)を含む改憲の動きに反対し、精力的に日本でも講演されていました。
 2000年5月2日には国会の憲法調査会で意見陳述し、「日本国憲法は世界に誇るモデルだから50年以上も改正されなかった。他の国にその精神を広げてほしい」と訴えたとの記録も残っています。それだけに、この国の危ない選挙結果は気がかりでならなかったのではと思ったりもします。
 私は、聴く機会がありませんでしたが、高知でも、多くの皆さんがベアテさんの講演には触れられていたとのことです。しかし、05年11月5日、ソーレネットワーク主催の映画「ベアテの贈りもの」を鑑賞できたことは、貴重な体験でした。憲法24条「家族生活における個人の尊厳と両性の平等」の生みの親であるベアテ・シロタさんの生涯と憲法24条、14条を武器に闘ってこられた女性の地位向上と男女平等社会の実現の歴史を改めて学ばせていただいたことを思い出します。今の男女共同参加社会の発展の先に、「歴史の英知」としての9条を守りぬくことがベアテさんの願いであることを噛み締めておきたいものです。



1月2日「『わがこと防災減災』として備える」

 年が開けると、新年会が連続する日々を迎えるが、私にとっては「震災への備え」の原点でもある1.17を控えて、兵庫で震災復興について学ぶためにほぼ毎年足を運んでいます。そして、3回目の3.11を迎えるにあたって、「忘れないで欲しい」との声が被災地から聞こえてきます。「記録する。伝える。備える。」東日本大震災で直面した一人一人の生と死を胸に刻み、教訓をあしたの災害に生かす。ということで、「河北新報」は、「わがこと防災減災」の連載が始まりました(写真は、東日本大震災から3年目を迎える宮城県女川町の中心部には更地が広がるが、暮らしを取り戻す努力は続けられています)。
 「忘れないこと」「伝えること」が次の西日本大震災へ「備える」ことになるのだろうと肝に銘じています。そして、震災への備えは、社会の脆弱点の克服であり、そのために取り組む政治活動、議会活動に全力をあげる一年間にしていきたいと思います。



1月1日「私たちの闘いが『間に合わなかった』ではすまない」

あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いします

 前に読んだ本で、ダグラス・ラミスさんの「経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか」(2000年9月出版)を、改めて読んでいて、今こそ「現実」をどう捉えていくのかと言うことを考えさせられます。
 我々が求めている反戦平和、憲法擁護、反貧困、反原発などの闘いを「非現実的」と言って、批判し、揺り戻そうとする勢力は、「所得につながることにのみ現実性がある」と考え、実際それを多く手にしている人々であり、それをさらに多く手にするためにはどうすればいいのかと日夜考えている人々であることを指摘しています。
 我々は、あくまでも今の「現実」に立脚した運動に取り組んでいることを自覚した運動を再構築していく必要があります。
 第6章「変えるものとしての現実」には「原発があれば、いつかまた放射能が漏れる、事故は必ず起こるからです。人が忘れたとしても、とにかく問題は続きます。反原発運動は、ユートピア主義とか理想主義とか、何かのイデオロギーに基づいた運動ではなく、現実に存在する問題に基づいた運動です。実際に放射能はこれまで何度も漏れたし、故障しない機械などありえないというごく当たり前のことを思い出せば、これからも漏れるということは分かります。ですから、反原発運動は残るかなくなるかではなく、間に合うか間に合わないか、が問題なのです。希望はあります。しかしこれはすべて、もし間に合えばの話です。」との文章があります。
 3.11フクシマには、間に合いませんでしたが、今後は、子どもたちに間に合わなかったではすまされません。