2010年02月定例会代表質問(3月3日)

◎30番(坂本茂雄君) おはようございます。御許しをいただきましたので、ただいまから県民クラブを代表いたしまして、質問をさせていただきたいと思います。
 「命を、守りたい。命を守りたいと願うのです。生まれくる命、そして、育ちゆく命を守りたい」と鳩山首相は、施政方針演説で述べられました。本県においても、分け隔てすることなく命を守るということを念頭に置かれて、県政を進められているということを踏まえまして、順次、知事以下執行部の皆さんに御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、冒頭で述べましたように、鳩山首相は、命を守りたいと決意を示され、多くの政策をそこにつなげようとしています。そこで、知事は、県政を進めていく上で、一番守りたいものは何なのか。そして、その理由と実現のためのやる気を示していただきたいと思います。
 新政権との間で、これまでも知事自身も大きな期待を寄せてきた地域主権の具体化が進みつつあります。そこで、地域主権のもとでの高知県政についてもお聞きします。
 地域主権戦略の工程表、いわゆる原口プランに沿っていけば、地方政府基本法の制定以外は、ほぼ来年度で具体化することになると思われますが、本県、または、県内市町村がその地域主権戦略のもとで、自治体のことはみずからが自律的に責任を持って課題を解決でき得る体制が確立できるかどうか、その見通しについてお伺いします。
 次に、財政問題です。昨日からも言われておりますが、総額7.7兆円という臨時財政対策債の発行は、過去最大の発行額であり、実質的な交付税総額24.6兆円のうち臨財債が約3割を占めています。本県においても、今年度が今までの最高で489.9億円だったものが来年度はさらに539.8億円に上り、来年度までの発行額累計は3,048.8億円に上ります。
 いずれにしても、その元利償還金は,全額、後年度の基準財政需要額に算入されるから心配はないというふうに言われてきましたが、臨財債は、あくまでも赤字地方債であり、いつまでもこれに頼った地方財政計画であってはならないと思います。むしろ、地域主権によって、どんなに税・財源が自治体に移譲されたとしても、自治体間の財政格差が縮まることはないわけで、財源保障・財政調整機能を持つ交付税の維持・確保こそが求められますが、その維持・確保に向けてどのように働きかけていくか、お聞きします。
 次に、今年度は、重なる大型補正で6年ぶりに予算ベースで5,000億円を超しておりますが、2011年度で多くの基金事業が終了することが予定されており、国も地方も税収の大幅な伸びが期待されない中、果敢に挑戦する裏打ちとしての安定した財政運営の見通しを、ポスト基金事業も含めて検討されていることと思いますが、明らかにしていただきたいと思います。
 次に、地域の支え合いの力について、お聞きします。日本一の健康長寿県構想にある、ともに支え合いながら生き生きと暮らす高知型福祉の実現を目指すためには、約6割の県民の方々が、ここまで地域が担ってきた支え合いの力が弱まっていると感じておられる、地域の支え合いの力をどう構築していくかにかかっているように思われます。しかし、それは必ずしも、高知型福祉の実現に限られたことではありません。さまざまな県政の課題の中で、防災における共助や自助に代表されるような地域の支え合いの力、また、買物難民が生じかねない市町村の商店街の維持をどのように支えるか、さらに、子供を地域で見守っている方の中には、地域住民の皆さんや民生・児童委員はもちろん交通安全指導員、スクールガードリーダー、シニアネットワークなど極めて幅の広い地域の支え合いの力などが必要とされています。
 その意味では、どうしても県では担いきれないきめ細かな部分や地域の「支え合いの力」を借りてこそ県政課題が進み、県民の満足度も高められていくという分野は多岐にわたっているのではないかと思います。
 そこで、県として地域の支え合いの力をどのように蓄積し、どのように発揮していただくのか、そのための仕組みをしっかりと考えていたただきたいと思うのですが、御所見をお伺いします。
 次に、行革プランと地域主権のもとでの県庁組織のあり方について、御質問をさせていただきます。
 これまでの高知県行政改革プランは、数値目標ありきの極めて強引な手法で具体化が図られてきました。そのため、財政的な削減効果は一定図られたものの、違法性の疑われた一部業務のアウトソーシングを再直営化したり、県庁組織の年齢構成のいびつさが顕在化したり、仕事の進め方がスクラップ重視できたために、ビルド部分の構築の弱さや新たな公共サービスに対応するための人材確保に困難性を生じたりという課題も明らかになりました。
 それらのことを踏まえて、高知県行政改革検討委員会において新・行革プラン案が策定されたところですが、そのプラン等についてお尋ねします。
 まず、これまで、新行革プランの策定に当たっては、個別のテーマごとにこれまでの総括ということもしながら議論を進め、プランに反映させるというふうに、県は言われてまいりましたが、十分反映されているとは言いがたいようにも思えます。職員数の削減は、人件費削減面での効果はありましたが、県庁組織の機能充実の面からどうであったのか、お聞きします。
 次に、新・行革プランでは、3,300人体制に向けた削減の必要性として、本県財政構造が国の動向に左右される脆弱な体質にあるため、徹底した効率化を図って、中長期的に財政の健全化を確保していく努力が必要なこと、としていますが、国の動向に左右されない体質としていくために、人件費削減だけに頼ることには無理があるのではないかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
 また、これまでも10年前の職員数を100とした時、78.7まで削減された県庁職員の中で、メンタルヘルスの不調者が増加していることを指摘してきてまいりましたが、昨年9月定例会予算委員会で、職員一人一人が大切にされ、生き生きとしてやりがいを持って働くことができる職場づくりを目指して、昨年3月、職員の心と体の健康づくり計画を策定してきたと答弁しながらも、プランの中で、職員の健康管理やセクハラ、パワハラ対策など県庁組織の健全性への配慮が欠けていると思われますが、言及するつもりはないのでしょうか。
 そして、アウトソーシングに関して、第三者による評価と労働条件の検証については、2008年2月定例会におきましては、行政改革プランの再検討の中で、総括に対しての検討をするとのことでありましたが、プランの中でどのように反映されたのでしょうか。また、国との協議をどのように重ねられ、どのような検討・対応が図られようとしているのか、お伺いします。
 さらに、これまでの行革による人員削減の強行は、職種転換などで有能な人材やその職能を失うことが多かったと思われます。今後も技能職について職の全廃を掲げた前提では、将来に展望が持てないまま、与えられた仕事をしろ、やがてなくなる仕事だとモチベーションを維持できない人事管理がされている中、技能職員の知識と経験、その知恵を生かすよう、職場からの将来のあり方も含めて議論がなされるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 この項の最後に、今まで事業と組織のスリム化ばかりに奔走してきた現在のプランに対して、新・行革プランは、組織としての機能の質の向上、高知県職員としての質の向上が、地域主権の実現のために必要としているところが大きく違うのではないかと思われます。しかし、そのサブタイトルとして、地方の中の地方の代表としてということが掲げられています。地方の中の地方の代表として、国の政策へ反映させる取り組みも必要でしょうが、地域主権のもとでは自治体のことは自治体が判断するという仕組みに変わっていくことが予想されるわけであり、きちんと何が県民にとって優先度の高い施策なのかを見極められる県庁組織となる必要があります。そのためにも、県民目線で施策を練り上げられるボトムアップの組織運営も心がける必要があると考えますが、御所見をお伺いします。
 次に、東西軸活性化プランなど、まちづくりの考え方について、お聞きします。
 まず、東西軸活性化プランのあり方ですが、昨年11月に、県と高知市の合同チームを設置して、民間の有識者や地元商店街の方々などからも御意見をいただき、2回のプラン検討会で中間報告が取りまとめられました。しかし、あまりにも唐突感は否めませんし、不協和音も聞かれてまいります。官民協働と言いながら、官主導色が強すぎるという声もありますが、なぜそのようになったのか、お聞きします。
 次に、まずは東西軸、という言い方がされていますが、少し、足を伸ばせば、さらなる地域資源があったり、活性化させるべき商店街があったりするのに、まずは東西軸ということで、切り捨てられることについての疎外感も生じ、一体感が生まれてこないのではないかと懸念されます。中長期的な視点として、おおむね9年、当面は再来年度となっていますが、次は、いつ頃どこまでエリア拡大をして、中心市街地の活性化を図っていくことが予定されているのでしょうか。また、あくまでも東西軸周辺部分については、取り組むつもりはないのか、お聞きします。
 当初予算には8,894万円の関連予算も計上されていますが、いわゆるAランク事業の個別の精査については、関係団体などとの協議・調整はできているのか、お聞きします。
 いずれにしましても、スピード感は必要かもしれませんが、新歴史資料館なども場所ありきからスタートしたような感も受けるだけに、現在の図書館、文学館、追手前小学校跡地、永国寺キャンパスなど施設整備に多額の費用も必要となるだけに、慎重さと一体感と合意も兼ね備えたプランにしていただきたいということを要請しておきます。
 さて、日本という国は、まちづくりの反省を踏まえるのが遅く、商店街が衰退し始めてから、郊外型大規模店舗の規制のあり方を見直したり、とにかく自動車を走らせるための道路を縦横に通して、今度は環境保護のため、エコ対策で金をつぎ込んだり、公共交通体制維持のために悪戦苦闘するなど、検証すれば反省点は限りなくあるのではないかと思います。私が取り上げ続けている都市計画道路、はりまや町一宮線についても、今後のあり方について十分な検討をしないまま事業を継続したら、そのようなことになるのではないかと、相変わらず懸念しておりますので質問をさせていただきます。
 昨年2月定例会におきまして、知事は、「追手筋弥生町線から南側の区間については、交通需要予測に加えて、北側区間が完成した後、平成22年度に実際の交通の流れを調査し、水辺を生かした町づくりや、高知市の町づくりの方向性も踏まえて、整備のあり方について、総合的に判断する」と答弁され、一昨年2月定例会では、「歴史的な資産を生かした町づくりの視点から、広く県民や関係者の意向も聞きながら、今後の方向性を検討する。具体的には、平成21年度末の北側区間の完成以降に、実際の交通の流れや、新堀川の自然環境の復元の推移を県民に示しながら、検討したい」と答弁されています。追手筋弥生町線までの区間がまもなく開通しようとしている中で、検討組織の設置など、どのような手法を講じて、これらの答弁を具体化に移すのかお聞きするとともに、そのための予算的措置はなされているのか、お尋ねします。
 東西軸活性化プランの中でも、回遊性を支える快適な空間の創出としての、自転車・歩行者の快適な空間形成事業について、1,000万円が予算化されています。自転車・歩行者の快適な空間形成としては、既にヨーロッパを始め、国内でも社会実験としてさまざま取り組まれています。山形市に自転車専用レーンが設けられたり、埼玉県では総延長約700キロの自転車道網整備構想が打ち出されたり、松山市中心部でも、国土交通省が国道196号の路肩の自転車レーン、金沢市ではバスレーンを利用した自転車走行指導帯を設けたり、宇都宮市では、自転車のまちとして売り出すことが計画されています。それぞれのきっかけは、歩道上の安全確保や中心市街地の活性化、歩く人に優しい町づくりなどそれぞれあったとしても、それらの取り組みの中から極めて多様な効果が確認されています。
 1月15日付けの高知新聞・所感雑感の「自転車を物差しに」という投稿では、「車にとって邪魔だからという理由だけで、自転車が押しやられた不条理な道が多すぎます。つまり、自転車を利用するという視点が道路行政の中に欠けている」と警鐘が発せられています。ぜひ、高知でも、自転車を物差しにしたまちづくりが検討されていくことを期待してお聞きします。
 一つは、この自転車・歩行者の快適な空間形成事業では、回遊性を高める目的だけでなく、環境保護、CO2削減効果、健康づくり、交通安全の面からも検証するつもりはないでしょうか。
 二つには、東西軸活性化に限らず、高知市市街地を始め自転車専用レーンの確保を目指すとともに、将来的に県下の自転車道網を整備し、自転車で高知県を丸ごと体感できるような構想につなげるつもりはないのか、御所見をお伺いします。
 次に、日本一の健康長寿県構想について、質問いたします。
 この日本一の健康長寿県構想については、既に述べられておりますように、病気を予防し、健康に暮らす、医療環境を守り育てる、高知型福祉の実現、という3つの政策の方向と、それに沿った極めて多岐にわたる具体的な対策を示されたものです。そして、それぞれに自殺対策行動計画、地域医療再生計画など16もの個別計画が策定されています。その意味でも、この構想によって、高知の健康長寿が進んでいるぞということが、県民に分かりやすく取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、個別課題毎には工程表が示されていますが、その進捗状況の全体的把握と関連する個別計画の進捗状況の関連性が分かるような検証がなされるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 また、産業振興計画などでは、毎年改訂版がつくられることになっていますが、この構想の毎年の点検・改訂などの仕方についても、あわせて知事にお尋ねします。
 中でも、構想の中の、県民自らが病気を予防し、生涯を健康に暮らす、の項の安全安心な出産環境づくりについては、本県の大きな課題でもありますので、健康政策部長にお聞きします。このテーマにおいて、妊娠中の母体管理を適切に行うことなども含めて、来年度から、この対策を強化する取り組みを進めることなど、助産師さんの果たす役割が強く求められていますが、助産師外来開設予定の医療機関は、高知赤十字病院以外どこが想定されているのでしょうか。また、助産師外来を県内医療圏ごとなどに開設していくことを誘導することなどは検討できないのか。そのためにも、今後もニーズがあれば、財政的支援の拡大は可能なのか、お聞きします。
 また、そのためにも助産師さんの継続的な養成が求められている中、総合看護専門学校助産学科の廃止による懸念を主張してまいりましたが、廃止の前提の際に確保可能と見込まれていた県内における助産師の確保と、今後の確保の見通しをお伺いします。
 昨年来、不安視されてまいりました、くぼかわ病院の分娩取り扱いが、1月7日を最後に休止されました。県としても可能な支援策を講じられ、議会としても高知大医学部との意見交換で、県内の安心して出産できる体制を求めてまいりましたが、後退し続けているように思われてなりません。分娩可能な産婦人科は、中央医療圏域に必然的に集約化されてしまっていますが、今後の取り組みの中で、各医療圏域の体制を拡充するために、どのようなことが検討されているのか。また、中央圏域の現状の体制維持は可能なのか、あわせてお聞きします。
 この項の最後に、これまでも機会あるごとに取り上げてまいりました、命を守ることの水際作戦でもある自殺予防対策について、地域福祉部長に質問いたします。
 本県の自殺死亡率は全国的にも高い水準にあり、自殺者数としては、厚生労働省統計はまだ出されていませんが、その統計より比較的高い数値になりがちと言われる警察庁統計では、昨年一年間の速報値で262人に上りました。また、前年度との増減比率で見ると、私の試算では、増加した28都府県中、本県は17%増で、沖縄に次いで増加率が多くなっています。前年が多少少なくなっていたということがあるかもしれませんが、高知県という地域特性を踏まえた対策が求められています。
 昨年来、自殺対策緊急強化基金事業によって、見える施策が少しずつ打ち出されてきました。昨年設置された自殺予防情報センターに寄せられた相談件数は、前年度に精神保健福祉センターに寄せられた件数の26.5倍にも上り、高知いのちの電話相談件数も12%増の5,498件に上っています。主な原因となるものをどう解決していくかという根本的な取り組みと、支援の手を求めている方のところにまできちんと届くようなシステムをつくっていくことが求められています。
 そのためにも、警察との連携を図ることでの分析をきちんとしていただくということが大切ではなかろうかと思います。警察庁が集約した自殺者の居住地や職業、年齢などの統計データを基に、地域ごとに自殺発生の特性を分析、対策づくりに活用する方針を決めたとされていますが、警察本部としては、このことで、地域福祉部や関係諸機関との間で、どのように活用されていくつもりか、警察本部長にお尋ねします。
 そして、「高知いのちの電話」の相談時間の24時間化を目指す体制支援が打ち出されていますが、場所の確保は一定改善が図られるとお聞きしていますが、相談員の実働150人体制は、養成定員の拡大を図ることだけで可能となるのかどうか。
 また、これまでも四万十町などで先進的に取り組まれた事例がありますけれども、警察との連携で地域的な分析が図られれば、モデル事例として大学や福祉・医療機関などの関係諸機関とで一体となって予防対策、事例研究などが行えると思いますが、あわせて御所見をお伺いします。
 次に、雇用の問題について、商工労働部長に質問させていただきます。
 私が、懸念しているのは、昨年1年間の本県失業率が全国ワースト5位の6.1%と前年比で1.1ポイント悪化しているという今の経済状況の中で、緊急性が重視されるあまりに、現在の雇用対策が、緊急雇用対策基金事業に収れんされてしまっているという感じが否めないことです。
 緊急雇用創出臨時特例基金とふるさと雇用再生特別基金の活用が終わったとき、ふるさと雇用再生特別基金枠は別にしても、3年間で最大7,000人に上った雇用が雲散霧消してしまうのではないかと心配します。ポスト、緊急雇用創出・ふるさと雇用再生基金事業を見据えて、将来につながる雇用対策を真剣に講じていただきたいとの思いをいたしております。
 と、言いながらも、これも緊急対応になるのかもしれませんが、政府が昨年11月6日、緊急雇用対策本部のもとに、緊急雇用創造チームを設置し、各都道府県に、地域雇用戦略会議の設置を働きかけ、地域の実情にあった雇用促進施策を検討することとしたわけですが、本県においても、地域雇用戦略会議と本県の実情に合った雇用促進施策の検討に着手すべきだと考えますが、どのような方向性を持たれているのか、お聞きします。
 昨年の年末には、年越し派遣村をつくらなくてもいいようにと、また、行政によるたらい回しを防ぎ、求職者への利便性を向上させるためにということで、全国で失業者に対し、就職や住居、生活の支援や相談を1カ所で受け付ける、ワンストップ・サービス・デイが開催されました。私も12月29日に、高知市はりまや町の、ハローワークジョブセンターはりまやで開催されている年末緊急職業相談の場を訪ね、いろいろとお話を伺いました。それぞれの自治体間での対応格差はあったようですが、本県の取り組みは、関係機関の協力・連携体制がうまく取れている方だと聞きましたが、昨年末の3日間の取り組みの実績と、どのような評価をされているのか、お聞きします。
 また、求職期間が長期化する中、このような取り組みが、一時的なものでなく、雇用・生活支援の場としてのワンストップ・サービスを常態化させていくことが求められていると考えますが、御所見をお伺いします。
 さて、阪神淡路大震災から15年目の今年、世界ではハイチ、そして、チリと相次いで巨大地震が襲いました。まず、犠牲となった皆さんの御冥福をお祈りしたいと思います。本県でも、チリ地震による津波被害が心配されましたが、その対応については、昨日の知事答弁にも多くの学ぶべきことがあったという教訓を、さらに深めていただくことを要請しておきます。
 さて、今年の1月1日を基準日とした長期評価による地震発生確率によりますと、今後30年以内に南海地震が発生する確率は、昨年の「50%〜60%」、それから「60%程度」に高まり、着実に切迫度も増していると考えられます。
 そのような中、本県は、昨年2月には、高知県南海地震対策行動計画を策定し、県として実施すべき111項目の具体的な対策に、全庁を挙げて取り組んでおられるところだと思います。さらに、実際に南海地震が発生したときの具体的な応急対策活動を定める、高知県南海地震応急対策活動計画も策定されましたので、今後は、ぜひこれらの計画の内容をより充実させていただくことを要請しながら、まず、地震対策行動計画の進捗と課題について、危機管理部長にお尋ねします。
 南海地震対策行動計画における、具体的実績と現時点の課題とその対策が、第16回南海地震対策推進本部会議で明らかにされましたので、その進捗状況を踏まえて、お聞きします。事業者における事業継続計画、いわゆるBCPの作成が、実施計画どおりの進捗状況だという評価だが、高知大の大年先生の調査では、作成企業がわずか3%ということであります。このことから考えれば、BCP策定計画の目標そのものが少し不十分だったのではないかと思われますが、今後のBCP策定の支援方法とあわせてお聞きいたします。
 次に、災害復興のあり方についてであります。この課題については機会あるごとに提言をさせていただき、復旧の次のステージとして一定取り入れられてきた面もありますが、計画の進捗状況を見る限り、緒についたばかりという感じもします。勉強会から検討に踏み出すのは、いつのことかお聞きします。
実は、阪神・淡路大震災からの15年間は、大規模開発を優先する、創造的復興を推進したため、被災者の自立と被災地の再生が困難になったと言われています。日本災害復興学会では、災害復興基本法案を取りまとめ、現在、討議が深められているところであります。その中で復興の対象を、「公共の構造物などに限定されるものではなく、被災した人間はもとより、生活、文化、社会経済システム等、被災地域で喪失・損傷した有形無形の全てのものに及ぶ」と定めています。さらに、第5条、地方の自治では、「被災地の地方公共団体は、地方自治の本旨に従い、復興の公的施策について主たる責任を負い、その責務を果たすために必要な諸施策を市民と協働して策定するものとし、国は被災公共団体の自治を尊重し、これを支援・補完する責務を負う」としています。本県災害復興の課題で言うところの、高知県にふさわしい復興手法とはどのようなものをイメージしているのか、お聞きします。
 次は、地域防災力を高める上で、自主防災会の果たす役割は大きく、設立の促進と活性化の促進の目標が掲げられていますが、設立の促進は、実施計画よりおくれているものと評価され、活性化の促進は、実施計画どおり進捗となっています。設立の促進をさらに促し、課題である防災会組織間連携を強めるためにも、自主防災会に何が求められているのかをアンケートなどで調査してはどうでしょうか。自主防災会活動の濃淡から一定の年数が経てば、「何をしたらよいかわからない」という声が出始めます。そこを一歩踏み出してさらに活性化させるためにも、ぜひアンケート調査を実施することを求めたいと思いますが、御所見をお伺いします。
 次は、既存木造住宅の耐震化の促進についてであります。この目標は、実施計画どおり進捗となっています。しかし、目標の耐震化率を達成するためには、耐震改修工事の実績を増加させるだけでは困難との課題も抱えているとのことです。全国では、9道県が、住宅の耐震改修助成利用がゼロという実態がある中、本県の実績は増加しつつあるという状況にあります。
 ところが、高知市の今年度の耐震改修補助事業の実績表を見たとき、最も多い実績件数のある事業所では、1事業所で年間89件も耐震改修工事を行っていて、耐震改修工事の工期などからすれば、相当無理のある件数ではないかと思われます。結果として、そこに耐震性の品質の保証は担保されるのかという疑問がわいてきたりもします。改修後の検査や効果の検証というものについては、どのような完了検査で担保されているのか、お聞きします。
 あわせて、上位3社の事業所の実績件数がほぼ7割を占めており、残り3割を39社が請け負っているという状態が好ましいことなのか、この項は土木部長にお聞きします。
 今年度、下準備がされ、新年度では予算もつけた形で、南海地震長期浸水対策検討会を開催していくこととなっていますが、高知市内の浸水予測地域の皆さんは、長期に及んだときのライフラインの復旧などを最も心配されています。できるだけ早く不安を取り除く対策をするためにも、検討会による課題の整理を急いでいただきたいと思いますが、南海地震長期浸水対策事業についてのタイムスケジュールなどについてお聞きします。
 この項の最後に、一昨年の2月議会でも取りあげた消防広域化推進計画の進捗状況と問題点についてお聞きします。
 2月5日付けの朝日新聞の調査では、広域化推進計画策定済みの42都道府県で、広域消防組合設立協議会は20本部の地域に止まっているとのことでありました。消防広域化推進計画については、「現在の消防力は低下させないことや、消防力の発揮に欠かせない部隊の運用や通信指令のあり方、さらには、地域の消防団との円滑な連携の確保を基本に検討協議を行うこととあわせて、経費面でも理解の得られる費用負担のルールづくりなどを念頭に置く必要がある」と言われておりましたが、それらの検討協議の進捗状況と出されている問題点について、お聞きします。
 また、一昨年には、「これから議論を深めていく中で、消防本部の組み合わせを含めた消防広域化の姿が明確になりますので、その際、新たな選択肢が出てくることも考えられる」と答弁されています。が、拙速な議論に走ることなく、地域・現場の意見を十分に踏まえた対応を求めたいと思いますが、どのような姿勢で臨むのか、御所見をお伺いします。
 最後に、教育と命の課題について質問をさせていただきます。昨日、塚地議員から特別支援学校の再編に関しての質疑がありました。特に、高知ろう学校の同一敷地内への日高養護学校の高等部のみの分校併置課題などについて懸念が示されたところです。
 私は、障害のある生徒やその保護者が自らの判断で選択し、障害のある生徒もない生徒もともにお互いを理解し合いながら、まさに知事の言う、支え合いの力で学校も地域もが支え合いながら学べる場を提供していくことも求められているのではないかという立場で、質問をいたします。
 教育委員会は、特別支援学校再編計画を、ノーマライゼーションや特別支援教育の理念に基づき策定されたことと思いますが、県の特別支援教育の理念では、生活や学習上の困難を改善又は克服することに力点がおかれ、もとより、障害のある児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するための選択肢の整備がおくれているのではないかと思われます。
 4年前の国連総会において採択された、障害者権利条約の原則の一つとして、「社会への完全かつ効果的な参加及びインクルージョン」がうたわれ、教育についても「あらゆる教育段階、生涯学習におけるインクルーシブな教育制度を確保すること」としています。その意味では、今後、世界的に、また、日本においても教育や社会全体でのインクルージョンに向けた取り組みが進められることになろうかと思います。
 神奈川県教育委員会のかながわ教育ビジョンでは、「発達の段階でさまざまな人々と出会い、ともに学ぶことで、立場を超えて理解し合い、学び合える、誰をも包み込む(インクルージョン)教育をめざします」とあります。インクルージョンは、おのおのの個性を考慮しながら、協力・協調する教育方法であるとされています。ですから、障害児のみを対象としているわけではなく、困難を感じている全ての子供に対して行われることになるのです。このことは、高知県の抱えている教育課題、学力格差、不登校の生徒、陰湿ないじめの横行、中学校問題、これらを根本的に解決するには、学力対策、あるいは、不登校対策といった個別の対策だけでなくインクルーシブ教育という本当に血の通った考え方が、教育行政にも、教育現場にも理解されるところから始まるのではないかと思うのです。
 教育長も、昨日、しきりと共生社会の基盤づくりということを言われてました。本県において、中学校までともに学んできた友達とともに、地域の県立高校に進学したいとの思いを持つダウン症の子供さんに、今の県立高校における入学制度の壁が大きく立ちはだかりました。その保護者の方からの教育委員会への要請に対して、高校受検に際しての介助については要望を踏まえた一定の配慮が可能であるとされましたが、5教科の学力検査と、面接や調査書、志願理由書などを選抜の資料として総合的に判断するという壁です。
 実は、大阪府教育委員会では、高等学校における知的障害のある生徒が、府立高校で障害のない生徒とともに学びあう機会の充実を図るため、4年前から制度化した、自立支援推進校、共生推進校の取り組みが進んでいます。この間、これらの取り組みに対する生徒・保護者のニーズは高く、面接だけで行う入学者選抜の状況などにおいても、この4年間の入学者選抜の平均倍率は、公立高校の前期選抜の1.46倍を上回る3.48倍にも上っています。
 本県においても、このように県立高校でともに学べる姿を実現していただけるよう要請して、教育長に質問いたします。
 まず、高知県におけるインクルーシブ教育についての認識と進めていく考えがあるのか、お聞きします。
 また、先ほど述べましたような大阪府の自立支援推進校、共生推進校のあり方などについて、検討する考えがあるのか、これについてもお伺いいたします。
 そして、教育委員会に要請のあった保護者の方に対する回答書の中の「高等学校に障害のある子供さんの特別の枠を設けて受け入れる方法より、現在ある特別支援学校を充実させることにより、子供さんの自立に向けた専門的な教育に力を注いでいく方法が、将来的には子供さんのためになる」という教育委員会の考え方と、インクルーシブ教育のあり方に矛盾はないのか、お聞きします。
 次に、高校選抜入学検査のあり方についてお聞きします。入学者選抜のあり方については、前期選抜において、5教科の共通の学力検査を実施する。後期選抜において、3教科までの教科の検査、作文、面接、実技検査の中から学校が指定する検査を実施する。前期選抜に加えて、後期選抜、再募集において、志願理由書の提出を求める。前期選抜の募集定員を、原則として入学定員の80%を上限とする。など大きく変更されてから初めての入学検査が、今、行われています。この実施に伴うさまざまな御意見が寄せられているところですが、志願理由書を前期も、志望先変更のときにも、後期にも、さらに再募集の際にも書かせるのは、本当の思いを表現できないということにつながるのではないかという声があります。このようなことが妥当だとお考えになっているのか、お聞きします。
 せめて、志願理由書は、前期のみに改めるなど、現在行われている改定高校入学検査のあり方について、検証し、改めるべきは改める姿勢をお持ちなのか、お尋ねします。
 最後に、教育の中で命の大切さ、命をどう守るかという教育をどう実現するのかということを改めて確認するとともに、公立私立を問わず学校および教育機関が生徒の命とそのいのちを育んでこられた家族と、常に真摯に向き合うことを期待する意味で、知事に質問させていただきます。
 この3月24日という日は、高知学芸高校・上海列車事故の犠牲となった生徒たちの皆さんの23回忌となります。しかし、御遺族の皆さんにとっては、この23回忌を決して心安らかに迎えることができないのではないかと推察いたします。率直に申しまして、私はこの質問をすることについてずっと悩んできました。と言いますのも、自分自身が、高知学芸高校の卒業生として、この事故としっかり向き合うことができていたのかというと決してそうではなかったからです。事故発生当時、東京に住んでいた私は、テレビ報道でこの事故を知りました。その後は、高知と違って報道の量も少なく、その時から自分の中では、既に風化が始まっていたのではないかと反省しています。
 また、ここでの私の取り上げ方が、場合によっては一面的で、もしかして関係者や遺族の方々を再び傷つける場合もあるかもしれませんが、子供たちの学校教育の現場における安全を願う県民お互いがこの事故を風化させないためにも、質問をさせていただくこととしました。
 時間の関係で、事故の詳細と経過については省略させていただきますが、1988年3月24日、生徒27名と引率教諭1名の尊い命を失い、多くの心身ともの犠牲者を出した高知学芸高校上海列車事故は、昨年発行された事故報告書をめぐって、学校側と遺族側の間の溝の深さを改めて明らかにしました。
 学校側は、「裁判で編集が中断したり、編集する教員の入れかわりがあった。文言の修正や加筆にも時間がかかった」ことを発行のおくれの理由としていましたが、事故報告書の完成まで年数がかかり過ぎていること、作成にあたり遺族らの聞き取りは行われていなかったり、事故がなぜ防げなかったのかという遺族の思いに言及していないことや、明らかとなった事実が十分に記述されていなかったりなどの批判が出されています。そして、その後の説明会を経ても、学校側は遺族の意見を受け入れるのではなく、そのまま刊行することを主張されています。
 事故後に争われた裁判の判決文の結論には、「学校としての義務違反と本件事故による被害との間には、相当因果関係はない」としながらも「本件修学旅行の準備に際し、学芸高校として初めての海外への修学旅行であるにもかかわらず、事前の下見も極めて不十分であるなど、学校として必要とされる事前調査を怠ったものであることが認められ、その他にもより適切な対応が可能であったと思われる部分がある」とし、「教育機関として、法的賠償責任の有無とは関係なく、学校行事において前途有為な27名という多数の生徒が死亡したことについて、真摯に、学校としての問題点を検討・改善するとともに、生徒・遺族に対して、十分な誠意をもって対応すべきであったのに、学校の事前調査等の問題点を取り繕うことに意を注ぐ余り、遺族の心情を十分に顧慮することがなかったことがうかがわれる」と断じています。
 また、ある遺族の方の平成元年の和解契約書には、「学校行事である修学旅行中に発生した事故において、生徒全員を無事に連れて帰ることができない結果となったことに大きな責任を痛感し」「遺族会との話し合いの席上での法的責任の有無に関する学校側の発言が、遺族の当時の気持に対する配慮に欠ける部分のあったことを遺憾」とし、「校内においては、事故を大切な教訓として今後の教育の実践上に反映させるよう努力することにも同意し、死亡者の冥福を祈る共通の理解のもとに、次の条件で和解すること」としています。そして、「今回の修学旅行につき、学校は、その事前の準備や緊急時における対応及び事故の処理などにつき不備な点が存したことを素直に反省してほしい」として「今回の事故を振り返り事故報告書を作成し、その反省の上に立って今後の各種行事の参考にして、二度と痛ましい事故が起きないように努めてほしい」また「学校は今回の事故の責任の重大さを認識し、その社会的責任を果してほしい」との要望書も付した和解となっています。しかし、今回の事故報告書は、決して判決の趣旨や和解の趣旨、そして要望書の条件を満たすものとはなっていないことに、遺族の理解と納得が得られるはずがありません。
 ある雑誌の今年1月号に「「上海列車事故」の悲劇は”なぜ”起きたのか」という記事がありました。その中に、「謝罪することの意味を、自らの姿で教え子に伝えられない教育現場とはなんだろう。その非情さに無感覚になっている社会をも思う」というくだりがあります。このような形で、指摘される学校教育であってよいのだろうか。そして、私たち県民もそのことを看過していていいのだろうかと思わざるを得ません。高知県は、今から55年前の1955年5月11日の紫雲丸事故という南海中学校の28人の生徒を含む168名の犠牲者を出した修学旅行事故における教訓も抱えています。生徒の命に、公立も私学も違いはありません。
 県としては、新年度予算で私学運営費補助の増額に加えて、教育力向上に向けて取り組む私立高一校に500万円を上限として配分するなど、今までの約4倍の県費を投じることとしています。私学支援は、教育力強化に限られていて、いいとは思えません。今なお、本当の意味では完成していない上海列車事故調査報告書をこのままで済ませていいとはどうしても思えないのです。
 学校側も、これまで道義的責任は認めてきているはずです。心の底からの謝罪の姿勢を明らかにしながら、遺族のみなさんの意見を踏まえた形で、生徒や遺族の立場に立った事故調査報告書を刊行し直すことと、御遺族の皆さんが心安らかに23回忌を迎えられるよう、御遺族のみなさんと真摯に向き合うことを促すことができないのか、知事にお伺いします。
 また、中国の事故現場の様子も大きく変わっているとお聞きしますが、現地において供養ができる手だてにつきましても、学校の努力を求めていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
 遺族の皆さん方も高齢化し、亡くなられた遺族の方もいらっしゃるとお聞きしています。この調査報告書で済ませてしまいましたら、もう二度と、真剣に向き合う機会を失うことになってしまうのではないかと心配します。県としてできる私学支援の一つとして、ぜひ、真剣に考えていただきたいとの思いを述べさせていただいて、第1問といたします。
◎知事(尾ア正直君) 坂本議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、県政を担っていく上で、1番守りたいものは何か、そして、その理由と実現のためのやる気についてのお尋ねがございました。私は、知事選挙に立候補して以来、申し上げてきておることでございますけれども、私が目指すのは、県民の皆様が将来希望の持てる県づくりということでございます。
 残念ながら、高知県、長らくにわたり、多くの方が閉塞感を覚えてこられた。そして、今も、この閉塞感が高知県を覆っているのではないかと、そのように思います。何とか私は、多くの県民の皆様方が、将来に希望が持てるようになったと、そう思っていただけるような高知県を、そういう高知県をつくっていきたいと、そのように思っているところです。将来に希望を持って、子育てに希望を持って、安心して子供を産み、育てられるように。そのためにも、日本一の長寿県構想でも掲げております少子化対策、子育て支援、この対策をしっかり進めていきたいと思いますし。また、子供を産んで、その子供達をしっかりと教育していける、そういう希望が持てるように教育改革にも全力で当たっていきたいと、そのように考えているところです。子育てをするにいたしましても、日々の暮らしがしっかりと成り立っていかなければなりません。さらには、単に日々の暮らしが成り立つというだけではなくて、日々仕事をしていく中で、自己実現を図れると、そういう希望が持てる、そういう高知県にしたいと思っております。
 そのためにも、単に緊急経済対策を講じるということだけではなくて、経済体質の強化を図り、産業振興計画、この推進に全力で当たっておるところであります。高知県にいながら、自分の夢を実現していく。地産外商、全国に、そして、世界に羽ばたいていける、そのような夢を若い人には持っていただきたい。県内の市場は縮小していても、地産外商によって、日々の暮らしを成り立たすことができる、もしかしたら、社業の拡大もできるかもしれない、そういうことを経営者の皆さん、サラリーマンの皆様方、そういう方々にも、ぜひ持っていただきたいと。そのためにも、産業振興計画、全力で取り組みを進めてまいります。
 そしてまた、県民の皆様が、ある意味希望を持って、ある意味安心感を持って、老いていくことのできる、そのような高知県をつくっていきたいと思います。日本一の健康長寿県づくり、これは、多くの皆様方が年老いていくことに安心感を持てる。それだけではない、健康でいられることによって、より一層希望を持つことができる。そのような県土づくりを図っていきたいと考えておるものでございます。
 引き続き、県民の皆様が、将来に希望の持てる県づくりに向けて、私は努力を重ねてまいりたいと、そのように考えておる次第です。
 次に、政府の地域主権戦略のもとで、本県の自治体が自律的に課題を解決していく体制の確立ができるのかというお尋ねがありました。地域のことは地域の皆様が決めて実行していく。そして、それぞれの地域、地域がみずからの強みを生かし、活力を生み出していくことのできる社会を実現していくためには、まず、それぞれの自治体が地域の実情に応じた施策を実行してことができるよう、自由度を高めていくことが必要だと考えています。
 そして、もう一つ、そうした地域、地域の取り組みを実質的に担保するためのしっかりとした地方税財政制度の仕組みが欠かすことができませんし、地域や共通のスタートラインに立つための基本的なインフラの整備も国の責任において、確実に実施していただく必要があるとそのように考える次第であります。地域が自由に選択できる制度、そして、国は、ナショナルミニマムをしっかりと整えていくと、そういう姿ではなかろうかと思う次第です。
 こうした観点から、国における改革論議の状況を見ますと、期待の持てる展開になりつつあるわけであります。しかしながら、現在、まだ取り組みは緒についたという段階であって、これから真の地方の自立につながるものとできるかどうか、これから正念場というところではないかと考えております。例えば、法令による地方へのさまざまな義務づけの見直しも、現時点では、地方が求めてきたものの一部であるということもあります。補助金の一括交付金化の制度設計ですとか、将来的な交付税との一体化なども含めた地方財政制度自体の議論もこれからということであります。こういうものに対して、政府は、おおむね、平成25年夏を目標に、国と地方の協議の場での議論も重ねながら、順次実現を目指していくという行程表を示しておるわけであります。
 今後、協議の場やその分科会の中で、具体化に向けた議論が進められていくことになりますので、この改革が地方の自立につながるものとなりますよう、全国知事会などとの連携も十分に図りながら、積極的に議論に参画していきたいと考えておるところであります。
 また、改革論議への取り組みとあわせまして、県自身も分権の主体として、しっかりと役割を担っていくことができるよう、政策立案能力の向上や簡素で効率的な組織づくりなどに努めてまいりますとともに、市町村に対しても、積極的な助言等を行ってまいりたいと、そのように考えております。
 次に、交付税の維持確保について、国にどう働きかけていくのかとのお尋ねがございました。来年度の地方財政対策につきましては、国と地方とも大幅な税収の減が見込まれる中、地方交付税を地方に配分される、いわゆる出口ベースで、1.1兆円増額し、さらには、臨時財政対策債も含めた実質的な地方交付税を、前年度より3.6兆円増額して、過去最高額を確保するなど、地方の要望に添ったものとして、評価できるものと思っておるところです。
 他方、議員御指摘のとおり、本来は、地方交付税で手当てすべき過去の臨時対策債の償還金の財源として臨時対策債をさらに発行するなど、臨時財政対策債の発行額が全国的にも過去最大となっているということも事実であります。地方の財源不足を臨時財政対策債によって、臨時的に補てんするのではなく、地方交付税そのものをしっかりと確保することで、財源保証、財政調整機能を十分発揮させ、地方の将来にわたる安定的な財政運営を実現していくことが、これが本来の姿だと思っております。
 まずは、当面の安定した財政運営を目指すため、臨時財政対策債も含めた、いわゆる地方交付税等の確保に全力を挙げていくことが重要だと思っておりますが、加えて、本来の姿を目指しまして、全国知事会や国と地方の協議の場を通じて、臨時財政対策債に頼らない地方交付税のあり方について、議論してまいりたいと、そのように考えております。
 次に、国の基金による事業が終了した後の安定した財政運営の見通しについて、お尋ねがありました。来年度の予算につきましては、挑戦の年との考え方に添って、積極型ではありながらも、財源不足額を前年度に比べ、大幅に圧縮する予算編成を行うことができたところであります。
 この一つの要因は、昨年度来の国の経済対策によって積み立てた基金を有効に活用したことだと思っております。あくまで、一つの要因でありますが、この基金を活用したことも要因であることに間違いはありません。基金が活用できる平成23年度までに、雇用の確保や森林整備の加速化、あるいは、病院や社会福祉施設の耐震化など本県が抱える課題に、可能なかぎり前倒しして対応することとあわせまして、これらの基金を財源とすることで、財政調整的な基金をできるだけ残し、さらに、地方債残高も抑制することによりまして、将来の安定した財政運営の備えを行っていくということが対策の第一であります。
 そして、第二でございますけれども、本県では、あったかふれあいセンターのように、基金を活用して、高知型福祉の実現のための独自の事業を進めておるわけでありますが、このような事業、基金終了後もこうした事業が継続できますよう、基金事業以外の本来的な国の制度として恒久化できるような、そういう提案を行ってまいりたいと考えております。これが、対策の第二であります。
 そして、第三でありますけれども、こちらは、先ほども申しあげました。来年度の地方財政対策で増額された地方交付税を、将来にわたって確保していくということが安定的な財政運営には何よりも欠かせないということでございます。こちらの対策を、しっかりやっていくということでございます。
 次に、地域の支え合いの力をどう蓄積し、どのように発揮していただくのか、そのための仕組みをどのように考えるかとのお尋ねがありました。地域の支え合いの力につきましては、議員御指摘のように、地域での安心安全な暮らしを維持していく上で、その力を大いに発揮していただくよう、そういうものとなるよう検討していかなければならないと思うわけです。特に、全国に先んじて人口の減少と高齢化に直面した本県においては、このことは極めて重要な課題で、地域の支え合いの力、これはあえて意図的につくり出すような、そういう仕組みを果敢に当たって、講じていくということが重要だと思っております。
 御指摘にもありましたように、本県におきましては、社会福祉の分野において、高知型福祉ということで、具体的には、あったかふれあいセンターを設置するなどの取り組みによって、この地域の支え合いの力を意図的につくり出そうとしております。さらに、地域見守り協定、この協定を一生懸命結ぼうとしておることも、この考えに添ったものでございます。ただ、この社会福祉の分野に、地域の支え合いの力をつくっていこうという取り組みはとどまるものではございません。官民協働の考え方のもと、例えば、産業振興計画における産業成長戦略、及び、それに連動いたしました、特に、地域アクションプラン、この取り組みは、地域でのそれぞれの強みを生かして、地域の人々の人材を生かして、そして、地域で、ネットワークで、生業をやられるようなものをつくっていこうではないかということであり、これも、また、地域の支え合いに資するものであると、その力の向上に資するものであると考えております。
 また、教育改革、こちらにつきましても、学力向上や子育て支援などに向きまして、例えば、放課後の学び場づくりを進めていくなど、地域のコミュニティーとの連携ということを、非常に重視した形で対策を進めてきておるということでございます。
 いずれにしましても、全体的に申し上げて、地域が地域において支え合いの力、これをしっかりと機能を、その力を最大限に発揮していっていただくためにも、地域に存在する資源を含めて、持っている力を最大限に活用する、地域を支えていく人材の育成や、地域で自力性を図っていく。そして、そのような人々がさまざまな分野で、地域内で、地域間で、そして官民で連携を強めていくと、こういう基本姿勢にのっとって、各般にわたり地域の支え合いの力を意識した、その地域の支え合いの力の強化を意識した政策展開を図っていきたいと、そのように思っておるところです。官民協働型の県政とその意図することの大きな一つでもあります。
 次に、行政改革プランに関する一連の御質問にお答えをします。まず、これまでの職員数の削減が、県庁組織の機能充実の面からどうであったかとのお尋ねがありました。新・行革プランの策定に当たりましては、現行プランのもとで、どうであったかということをよくよく分析し、その結果を、新・行革プランに反映させるよう努めてきたところでございます。厳しい財政状況のもとで職員数を削減した結果、行政改革のため、いかに仕事をやめるかということが先に立って、県民生活向上や県政浮揚に向けたアウトカム重視の姿勢に立てなかった場合が、少なからずあったのではないかという反省がございます。
 こうした点を踏まえまして、まずは、県政浮揚のための産業振興計画を始めとした、諸政策を策定をし、実行していく。これがまず第一なわけでありますが、あわせて、職員の仕事に対する仕事の姿勢につきましても、官民協働で県が率先して汗をかく、アウトカムを意識して、PDCAをしっかりと働かせるといったものに変えていかなければならないと考えておるわけでございまして、その点について、新しい行革プランにもしっかりと盛り込んでおるわけであります。
 また、現行の行革プランのもとでは、行政改革を徹底しなければならないという観点のもとで、数値目標を掲げて強力にアウトソーシングを進めてきたわけでありますが、その中で、一部の業務について、直営に戻さざるを得なかったという事態も生じたわけであります。その反省も踏まえ、数値目標を掲げて取り組むのではなくで、今後新たに業務を外部に委託しようとする場合には、個々個別に委託がなじむ、なじまないというものを十分検討して進めるといった、そういう内容も、新・行革プランに盛り込もうとさせていただいておるところでございます。人員削減に伴う影響を総括をし、その反省を踏まえた対応策、こちらを新・行革プランに盛り込むべく努力をしておるところであります。
 次に、国の動向に左右されない財政体質としていくためには、人件費削減だけに頼ることには無理があるのではないかとの御指摘がありました。財政体質の強化のためには、歳出歳入全般にわたる包括的な取り組みが必要だと考えております。国に財源を依存する割合が高い本県におきましては、地方交付税の総額の確保はもとより、財政調整機能の強化や地方の自由度の担保など、地方の財源確保に向けた積極的な国への提案を行っているところでありますし。また、国の補助金、交付金の確保を始め、さらには、県税の徴収、遊休財産の処分など、歳入の増加にも積極的に、各般にわたって取り組んでおります。このような取り組みだけではなくて、そもそも財政健全化を図っていくという観点から、県債残高の抑制でありますとか、さらには、財政調整基金のレベルをしっかりと確保していくでありますとか、中長期的な財政見通しに立った安全策にも意を用いているところであります。さらには、歳出面にはおきましては、徹底した事務事業の見直しなど、こういうことも行ってきているというわけであります。いずれにしても、経済体質を強化するため、これは、総合的に取り組んでいかなければならないということが、基本スタンスであります。
 そうした中で、人件費についても、当然例外というわけではありません。引き続き、むだを省き、徹底した効率化を進める必要があります。ただ、喫緊の県政課題に対応するために必要な人員を積み上げるということにも、意を用いる必要があります。双方を勘案し、5年後に知事部局を3,300人体制にするという目標を立てたところであります。
 次に、プランにおける県庁組織の健全性の配慮について、お尋ねがありました。昨年は、議員からお話のありました職員の心と体の健康づくり計画を策定し、健康のセルフチェック、セルフケアへの支援や快適な職場づくりなどに取り組むことで、この計画を推進しますとともに、私自身、幹部職員には機会あるごとに、職員の体と心の健康には、特に、意を用いるよう話をしておるところでございます。セクシャルハラスメントやパワーハラスメントの防止に向けても、苦情相談窓口を設置するだけでなく、職員に対する研修や注意喚起を行っているところであります。
 こうした取り組みを、新・行革プランの中でどう示せるのか、さらに、検討してきたいと考えております。いずれにしても、職員が、健康で意欲を持って県民のために働けるような職場づくりに努めることは、組織として極めて重要なことだと認識をいたしております。
 次に、アウトソーシングの検証と国への協議の状況についてのお尋ねがありました。これまで、アウトソーシングの取り組みにつきましては、外部の有識者で構成します、高知県行政改革検討委員会の場で、一部の業務を再直営化した経緯や、業者アンケートの結果などを交えて説明し、委員からは、おおむね良好な評価を受けたところであります。ただ、一部で、業務の質を重視した発注方法の工夫についても御意見をいただきました。
 このことを踏まえまして、今回のプランでは、いたずらに価格競争を生み出す仕組みになっていないか、十分留意し、極端な低入札の防止に努める、このことを掲げております。さらには、これまで実施してきた中でわかってきました諸点を踏まえまして、業務委託について、数値目標を掲げて取り組むことはしないということ。新たに業務を外部委託しようとする場合には、個々個別に委託がなじむ、なじまないということを十分検討し、判断しながら進めていくということ。さらには、業務の履行に当たって、県も単に受注者任せするのではなく、適時状況を点検し、業務の質を確保していくことなどを掲げておるわけであります。
 なお、委託先の労働条件を検証することを目的に、県が企業の経営情報や従業員の個人情報を過度に収集することにつきましては、昨年度、国から慎重に対応するよう指導を受けておりますし、改めて確認はしましたが、同様の見解が示されているところであります。
 今後とも、県業務の委託に当たりましては、受注者の法令順守義務を契約書に定めますとともに、履行状況を適時点検し、業務の質をしっかりと確保してまいりたいと考えています。
 次に、技能職員の知識と経験や智恵を生かすよう、将来のあり方も含めて議論がされるべきではないかというお尋ねがありました。平成17年に策定しました行政改革プランでは、将来的に技能職を廃止することとし、現業業務のアウトソーシングや廃止を行うとともに、行政職への転職試験も実施してまいりました。
 こうしたことから、現在、知事部局の技能職員は、約100名にまで減少しております。数少なくなったとはいえ、これらの職員が意欲を失わず、県民のために使命感を持って仕事をすることは大切なことだと考えており、また、技能職員おのおのが現在従事している仕事は、県にとって必要な仕事であると考えていますし、職員自身も、これまで培ってきた知識や経験を生かしながら、日々の業務に取り組んでいるものと考えております。
 新しい行政改革プランでは、技能職を退職不補充とし、また、試験研究機関については、将来の体制のあり方を検討することとしているわけでありますが、引き続き、技能職員が意欲的に業務に取り組んでいけるよう、内部での議論を続けてまいりたいと考えております。
 次に、県民目線で施策を練りあげられる組織運営についてのお尋ねがありました。私は、知事就任以来、対話と実行、これを基本姿勢に、多くの県民の皆様との対話を通し、政策に反映させるよう取り組んでまいりました。前々から申し上げておりますように、対話と実行、これは、知事一人が行うにとどまるものではなく、県庁組織全体として行うべきものだと考えております。
 そのため、昨年策定いたしました県政改革アクションプランにおきましては、県民と対話をする県庁づくりを、これを大きな柱にしております。職員には、あらゆる機会を通じて、常に県民の目線に立って、仕事に臨むよう訴えかけてまいりました。
 新しい行政改革プランでも、アウトカムを意識した仕事の進め方でありますとか、高知県がどういう状況か、大所高所からの視点を持つこと、事業のターゲットと対策を明確にすることなどとあわせて、業務改善に向けた現場の職員の声を生かす仕組みを整備することを盛り込むようにしておるところであります。そして、先ほど申し上げた県政改革アクションプランそのもの、それを順守すべきということも、新・行革プランの中に、はっきり書いてあります。すなわち、県民と対話をする県庁づくり、これは、新・行革プランの中でも、大きな目玉となる項目であります。いずれにしましても、大切なことは、県職員一人一人が、誠意を持って県民の皆様の声に耳を傾け、対話する姿勢で仕事を行うことであり、こうしたことを県庁全体として、組織的に取り組むことで県民と皆様としっかり対話していく県政、これを着実に推進していくよう努めてまいりたいと考えています。
 次に、東西軸活性化プランのあり方について、官と民が協働して取り組むと言いながら、官主導色が強いのはなぜかとのお尋ねがありました。この東西軸活性化プランにつきましては、昨年11月に高知市長と会談した際、県都の中心部の活性化に向けた青写真をつくり、県民市民の皆様にお示しすることが必要であると合意しましたことから、まず、県と高知市の合同チームによる検討に着手し、プランのたたき台を作成し、そのたたき台をもとにして、民間の有識者や関係団体、地元商店街の若手経営者の皆様方などに参加していただいた検討会において、現在御議論をいただいているところであります。また、県民や市民のパブリックコメントを募集している最中でもあるということでございます。
 私は、この東西軸活性化についても、官民協働で取り組むべきだという強い思いを持っております。ただ、それでもなお、短期間で官により、まず、たたき台をつくるとの手法を用いたわけでございますけれども、県市チームで、短期間により、まず、たたき台をつくり、それを民間の皆様に提示するという手法、段取りを用いたわけでありますけれども、これには、明確な理由がございます。その第一、龍馬伝の追い風が吹いているこのときを好機として、長年の課題であった中心市街地の活性化に弾みをつけたいという思いがあります。その第二、多くの関係者に集まって議論をいただくことが必要なだけに、成果を得るには、成案を得るには、議論の出発点が必要だと考えたからであります。こうした考えから、従来より、はりまや橋周辺活性化協議会など民間の方々から意見の出ていた論点を土台としまして、県市チームで、短期間のうちにたたき台をつくり、これを民間の皆様に提示するという手法をとったわけでございます。
 ただ、今回作成しようとしているプランは、あくまで平成22年度に向けてのプランということになります。今回、策定したものをそのまま固定化して進めるというのではなく、来年度以降も民間の有識者等による検討会を継続しながら、より検討を深め、プランの内容をバージョンアップしていきたいと考えています。また、来年度実施すると決めたプラン、そのプランでありますけれども、その中には、例えば、プロジェクトチームなどを設置して、民間の専門家の方々と一緒に検討を進めるということをプランの中で決めたというものもあるわけでございます。
 いずれにしても、民間の皆様方の御意見、何よりも東西軸活性化、これの主体は、民間の皆様です。そして、官も、人ごとではなくて、しっかりとみずからのものとして、一緒に取り組んでいこうとしてるわけでございます。そういう気持ちで、今後も、この東西軸活性化プラン、こちらの策定と実行、こちらに取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
 次に、次はいつごろ、どこまでエリアを拡大し、中心市街地活性化を図っていくことを予定しているのか、東西軸周辺について取り組むつもりはないのかとのお尋ねがありました。はりまや橋周辺から高知城に至る東西のエリアは、藩政時代から県都高知市の中心部として、多くの歴史や文化など伝統を有しているとともに、多くの商業施設や事業所などが集積するなど、本県の都市機能を担い、日曜市、よさこい祭りなど、観光面でも重要な役割を持つ地域であります。こうしたことから、この県都の中心の中の中心を、まず活性化することが最も重要で、急がれていると考え、今回の対象エリアとしたものであります。
 また、実際の取り組みに当たりましても、エリアを絞り込んで、重点的に取り組むことが効果的で効率的であると考えています。さらに、このエリア内だけに限っても、これからまだまだ検討を重ねて、解決すべき課題が多々あると認識しておるわけでございますので、当面は、この東西軸エリアに重点化して、全力で取り組みたいと考えています。
 また、こうした取り組みにより、高知市中心部が元気になることで、周辺部によい影響を与えるのではないかと考えておりますし。また、もちろんのこと、このエリアの検討を進めるなかで、関連する課題として、周辺エリアと関係が出てくる場合などには、高知市とも十分協議して、必要に応じ、連携する事業のあり方などを含めた柔軟な対応も検討していきたいと、そのように考えておるわけです。教条主義的にこのところだけ、絶対とか、そういうことでは、当然ございません。関連するものが出てくるのであれば、もちろん関連した事業を考えることになるでしょう。しかしながら、一定焦点を絞らなければ物事は進まないということも、また確かであります。そういう意味から、まずは、東西軸とそういう言い方をさせていただいておると、そういうことでございます。
 次に、当初予算に計上している事業の個別の精査については、関係団体などとの協議、調整はできているのかとのお尋ねがありました。今回のプランでは、歴史、文化、食の三つのテーマを施策の柱として位置づけまして、県と高知市合わせて、65の具体的な取り組みを推進していくことにしております。いずれも、民間有識者との検討会の場での議論はもちろん、県庁内の検討会や高知市との合同検討会での協議を経てプランに計上したものでありますが、これらのうち、平成22年度に予算化等を行い、直ちに取り組むA事業と、21年度から既に取り組んでいるA’事業を合わせまして、県が行うAランクの事業として、平成22年度当初予算に反映させたものは、6つの新規事業と7つの継続事業ということになっております。これらの個々の事業につきましては、例えば、新資料館のように、基本構想を策定する段階のものや、高知城内の案内板等の整備など、県で事業が完結できるもの。あるいは、空き店舗対策など、補助事業であって、これから個所づけを行うものや、中心街活性化モデル事業のような継続事業など、その事業の内容によって関係者等との調整や協議の、そもそも制度的な必要性ということ。さらには、その関係者等との調整協議の度合いというのについて、異なっている面はありますけれども、予算化に当たって、当然のことながら、必要な調整は行っております。このほか、予算を伴わない取り組みとして、漫画関係の民間の方を入れたプロジェクトチームの立ち上げなど、今後関係者とさらに詰めた調整を行っていくものもあります。
 いずれにしても、事業の実施に当たっては、高知市とも連携を図りながら、関係機関や関係団体、関係者との協議や調整等、十分行って、官民協働による円滑な取り組みを進めてまいりたいと思います。
 中心市街地の活性化、長年の課題でありますが、なかなか進んできておりません。物事を、多くの関係者が関係される物事を進めていこうとするとき、誰かが一石を投じなければならないと、そのように思っております。短期間だ、官主導だと言われるかもしれませんが、誰かが一石を投じなければならないと、私は思ってます。その一石を投じたということであります。その上で、これから、官民協働で東西軸プラン、これをしっかりと進めていきたいと、そのように思っております。
 次に、はりまや町一宮線の、追手筋弥生町線から南側の区間について、過去の議会答弁を踏まえ、今後どのような手法を講じて具体化に移すのか、また、そのための予算的措置はなされているのかというお尋ねがございました。追手筋弥生町線から北側の区間は、今月末に、市道を利用して、2車線での暫定供用を開始し、12月の4車線での完成に向けて、整備を進めております。実際の交通量の調査は、この区間の完成後に改めて行なうこととしております。新堀川の自然環境の復元の推移に関しましては、昨年度から、専門家で構成する委員会を設置し、オープンスペースでの自然環境の変化について、検証を進めております。また、平成22年度末には、高知市が町づくりの方向性を示す総合計画を策定すると聞いておりますので、県が行う交通量の調査や自然環境の復元結果につきましても、あわせて県民の皆様にお示ししたいと考えております。
 その上で、南側の区間の道路整備のあり方につきましては、高知市の総合計画における中心市街地の町づくりの方向性も考慮した上で、総合的に判断をしてまいります。
 また、予算につきましては、先ほど御説明しました交通量の調査や自然環境の検証など、必要なものを計上させていただいておるところであります。
 次に、自転車、歩行者の快適な空間形成事業について、お尋ねがございました。高知市圏で、平成19年度に行いました交通実態調査の結果によりますと、徒歩や自転車によって町を訪れる方が半分以上を占めているということが、高知市中心部の大きな特徴となっております。しかし、中心部におきましては、歩行者と自転車の通行が適切に分離されていないといった現状にございます。そのため、歩行者や自転車が、安全かつ快適に通行できる空間の充実を図ることが課題となっております。町歩きによる東西軸エリアの活性化のためには、歩行者や自転車が安全かつ快適に通行できる空間を確保していく必要があります。御指摘のございました環境面や健康面といった視点もこれからの町づくりのあり方を検討していく際には、重要であると考えております。
 高知市中心部の町づくりにつきましては、来年度から2カ年で、高知市とともに、自転車利用等の実態調査や具体的な交通施策の社会実験を行いまして、その結果をもとに、高知市が平成23年度に具体的な政策を示した交通戦略を策定する予定となっていると承知をいたしております。
 次に、県下の自転車道網の整備に関する構想について、お尋ねがありました。本県では、これまで、地域特有の自然を満喫していただくことや、利用者の健康増進を図っていくことなどを目的として、県東部で高知安芸自転車道線、西部で中村大方自転車道線を、自転車専用道として整備をしてまいりました。
 しかしながら、自転車専用道は、一般車両の利用が制限されるため、地権者の御協力が得られにくいこと、また、一般道路の整備率がまだまだ低く、限られた予算の中で、自転車道に重点投資することが困難なことから、整備は大幅に遅れているという状況であります。このため、国道や県道などの自転車歩行者道や河川の堤防を利用するなど、さまざまな工夫をしながら進めてきたところでございます。
 御質問にありました東西軸活性化での取り組みに加えて、県内全域を自転車道網で効果的に結ぶことは、高知県の魅力を体感できるルートの形成につながると思います。観光、健康面、環境面、いろんな面で効果はあると思います。ただ、全域となりますと、非常に壮大な取り組みになりますし、また、命の道など優先されるべき課題もございます。
 したがいまして、自転車利用の拡大に向けて、今後も、国道や県道などの自転車歩行者道や河川の堤防を利用するなど、さまざまな工夫をしながら、全体的なネットワーク化に向けて、一歩一歩進んでいきたいと、そのように考えておる次第でございます。
 次に、日本一の健康長寿県構想に関しまして、進捗状況の全体的把握と個別計画の進捗状況の関連がわかるような検証をすべきではないか、また、この構想の毎年の点検、改訂などについて、お尋ねがありました。関連いたしますので、あわせてお答えをいたします。
 日本一の健康長寿県構想は、これまで取り組んでまいりました五つの基本政策の一つであります、日本一の健康長寿県づくりへの取り組みを加速するために、保健、医療、福祉に関するさまざまな既存の個別計画などをベースに、それらの重点課題と対策を明らかにするとともに、地域医療再生計画に基づき実施する医師確保対策や、高知型福祉の実現など、こうした新しい取り組みも加え、さらには、40代、50代の検診受診率の向上といった、こういう新しい対策も加えて、全体として重点的に取り組む施策を構想として取りまとめたものであります。
 お尋ねにありました進捗状況の検証に関しましては、既存の個別計画については、それぞれの計画に関する有識者の方々から、これまでも専門的見地から御意見をいただいております。今後は、この構想全体も含め、進捗状況を検証していただくとともに、御意見などもいただいてまいりたいと思います。こうした専門的見地からの検証結果などは、構想に掲げられた取り組み課題や重点施策の今後の検証にも反映させてまいります。また、構想を進めてまいります際の県民の皆様や市町村、関係機関等の御意見なども、この検証に当たっては、取り入れていきたいと思います。
 こうした検証結果も踏まえまして、予算編成時期などには、県として、PDCAサイクルの視点で構想を点検をし、より実効性のあるものとなるよう、毎年度、必要な改訂を行っていきたいと考えております。あわせまして、検証結果や改訂しました構想につきましては、構想全体と個別計画との関連性がわかるような形で、県民の皆様にお示しをしてまいりたいと、そのように考えております。
 最後に、上海列車事故に関して、事故調査報告書の見直しや、23回忌に向けた御遺族の皆さんとの話し合い、事故現場での御供養について、学校の努力を求められないかとのお尋ねがございました。この痛ましい事故により、将来のある、とうとい命が失われた御遺族の悲しみは、今日に至りましても、少しも変わることがないことと存じます。この場をお借りしまして、改めて心から御冥福をお祈りをいたします。
 事故報告書につきましては、修学旅行を主催した学校の責任として、謝罪の気持ちを込めてまとめられたとお聞きをしております。その報告書に納得されていない御遺族がいることをお伺いし、20年余りが経過してもなお苦しみ続けられる御遺族の姿に、心が痛んでなりません。学校からは、今後とも御遺族との話し合いは続けていくとお聞きをしておりますので、その話し合いに期待をいたしますし、私立学校に対する県の対応は限られたものではございますが、お聞きする御遺族のお気持ちは、今後とも機会あるごとに学校にお伝えしたいと思っております。
 また、学校としては、この事故を忘れることなく、犠牲になられた皆さんの慰霊式を毎年行い続けると申されております。特に、今年は23回忌に当たることから、学校での慰霊式に加えて、上海の現地でも御供養したいと考えられ、中国を訪問するなど、学校として努力をされているところでございますので、県としてもできる限りの協力を行いたいと考えております。
 私としては、2度とこのような痛ましい事故が起こりませんよう、切に願うところであり、これからも、修学旅行を始め、学校行事の安全対策に各学校が一層努力するようお願いをしてまいる所存でございます。
 私からは、以上です。

◎健康政策部長(坂東隆志君) 安全安心な出産環境づくりについてお答えします。
 初めに、助産師外来の今後の開設予定や財政支援の拡大の可能性についてのお尋ねがございました。助産師外来は、妊婦さんにとりましては、助産師が時間をかけて相談に応じたり、指導をしてくれることで、満足感が得られますし、産科医師にとりましては、医師不足により、一人一人に過度の負担がかかっている業務の負担軽減にもつながる、大変意義があるものと考えています。
 ただ、助産師外来は、医療施設内において、医師との連携のもとに実施されるものですので、産科医療施設が不足している現状では、医療圏ごとに開設することは難しいと考えています。
 県内では、今年度、高知赤十字病院に、初めて助産師外来が開設されましたが、開設に当たっては、県も病院と連携して、病院スタッフに対する研修会を実施いたしました。また、来年度は、国立高知病院が開設を予定しており、県におきまして、病院スタッフに対する研修を支援することとしています。実際に、助産師外来を開設される場合には、研修等への支援を行いますとともに、必要に応じて、施設や設備等に対する支援も行っていきたいと考えております。
 次に、県内における助産師の確保と今後の見通しについてのお尋ねがございました。県内の助産師数は、平成20年末現在167人で、人口10万人当たりでは、全国平均をわずかに下回っているものの、出生1,000人当たりでは、全国平均を上回っており、現時点では大きく不足するとは考えておりません。しかし、助産師の資質の向上と、県内の出産を取り巻く環境を改善する観点からは、一定数の新たな助産師の確保は必要であると考えています。
 こうした中で、県内での助産師の養成施設である高知女子大学看護学部は、学部の定員増が当初の予定より若干おくれましたが、平成19年入学生からは4名、平成22年入学生からは8名の養成が開始されています。養成が期待されますもう一方の高知大学医学部看護学科につきましては、教員の確保の難しさから、まだ実現の運びには至っておりません。このため、これまでも高知大学にお伺いし、要請を行ってまいりました。大学側としても、真剣に考えていただいていると受けとめております。引き続き、高知大学には、早期の開講を要請してまいります。
 なお、県内での助産師養成が軌道に乗るまでの期間につきましては、助産師緊急確保の奨学金を平成20年度に創設し、今年度は8名に貸与するなどの実績も出ており、この奨学金を活用しながら、これまでと同程度の県内就業者数の確保に努めてまいります。
 次に、各医療圏域の体制拡充と中央医療圏の体制維持が可能かとのお尋ねがございました。身近な地域で出産ができる環境を整えますことは望ましいことではありますが、医療機関が集中している中央医療圏域においてさえ、医師不足の問題は深刻となっております。産科医療機関の減少とともに、高知医療センターや高知大学などの勤務医師には、過度の負担がかかっているのが現状です。こうした現状のもとで、医療圏域ごとに分娩の十分な環境を整えることは、きわめてハードルが高いと考えています。
 こうした状況を打開しますには、まずは、医師を確保することですが、産科や小児科の医師は、全国的に不足をしており、これまでも、国に対して医師の総数をふやすよう要望もしてきております。県といたしましては、医師へのリクルート活動や来年度から取り組みます地域医療再生計画などに基づいて、医師の確保に努めてまいります。
 あわせて、現在、勤務している産科や新生児科の医師等の処遇を改善いたしますため、今年度から実施をしています分娩手当てを支給する医療機関への財政支援に加えて、来年度からは、新生児医療を担う勤務医への手当ての支給にも対象を拡大してまいります。
 こうした取り組みを行いながら、県内の出産環境の維持に一生懸命に取り組んでまいります。
◎警察本部長(北村博文君) 自殺予防対策についての御質問の中で、自殺者のデータを地域ごとの分析対策づくりに活用するという警察庁の方針に対し、警察本部としてどのように活用していくのかというお尋ねがございました。
 警察庁では、先月5日に政府の自殺総合対策会議が決定した、命を守る自殺対策緊急プランに基づいて、毎月都道府県別、及び、市町村別などの自殺統計データを内閣府に提供することにしたものと承知しております。また、内閣府では、これらの自殺統計データを集計し、公表するものと聞いております。
 県警察では、自殺予防対策の一環として、以前は、県内における年間の自殺者総数のみを県当局に提供しておりましたが、既に昨年5月に地域福祉部と協議の上、県当局の自殺予防対策に活用していただきやすいよう、昨年1月以降の県内における自殺統計について、警察署別に自殺者の性別、年齢、職業、自殺の原因、動機別などを集計し、毎月、地域福祉部に提供することにしたところでございます。
 政府は、今月を自殺対策強化月間とし、社会全体で自殺予防対策に取り組んでいく方針を打ち出しております。県警察も、高知県自殺対策連絡協議会や自殺予防関係機関連絡調整会議のメンバーとして参加し、自殺予防対策の一翼を担っております。
 今後とも、地域福祉部等、関係部局との連携を密にし、自殺された方のプライバシーには留意しながらも、自殺予防対策により効果的に活用していただけるよう、提供する情報の内容の充実、改善に努めてまいりたいと考えております。

◎地域福祉部長(小田切泰禎君) 自殺予防対策について、高知いのちの電話の相談時間の24時間化に向けた、相談員の実働150人体制は、養成定員の拡大を図ることで可能となるのか、とのお尋ねがありました。
 高知いのちの電話は、県内で唯一自殺予防の電話相談をボランティア活動で行っていただいている民間団体であり、本県の自殺対策の取り組みの中で、大きな役割を担っていただいております。現在、高知いのちの電話では、約70名の相談員が交代しながら、午前9時から午後9時まで、12時間の電話相談を行っていますが、悩みを抱えた方の相談にこたえるためには、24時間化が必要であるとの強い意向を持たれており、県としましても、積極的に支援をしていくこととしています。
 24時間の電話相談を実施していただくためには、少なくとも150人の相談員が必要とお聞きしており、毎年実施されています相談員養成研修の定員を拡大するとともに、いのちの電話や自殺予防についての広報活動の充実、また、相談員の方々にできるだけ長く活動していただけるよう、相談技術の向上や相談環境の整備などが課題となっています。
 このため、県では、平成21年度から相談員養成研修の実施体制の強化に、助成を行うとともに、いのちの電話の大切さを紹介する特別番組の放送を始め、自殺予防に関するテレビ、ラジオなどによる広報に取り組んでまいりました。
 また、ことし1月から12月までの相談員養成研修の実施に当たっては、定員をこれまでの30人から50人に拡大して募集を行い、現在、44人の方が研修を受講していただいています。さらに、平成22年度からは、相談員の方々の専門研修への支援を拡充するとともに、相談環境の整備を図るため、高知いのちの電話協会の事務所の移転、また、移転に伴い必要となります備品の整備などへの支援も行うこととしています。
 こうした取り組みによって、これまで以上に、計画的な相談員の養成と、活動しやすい環境の整備を図り、段階的に相談時間を延長しながら、平成27年を目標に、高知いのちの電話の24時間化が実現できますよう、積極的に支援を行ってまいります。
 次に、モデル事業として、大学や福祉、医療機関など関係機関と一体となって、自殺予防対策の事例研究を行えるようなことは考えられないかとのお尋ねがありました。
 本県の自殺者の状況については、先ほど、県警察本部長からお答えがありましたとおり、性別や年齢、職業、原因、動機別などについて、月ごとのデータを県警察から提供いただいております。このデータをもとに、平成21年の自殺者について分析した結果、年代別では、50歳、60歳代が多く、また、自殺の原因、動機として、特に、うつ病を始めとした精神疾患によるものが、全体の約4分の1と、多いことなどが明確になりました。
 このため、県では、平成22年度から、かかりつけ医を対象にしたうつ病の対応力向上研修に加えて、うつ病の治療が必要な方を早期に発見し、精神科など専門医につなぐための紹介システムの構築や、高齢者とその家族の方々の心の健康相談に対応するサポーターの養成など、中高年の方を対象に、重点的なうつ病対策に取り組むこととしています。
 さらに、先月決定された国の、いのちを守る自殺対策緊急プランに基づいて、平成21年の自殺者に関する市町村等の地域別のデータが、今月には内閣府から公表される予定ですので、県警察とも連携を密にして、地域的な課題を明らかにし、その結果などを踏まえ、高知大学や県医師会、県精神科病院協会、弁護士会、司法書士会などで構成する高知県自殺対策連絡協議会において、地域ごとの具体的な自殺予防対策について、協議、検討してまいりたいと考えています。

◎商工労働部長(高松清之君) 雇用の課題に関しまして、まず、地域雇用戦略会議と雇用促進施策の検討について、お尋ねがありました。
 本県におけます雇用対策につきましては、高知労働局にも参加をいただいて開催をしております、県の雇用対策本部、そして、県、高知市も参加をする労働局主催の緊急雇用対策本部会議において、これまで協議をしてまいっております。
 今回の地域雇用戦略会議は、昨年10月の政府の緊急雇用対策において提言されもので、地域における雇用対策を総合的に推進していくための母体として、関係自治体、労働界、産業界、教育界などが参加して開催することが求められているものでございます。関係機関が、本県の実情を踏まえまして、新規学卒者の就職問題や、今後労働力不足が予想されます介護福祉分野などでの雇用の創出や維持に関します、諸問題に共通認識を持って、連携協力することは、大いに意義のあることと考えております。
 こうしたことから、既存の会議の活用や相互の役割分担なども含めまして、より効果的で実質的な協議の場となるよう、来年度に向けて、設置について検討を進めていきたいというふうに考えております。
 ワンストップ・サービス・デイの取り組みの実績と評価、その取り組みの常態化について、御質問がありました。関連いたしますので、あわせてお答えいたします。
 ワンストップ・サービス・デイは、ハローワークの窓口で、就職に関する相談はもとより、住居や生活に関する各種の支援サービスを受けられるように取り組んだもので、本県では、県、高知市、社会福祉協議会、弁護士会、司法書士会などが協力して、昨年12月21日、29日、30日に開催をいたしました。3日間で、合計118人の方々に御利用いただきましたが、その内容は、生活福祉資金に関する相談が45件、住まいや住宅手当についての相談が24件、生活保護を受けたいという相談が23件などでございました。
 この3日間の取り組みにより、その場ですぐに仕事が見つかるということではありませんでしたが、住居や生活などお困りの点については、円滑に対応ができたことで、一定の成果があったと考えています。
 お話のありました、ワンストップ・サービス窓口の恒常的な開設につきましては、各県で、労働局を主体に、地元自治体も参加して、生活福祉就労支援協議会を設置することとなっていますので、その協議の中で、ワンストップ・サービスの開催場所や参加する機関、周知方法などともあわせて、検討していきたいというふうに考えております。

◎危機管理部長(森部慎之助君) 地震防災、消防についての御質問にお答えをいたします。
 まず、高知県南海地震対策行動計画における事業者の事業継続計画、いわゆるBCPの策定への目標と、今後のBCP策定の支援方法についてのお尋ねがございました。
 高知県南海地震対策行動計画では、平成26年度までに、医療、福祉、商工業、建設業関係等の従業員50人以上の事業者の50%以上が、BCPの策定ができるよう目標を掲げて取り込むこととしております。
 現在、こういった事業者の皆様の多くは、まだまだBCPの策定と実施が経営にかかわる大きな課題であるとの認識が深まっていない状況だと考えております。このため、今年度は、事業者にBCPに対する知識や意識を高めてもらうために、研修会や勉強会の開催などを行い、BCPの啓発、普及に取り組んでまいりました。
 来年度は、建設業を始めとする、事業者やさまざまな業界団体、有識者などで、BCPの作成を推進するための協議会を設置し、まずは、できることから始めるために、簡易な作成マニュアルの取りまとめや個別の勉強会等を行い、事業者のBCPの作成が進むよう、積極的に支援をしていきたいと考えております。
 次に、復興のあり方について一連のお尋ねがございました。関連いたしますので、あわせてお答えをいたします。
 南海地震対策行動計画にあります南海地震からの復興の事前検討は、南海地震発生後に策定をします復興計画について、その課題や進め方の手法などについて、事前に検討をしておき、発災後は、速やかに復興計画の策定を行おうとするもので、今年からその手法等について、関係課と担当レベルの勉強会を行っております。
 震災復興については、明確な定義がない中で、他県の復興計画を参考に、高知県における復興の考え方を議論をしてきましたが、まだ、高知県の具体的な復興のイメージを見出すには至っておりません。しかしながら、高知県の復興の形と方向性を考えることは、震災復興計画の作成への手法の検討にとって、大変重要でございますので、少し時間がかかったとしましても、今後も十分に議論をしながら検討を進めていきたいと思っております。
 また、高知県にふさわしい復興手法につきましては、明確なイメージを具体的に持ったものではございませんが、現時点では、南海地震は中期的に繰り返しやってくる、また、津波や高知市の地盤沈下、室戸市や土佐清水市の地盤隆起など、南海地震の災害の高知県での特徴や高知県の社会的な地域の実情を十分に反映した復興をイメージをしたものでございます。
 次に、自主防災会に何が求められているのかをアンケートなどで調査してはどうか、とのお尋ねがございました。
 自主防災組織は、南海地震発生時に、地域の力で生き延びるための共助のかなめとなる組織でございます。このため、県では、みんなで備える防災総合補助金を活用して、自主防災組織の結成、育成を支援をしてまいりました。
 こうした結果、自主防災組織の組織率は、昨年度より約5%上がり、今年度末には約64%となり、組織率が80%を超える市町村も19市町村になる見込みとなっております。
 このように、組織率は、年々増加をしてきておりますが、一方で、設立から長い時間が経過している組織もございます。高齢化や、リーダーの不在、訓練への参加者の減少などから、組織の防災力を維持し、また、向上させていくことが課題となっております。
 こうした課題の解決に向けまして、県と市町村で組織をする南海地震対策に関する市町村課題検討会の中に、今年度から、自主防災組織活動活性化ワーキンググループを立ち上げて、2年間の予定で、リーダーの育成、訓練、研修や組織の連携のあり方などについて、検討をしております。
 来年度は、その検討結果を取りまとめるとともに、活発な活動をしている組織等の活動事例集を作成し、その成果を市町村が行う勉強会や県の出前講座などで活用し、県民の意識の高まりや自主防災組織の活性化につなげていきたいと考えております。
 御提案のございました、アンケート調査につきましても、先ほど申し上げましたワーキンググループの中で、市町村とよく検討をしていきたいと考えております。
 次に、南海地震長期浸水対策検討会による課題の整理やタイムスケジュールについてのお尋ねがございました。
 高知市は、昭和21年の南海地震で、地震の発生と同時に約1.2メートル地盤沈下し、高知市東部の地域では、約1カ月にわたり、浸水した状態が続くという大きな被害を受けました。この地域は、次の南海地震でも前回同様、もしくは、これを上回る長期の浸水を想定をしておかなければなりません。昭和の南海地震当時と違いまして、この地域には、現在約15万人の方々が居住をされておりますし、本県の中核となる企業や機関も多く存在をしております。
 このため、南海地震の発生時には、応急救助や避難の課題に加えまして、さまざまな社会経済活動が長期にわたって停滞し、本県の経済や社会機能に大きなダメージを与えることになることを懸念をしております。市街地でのこのような長期浸水は、これまでに日本の都市が経験をしたことのない災害のため、まずは、想定をされる現象から社会経済に与える影響など被害の全体像を明らかにする必要があると考えております。
 このため、来年度から影響を受ける範囲にある住宅や企業、病院等の状況を把握するとともに、浸水時の復旧に必要となる排水能力の把握など、基礎資料の収集を行うこととしております。また、同時に、学識経験者や国の防災関係機関との協力を得ながら、検討会を開催し、さまざまな課題を整理をした上で、対応方針を決めていきたいと考えております。この対応方針のもと、その後の検討スケジュールを決め、早期の対応に努めてまいります。
 最後に、消防広域化計画の進捗状況と問題点について、一連の御質問がございました。関連しますので、あわせてお答えをいたします。
 持続可能な、消防サービスを提供するため、県内の15の消防本部の1本化を目指した消防広域化推進計画は、議論をするためのスタート台として、平成20年3月に策定をしたものでございます。この広域化の検討を進めるに当たりましては、まずは、各消防本部における管理や出動の体制、それぞれの消防本部で異なっていますので、消防本部ごとの状況を、事細かく調査をすることから始めております。
 次に、広域化のイメージを県と消防本部が共有するために、少し広いブロックで広域化した際の具体的な効果や課題を洗い出すためのシミュレーション行い、最終的には15の消防本部が集まって、十分な協議ができるようにしたいと考えております。
 具体的には、室戸、安芸、中芸の東部ブロック、南国、香南、香美、嶺北の物部川を中心とするブロック、土佐市、仁淀、高吾北の仁淀川流域のブロック、土佐清水市、幡多中央、幡多西部の幡多ブロック、この四つのブロックで、現在シミュレーションを進めているところでございます。
 その中で、消防本部と共有できてきた具体的な広域化の効果としましては、災害現場にいち早く到着できる消防諸所からの出動が可能となること、また、近隣の消防署からの迅速な応援が可能となること、また、組織の規模が拡大をしますので、勤務体制の見直しが可能となります。このことで、職員の各種の訓練や研修等の効率化や参加機会がふえることなどがございます。
 一方、各ブロックで、共通する課題としましては、災害の通報受信、出動の指令、情報の収集などを支援します、通信指令システムや財務、人事等の行財政システムの導入と維持に関するコストをどのように負担をしていくのか、また、距離の離れている近隣の消防諸所と、どのように連携を図っていくのか、さらに、広域化後の消防団との連携や事務の取り扱いをどうしていくのかなどがございます。
 いずれにいたしましても、消火、救急救助の消防サービスは、地域住民の方にとって、身近で重要な行政サービスでございますので、広域化の検討に当たりましては、引き続き地域のさまざまな課題にも配慮しながら、少し時間を要したとしても、できる限り地域、現場の声に十分耳を傾け、市町村や消防本部と一体となった議論行い、消防の責任を有しております市町村長の適切な御判断がいただけますよう、取り組んでまいります。

◎土木部長(石川一生君) 既存木造住宅の耐震改修後の検査や効果の検証について、お尋ねがございました。
 耐震改修助成事業は、住宅の耐震化の促進するため、市町村が耐震改修工事を実施する住宅の所有者に対し助成を行い、県は、市町村に対し、その経費の一部を補助する事業でございます。耐震改修工事は、木造住宅耐震診断士が所属するか、または、耐震診断士が所属する設計事務所と連携する登録工務店のみが実施できるものとなってございます。事業の完了検査は、市町村が、住宅の所有者から提出される完了実績報告書に基づき、実施しております。完了実績報告書には、工事写真のほか、耐震診断士が、耐震改修後の住宅の耐震性能が所定の基準以上になることを確認した、耐震診断結果などを添付することを義務づけておるところでございます。
 また、工事中についても、必要に応じて、市町村の担当職員が現場検査を実施しておりますが、今後、さらに工事の適正化を図るため、耐震診断士による現場確認記録の義務づけや、市町村からの要望に応じて、現場検査に県職員が同行するなどの制度改正を行う予定でございます。
 次に、高知市の今年度の耐震改修補助事業の実績表を見たとき、上位3社の事業所の実績件数がほぼ7割を占めているが、耐震性は担保されるのか。また、3社で7割を占めるという状態が好ましいのかについて、お尋ねがございました。
 耐震改修工事を実施している上位3社からは、雇用している職人2名から4名を一チームとして、複数のチームを編成するとともに、適正に工事を施工するために必要な人員と工事日数を確保しているというふうに聞いておるところでございます。
 また、先ほど御説明いたしましたとおり、改修後の住宅の耐震性能が所定の基準以上となっていることを、耐震診断士が確認し、市町村が実施する完了検査に合格していることから、耐震性能は確保されているものというふうに考えておるところでございます。
 なお、現在のところ、これらの事業者の耐震改修工事について、住宅の所有者から、特段の苦情などは寄せられておりません。
 耐震改修工事の事業者は、県の登録工務店の中から、住宅の所有者が選定することとなっており、民民の契約で、改修工事は実施されております。上位3社で、高知市の耐震改修工事の7割を占めているという状況につきましては、これらの事業者が、耐震改修工事を事業の柱とし、積極的に取り組んだ結果というふうに考えておるところでございます。
 県といたしましては、多くの事業者の方々に、耐震改修工事に積極的に取り組んでいただき、少しでも多くの住宅の耐震改修工事が実施されることを期待しております。

◎教育長(中澤卓史君) 最初に、高知県におけるインクルーシブ教育に対する認識と、これを進めていく考えがあるのかとのお尋ねがございました。
 障害のある子供も包括的に学校に受け入れ、教育を行うインクルーシブな教育の推進は、一つの国際的な流れであり、今後の高等学校における特別支援教育の充実に向けて、大切な視点であると認識しています。実際、本県の高等学校においては、進学を希望する障害のある生徒に対して、入学検査時に別室受験や拡大文字による受験などの配慮を行い、障害のある生徒が入学をしている事例も多くあります。
 しかしながら、現在の我が国の教育制度の中で、障害のある子供に対する教育は、小中学校の特別支援学級や特別支援学校などにおいて、その障害の種類や程度に応じ、一人一人の教育的ニーズあった、専門的な指導、及び、支援を行うことを大切にしています。高等学校では、現行の学校教育法施行規則において、障害に応じた特別な教育課程を編成することが規定されていないため、生徒一人一人の障害の種類や程度に応じた弾力的な教育課程を編成することが困難な状況にあります。
 一方、特別支援学校では、将来、よりよく社会参加するために必要になる、自立に向けた職業教育や社会性を身につけるための教育が行われております。このことから、現状では、特別支援学校という教育制度のもとに、障害のある者と障害のない者が交流、及び、共同学習を積極的に進めつつ、一人一人のニーズにあった教育の実現を図っていくことが望ましいと考えています。
 今回の特別支援学校の再編計画におきましても、中芸高等学校内に知的障害特別支援学校を設置し、交流、及び、共同学習を通した共生社会の実現を目指した教育実践を行うこととしています。
 次に、大阪府のような自立支援推進校などのあり方について、検討する考えはあるのかとのお尋ねがございました。先ほど申し上げましたとおり、障害のある子供の教育は、その障害の種類や程度に応じ、一人一人の教育的ニーズにあった専門的な指導、及び、支援を行うことが大切と考えています。また、我が国の教育制度では、高等学校において、生徒一人一人の障害の種類や程度に応じた弾力的な教育課程を編成することができません。このことから、知的障害のある子供を対象とした大阪府のような制度を、高知県が独自に導入することは難しいと考えております。
 次に、教育委員会の考え方とインクルーシブ教育のあり方に矛盾はないのかとのお尋ねがございました。
 障害のある子供の教育については、インクルーシブな教育も、一つの国際的な流れでありますが、先ほども申し上げましたように、現状の制度のもとでは、高等学校において、障害のあるすべての子供の教育的ニーズに応じた柔軟な教育課程を編成することは困難です。現在進めております特別支援教育の中で、障害のある子供と障害のない子供が交流、及び、共同学習を進めつつ、一人一人のニーズにあった教育の実現を図っていくことも、インクルーシブ教育の理念に沿った、一つの取り組みであると考えています。
 現在、文部科学省が設置した高等学校ワーキンググループにおいて、高等学校における特別支援教育の推進についての検討が進められています。その内容は、発達障害のある生徒への指導、支援に関するもので、すべての障害についての検討が進んでいるものではありませんが、文部科学省の動向も注視していきたいと考えています。
 次に、高等学校入学者選抜における志願理由書の取り扱いについて、お尋ねがございました。
 前期選抜、後期選抜、再募集という選抜方式は、平成18年度入試から公立高校で実施し、志願理由書は、前期選抜で提出することを求めていたものです。その後、平成22年度入試からの制度を見直し、前期選抜、後期選抜、再募集のすべての選抜に志願理由書を求めることとしました。その理由としましては、3回の選抜は、すべて独立した選抜であること。二つ目として、高校生活を順調にスタートするためには、生徒自身が目的意識を持って入学することが重要であり、前期選抜、後期選抜、再募集の各選抜において、生徒が志願理由書を書くことで、志願理由を明確にすることができること。三つ目として、志願理由書に基づいて面接をすることから、生徒が自分の言葉で答えやすいことなどが挙げられます。
 以上のことから、すべての選抜で志願理由書を求めることは、中学生が自分にあった高校を選択し、目的意識を持って高校に入学する上で、必要なものであると考えております。
 最後に、高等学校入学者選抜のあり方の検証について、お尋ねがございました。
 このたびの新しい入試制度は、県立高等学校教育問題検討委員会の報告に基づき、本年度入学者選抜から制度の見直しをしたところでございます。この入試制度につきましても、生徒、保護者、学校関係者から御意見をいただくなどして検証をし、改めるべきことがあれば、改める考えでございます。
◎30番(坂本茂雄君) それぞれに、御答弁ありがとうございました。
 まず、知事にお伺いいたします。上海列車事故の23回忌を迎えるに当たっての質問に対しての知事のお考え、ある意味、予想されたというか、そういう範疇ではないかなというふうに、私は受けとめました。
 ただ、知事が言われている学校側は、こう言ってますと。しかし、その学校側の言っている姿勢が、まさに、遺族の皆さんにとっては納得できないわけですよね。例えば、話し合いは続けていくと言ってますよと。しかし、その前提として、いや、けど、この報告書については改めるつもりはないということであれば、報告書について、何の話し合いをするんですかということになってくるわけです。きのう、塚地議員も言ってましたけども、話し合うというときに、その姿勢の問題が問われるわけですね、別の問題ですけども。そうい意味では、私は、もし、そういうふうなことであれば、知事は、これまで、学校の言い分しか聞いていないとしたら、遺族の皆さんの言い分も聞いてみる、そういう姿勢をとられてみたら、どうですか。そのことを、まず、一つお聞きしたいというふうに思います。
 先ほど、冒頭に知事が、この高知県をどういうふうにしていきたいのかというふうに言われたときに、将来に希望を持って、高知県に住んでよかったと言えるようにしていきたいんだというふうに言われました。しかし、このまま続けば、遺族の皆さんにとっては、この高知県に将来を見出すことはできないんじゃないかというふうになってくると思うんです。
 ですから、私は、確かに私学ということでのいろんな制約が、先ほど知事が言われた県としてできる努力はしていくというふうに言われました。県としてできる努力はというふうに言われましたけれども、やっぱり、高知県民として、まさに、今、遺族の皆さんは、この学校の向き合い方に対して、大変な溝の深さを実感している。そういうことでありますから、ぜひ、遺族の皆さんも将来に向けて、本当にこう、心安らかに過ごしていきたいという思いに、県として答えていく必要があるんではないかというふうに思います。
 ぜひ、そのことを遺族の方とお話し合いをしていくのかということも含めて、お聞かせをいただきたいというふうに思います。この部分については、ぜひ、知事、傍聴席に遺族の皆さんおいでますから、遺族の皆さんに向かって、答えてください、後ほど。
 続きまして、教育委員会の教育長の先ほどの答弁で、実は、私、昨日の教育長の答弁から、非常にもう不満を感じておると言うか、例えば、道徳教育の関係で、この道徳教育を進めることで、不登校の生徒とかについての課題解決にも向けていきたいと。不登校の皆さんが、非道徳的なために不登校に陥ったんですか。そうじゃないんじゃないですか。不登校の皆さんは、本当に心のつまづきとか、そんないろんなきっかけが、きっかけになって、学校へ足が運べないというような状況になったりしてるときに、それを道徳教育で解決するとかいう、そんな、私は認識でおられたら困るなというふうに、実はきのう思ったりして。さらに、きょうの御答弁を聞いてみると、非常にこう、はっきりした考え方が見えてこない、いうふうに感じました。
 今やっている県の特別支援教育が、インクルーシブ教育の一つではないのかというふうな言い方もされました。これから、インクルーシブ教育について、もっともっと私は、教育委員会としても議論をしていただきたいというふうに思うんですけれども。先ほど、一番最初に答えていただいた、インクルーシブ教育を高知県として考えていくのかどうか。どうやって、インクルーシブ教育に近づけていくのか、いうふうな認識については、ちょっとはっきりお示しがなかったのではないかというふうに思いますので、その点について、お答え願いたいというふうに思います。
 それと、土木部長に、既存木造住宅の耐震化の促進のことで、検査体制のあり方などについて、制度改正を行いながら、より担保していくというようなことが言われました。これは、せっかく公費もつぎ込んでやっている助成事業ですので、そのやった結果が効果があらわれなければ意味がないわけですし、さらに、疑念を持たれるようなことになってはいけないわけですから、そこのところについては、ぜひ、きちんと対応をしていただきたいということ。この点については、要請をしておきたいと思います。
 2問目として、知事と教育長にお答え願いたいと思います。

◎知事(尾ア正直君) 坂本議員にお答えをしたいと思いますが、先ほどの私の答弁について、えらくネガティブに受けとめられた、消極的に受けとめられたようでございまして、私も少しちょっと残念でございますが、ぜひ議事録を全部見ていただきたいと思います。
 私は、片方の立場だけに立って、答弁をしたつもりは毛頭ございません。御遺族の方々の心にも思いをいたして、答弁を申し上げたつもりであります。一方的な解釈をされるというようなことではないでのはないかと、私は思っているところです。くれぐれも誤解のないように。私は両方の立場から、よくよく御意見を聞いてお話をさせていただきたいと、そのように思ってます。ですから、御遺族の方々からの御意見を聞く機会、そういう機会があれば、ぜひお話を伺わさせていただきたいと、そのように思っているところです。
 そして、もう一つ、私立学校に対してどうであるかということであります。ただ、ここはよくよく気をつけないといけないところもあるのは、議員、御承知のとおりでございます。そこは、物事によって、どこまでやっていいかどうかということ、よくよく慎重に判断をしませんと、私学というものとの関係という課題は生じてくるわけです。その限界を踏まえながら、一体何ができていくのかということを話し合いの中で、よく考えていかなければなりません。ですから、先ほどのお話でも申し上げましたように、お聞きする御遺族の気持ちは、今後とも機会あるごとに学校にお伝えしていきたいということを、答弁させていただいたということでございます。

◎教育長(中澤卓史君) まず、最初に、昨日の答弁の関係でございますけれども、道徳教育だけで、不登校をなくすということは当然できるわけではございませんし、そのように答弁をしたつもりはございません。心を耕す教育を総合的に行う、当然、その前段としては、幼児教育から始まります。その心を耕す教育の中の一つ、中核として、道徳教育もやっていきます。そうした中で、不登校を減していきますと、つながりますと、こういう答弁をしたつもりでございます。
 それから、インクルーシブ教育について、姿勢がはっきり見えないというお話がございましたけれども、現在の特別支援学校という教育制度、それから、インクルーシブ教育という理念、これは、ともに障害者に対する教育をどうしていった方がいいかということだと思います。方法論、手法論だというふうに考えてます。
 それから、もう1点は、インクルーシブ教育というものも、さまざまな概念がございます。一般に、インクルーシブ教育と言いましても、完全なるインクルージョンなのか、あるいは、部分的なインクルージョンなのかということがありまして、そこのところの整理をしないと、どうも話がかみ合わないところがあるんですけれども。私は、現在の特別支援学校の制度、あるいは、インクルーシブ教育、それぞれに長所、あるいは、短所があると思っております。そうした中で、現在、我が国は、特別支援学校という教育制度に乗っ取って、現在、教育を進めております。そうした中で、現実を踏まえたときには、現在の特別支援学校という教育制度の中で、インクルーシブのいい理念を取り入れてやっていく、その方向が、現実的だというふうに申し上げたつもりでございます。
 以上でございます。

◎30番(坂本茂雄君) そしたら、まず、知事、済みません。真意を私が受けとめ切れなかったということでしたら、申しわけないというふうに思います。ぜひ、今後、遺族の皆さんとの話の機会もつくっていただいて、そして、その遺族の皆さんの思いを、学校へ伝えていただく。そのことを、ぜひお願いしておきたいというふうに思います。
 それと、教育長の先ほど、ちょっと2問目で聞き忘れました。これが、3問目で最後になりますが、大阪のようなことについては、高知県としては、独自にできないということでしたが、大阪は独自にやっていて、高知県はなぜ独自にできないのか、その点について、お聞かせいただきまして、すべての質問を終わります。

◎教育長(中澤卓史君) 先ほど、私が、特別支援学校制度のもとでの特別支援教育、それから、インクルーシブ教育のお話を申し上げました。で、高知県の特別支援教育のあり方は、現行の制度をもとに、いいところは取り入れていくという考え方でございます。
 で、大阪の場合は、また、そこに、多少の、私どもの高知県教育委員会との違いがあろうかと思います。もう一つは、財政規模の違いもあろうかと思います。そうしたことがあって、大阪府は、先行的にそのような御判断をされたのではないかなと思っております。
 ただ、大阪府のような形の教育を、他の都道府県で同じように追随していく動きは、現在のところ、私は見られていないんではないかなというふうに思っております。
 ですから、高知県の障害者の方々に対する教育のあり方、それから、高知県のさまざまな実態を踏まえたときには、大阪府のような形での取り組みは、難しいというふうに考えております。しかしながら、インクルーシブの理念は取り入れるところは取り入れて、やっていく方が望ましいというふうに考えているからでございます。